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ミハイルの手料理

たいへん申し訳ありません、今回ペース配分を間違えて力尽きました。次にキリのいいところまで辿り着けそうになく、短いです……。




「エカテリーナ……ようこそ」


いつもの東屋にミハイルは先に来て待っていて、そんな言葉でエカテリーナを迎えた。


いつもの待ち合わせでは、身分が高い側のマナーに従って、ミハイルのほうが少し遅れてくる。けれど今回は、ミハイルのほうが招いた側という見立てだから、先に来て待つのが適切なのだろう。

ようこそは、場所が学園の設備である東屋だから少しそぐわない気がするが、招いた側の決まり文句なのだろう。


と思って、エカテリーナは招かれた側として決まり文句を口にした。


「お招きにあずかりありがとう存じます。お言葉に甘え、先日の通りに皆で参りました」


エカテリーナの隣で、フローラが頭を下げる。ミナとイヴァンは、以前と同様に少し離れたところで、ルカと一緒に控えている。イヴァンは今日も、ルカに対して威嚇気味だ。


「うん、フローラもようこそ。いつものお礼だから、二人に来て欲しかったんだ」


ミハイルは、珍しくそわそわした様子だ。


わかる。自分が作った料理を人に食べてもらうって、緊張するよね。

私もお兄様に初めて差し入れした時、美味いって言ってもらえるまで、けっこうドキドキしていたなあ。私の場合、フローラちゃんに一緒に作ってもらったし、お兄様シスコンだしで、そんなに緊張する必要なかったにもかかわらずそうだったもの。


そんな気持ちで、エカテリーナは微笑んだ。


「学園祭では、ミハイル様のお料理はたいそう好評でしたわ。今日は楽しみにしてまいりましたの」


ハードルを上げてしまったが、これは事実だ。食べることができたクラスメイトたちが、一生の思い出!と言いつつ褒めていた。


「期待に添えるといいんだけど……なにしろ慣れていないから、君たちみたいに上手には作れていないと思う」


そう言いながら、ミハイルは手元のバスケットを開いた。

東屋の小さなテーブルには、あらかじめ三人分のトレイが置かれて皿とカトラリーが準備されている。きれいにセッティングされているから、これはルカがセットしたものかもしれない。ミハイルならこれくらい、自分でもやってのけそうな気はするけれど。


紙で包んだクレープをバスケットから取り出すと、ミハイルは皿の上に置いて紙を開く。

焦げ目などない、きれいな焼き色のクレープが現れた。


「きれいですわ。お上手な焼き加減でしてよ」

「ありがとう」


ミハイルは、はにかむように微笑んだ。少し不安そうで、少し照れたような表情だ。


「どうぞ、ええと……召し上がれ」



ようやく6巻発売日が決まりましたので、活動報告に記載しております。

9月30日です。

私の作業はだいぶ前に終わっているのですが、発売日が大きくずれ込んだことで販促SSを新たに書かせていただけることになりました。

そういった情報も、解禁になり次第お知らせさせていただきます。


しょっちゅう体調を崩したりいろいろありますが、皆様のご感想や星の評価、いいねなどに力をいただいて続けることができております。本当にありがとうございます!

どうか、エカテリーナとアレクセイ、ミハイルやフローラたちを、よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] みんな参加!!良かったーー!安心しました。
[一言] 残暑お見舞い申し上げます。まだまだ暑い日が続きますね! 体調を整えるのも難しい所ですが、早く涼しく過ごしやすくなれば良いですよねえ! 6巻発売おめでとうございます(*^ω^)ノ楽しみにしてま…
[一言] 更新お疲れ様です。 ミハイル殿下、可愛いです~o(^o^)o 手料理を好きな人に振る舞うドキドキが伝わる感じがなんとも・・・アオハルですなぁσ( ̄∇ ̄;) 6巻の発売日決定おめでとうござ…
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