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257:混迷のゴブリンジェネラル戦

 『歪黒樹の棘』が生み出したと思われるエトワーデメーという巨大な触手の化け物と、それに引き寄せられるように集まって来た大小さまざまなヒトデ型のモンスター(ティベロスター)が上陸して来た事に、これから撤退しようとしていたまふかさんとリンネさん達の間で動揺が走ります。


 ゴブリン程度なら戦えるクランメンバーさん達も新手の出現に戸惑っているようですし『歪黒樹の棘』がステージギミックか何かのように逃げ惑う人達を捉えようと伸びて来てと、撤退組が崩れる前に何か手を打たなければ不味い状況なのですが、私の目の前には別の脅威が存在していました。


「GOBUUUUAAAAAAAtt!!!」

 というのもゴブリンジェネラルは『歪黒樹の棘』が力を注ぐ時に水中にいましたからね、どうやらその影響をまともに受けてしまったようで醜く膨れ上がり、頭を抱えるようにして苦しみ暴れていたのですが……流石にこれをほっておく事は出来ません。


 まあずっと苦しんでいるのなら大回りして避けていけばいいだけなのですが、皮膚が爛れて硬質化してと一目見て尋常じゃないとわかる状態ですし、正気を取り戻して撤退組の方に向かわれると厄介ですからね、せめて無力化しておかなければ不味いでしょう。


 と、そんな時にルシアーノさんのいる辺りで爆発音が聞こえて来たのですが、私はゴブリンジェネラルから意識を外さずに横目で何が起きたのかを確認してみます。


(まだ何か!?)

 流石にそろそろトラブルは勘弁してほしいのですが、私が横目で確認した時にはルシアーノさんのいる場所から煙玉の煙が一直線に広がって来るところでした。


「皆こっち!早く!!」

 その煙はゴブリン達と祭壇前の撤退組の間に伸びてきて両者を分断し、ルシアーノさんが橋の向こう側から手を振り合図を送っていたのですが、たぶんこれはルシアーノさんが爆弾の爆風で煙がいい感じに広がるように色々と計算した結果なのでしょう。


 至近距離に居るゴブリンやヒトデ達は仕方ないとしても、大半のゴブリン達はその煙に巻かれてワタワタとしているようで、アチコチから「ルシアーノ!?」とか「わ、わかった!」とか戸惑うような声が聞こえて来て、態勢を立て直した人から橋の方向に向かって移動を始めたようです。


(煙の誘導が上手いですね、これで後は退路を塞ぐエトワーデメー達だけですが)

 一番の問題は退路を塞ぐように上陸して来たエトワーデメー達の存在ですが、もうそちらはまふかさんとリンネさんに任せるとして、私は私で目の前のゴブリンジェネラルを何とか無力化していきましょう。


(時間がありませんので、先手必勝です!)

 私はまずは様子見と、巨大化して水面上に上半身が出てきているゴブリンジェネラルの頭部目掛けてベローズソードを振り下ろしました。


「GOx!」

 とはいえ流石にボス級の敵だと言うべきか、何とか立て直したゴブリンジェネラルは反射的に両手斧を振り上げベローズソードを迎撃しようとするのですが、斧に弾かれてしまうと最悪の場合は武器が破壊されてしまいますからね、私は咄嗟に刃先の軌道を変えて首筋を狙い……その攻撃は盾を掲げるようにして弾かれてしまいます。


(ですが、これで!)

 ゴブリンジェネラルに両腕を上げさせたところで、私は蛇腹剣の軌道を大きく引いてから盾の死角に滑り込ませるように振り直し、水面下から足を払う様にベローズソードを振り振りました。


 通常スキルが封印されている関係上、種族的な力で【魔力操作】しているだけなので粘度の高いドロリとした水の中だと抵抗を受けてかなり剣速が遅くなるのですが、それでも腕に巻きつければダメージを与える事が出来るでしょう。


 盾側を潰せば防御力が、斧側を潰せば攻撃力がと、そうして両腕を潰せばもう殆ど無力化したようなものですからね、後はどうとでもなると思ったのですが……そんな状態でゴブリンジェネラルはまるで自分から刃にぶつかるように動いたかと思うと、いきなりガキンッという感触と共に刃先が止められてしまいます。


(両手は水面から出ている筈なのに、白刃取り!?)

 どうやって刃を止めたのかはわかりませんが、慌てて引こうにも力比べだと【筋力増強(微)】が入っていない分こちらが不利ですね。


「GO…」

 そうしているうちにゴブリンジェネラルがゆっくりと両腕を下ろすのですが、大盾の裏から見えてくる顔にはこちらを小馬鹿にしたようなニヤけ面が浮かんでいて、最初からこれを狙っていた事がわかります。


 頭部を徹底的に守りながら何かを狙っているとは思っていましたが、何かしらの方法で刃を止める自信があったのでしょう。


 とはいえ今は原因の究明よりまず武器の確保の方が重要で、私はベローズソードに魔力を流して何とか引き抜こうとするのですが……びくともしません。


 そうして魔力光が強くなった事で濁った水面下の様子が少しだけ見えたのですが、どうやらゴブリンジェネラルの人骨で出来たような鎧にベローズソードの刃が食い込んでいるようですね。


 刃が食い込んでいるというよりまるで不自然に固定されているような状態なのですが、この鎧には耐刃性能でもあるのでしょうか?


(呪いの装備、というより…)

 油断しました。ゲーム的な演出かと見逃していたのですが、最初にゴブリンジェネラルを見かけた時には盾を()()()()いましたからね、何かしらの方法で装備を固定するギミックが備え付けられているのでしょう。


 私は内心焦りながらも何とか外れないかと刃先を動かしてみたのですが、そうはさせじとゴブリンジェネラルが刃を掴み引き寄せると、力負けしてしてギリギリと引き寄せられてしまいます。


 『歪黒樹の棘』の力を受けたゴブリンジェネラルの肌は硬質化しており切断する事が出来ず、再度【看破】した結果はレベルが5も上がって45、単純な力比べの結果はギチギチと引き千切られる寸前なのですが、ベローズソードがあまりにも使いやすかったので手放す事を躊躇してしまい、それが致命的な結果を招く事になりました。


「GBUYUUUOOOOOOOOOOAAAAAAAAAttt!!!!」

 かなり至近距離で叩きつけられた、ゴブリンジェネラルの咆哮。今までの苛立ちをすべてぶつける様な怨嗟のこもった叫び声には魔力が込められているのか【魔水晶】が破壊され、その余波だけで【魔翼】の(魔法で浮いている)力が一時的に中和されてしまい、浮力が奪われます。


(くっ…)

 いきなり足場が抜けたような感覚、私はすぐさまスカート翼を羽ばたたかせて体勢を立て直すのですが、それでもスカート翼だけだと微調整が出来ずに高度が下がってしまい、つま先が水面に浸かってしまいました。


 そうして機動力が大幅に奪われたところでゴブリンジェネラルは踏ん張り踏み込み手を伸ばしてきて、私はベローズソードから手を離しながらその腕から逃れるように【オーラ】で強化した投げナイフで斬りつけ後ろに飛んだのですが……ナイフはゴブリンジェネラルの小手のような鎧の一部で防がれてしまいます。


「ぷっい!!」

 牡丹もすぐさまナイフで応戦してくれたのですが、スキルの乗っていないナイフ程度では掠り傷程度しかつける事が出来ず、私達はそのままゴブリンジェネラルの巨大な手によって捉えられてしまいました。


「スゥ…」

 ギシギシと締め付けられて軋む体と圧迫による痛み。とにかくスキルが封印されている状態でも使える反撃手段として【オーラ】を込めようとしたのですが、私が【オーラ】を固めるよりも早くゴブリンジェネラルが軽く息を吸う様にして勢いをつけたかと思うと、私達を握り込んだままおもいっきり振りかぶり……その拳を水中に叩き込むように振り下ろしました。


「GOooAAAAAxxtt!!!」


「ッ…!?」

 叩きつけられた先にあるのは水だったのですが、その勢いの前にはあまり材質は関係がなくて、全身を叩かれたような衝撃に一瞬意識が飛びます。


 盛大に飛び散る水飛沫とゴボゴボと泡立つ水の音、締め付けるゴブリンジェネラルの握力に対抗するように体に力を込めながら私は咄嗟に呼吸を止めたのですが、この状況はかなり不味いですね。


 私達は完全に黄色いヘドロで濁る水の中に沈められており、体を蝕む麻痺毒はドレスの効果で何とか軽減できているものの、耐性を使用するという事はドレスに蓄えられたMPが消費されるという事で、MPが消費されるという事はドレスが私から無理やりMPを補充しようと蠢き始めるという事でした。


(今はそんなに…動かないで欲しいのですが)

 反撃しようにもドレスが敏感な所を責めて来てそれどころではなくなりますし、体に纏わりついて来るヌトヌトした麻痺毒は濃厚な媚毒でもあるようで、ただでさえ最近感度が良くなりすぎている乳首がドレスの上からでも分かるくらい大きく自己主張しはじめており、空気より抵抗の大きな水中で揺すられると、ニュルニュルとした水の抵抗を受けて力が抜けてしまいそうになります。


 そうして敏感になった身体を刺激されるとコポコポと口元から空気がこぼれてしまい、鼻から少し入った麻痺毒がツンと頭を痺れさせるのですが、私は何とか武器だけは落とさないようにと腕に力を入れました。


(ぷーい!)

 そして溺れ状態だけでも大変だというのに、牡丹から「ヒトデが迫っている!」と注意が飛び、私は魔力を使い慌てて周囲の状況を探るのですが……ゴブリンジェネラルに握り込まれている状態ではどうしようもありません。


(拘束を解かないと…いけないのですがッ!?)

 集中力の欠いた【オーラ】では、ゴブリンジェネラルのゴツゴツした手のひらに小さな傷つける程度の攻撃力しかなく、より一層強く握り締められただけで集めた【オーラ】が霧散してしまいます。


 緊張と思考のぶんの酸素を失いながら何とか別の打開策を考えるのですが、そんな余裕は与えないという様にティベロスターというヒトデ達が集まり身体に纏わりついてきて、そのツブツブした触手が肌を撫でた瞬間、私の身体が大きく跳ね上がりました。


(今のは…)

 ビックリしすぎてコポコポと空気が零れていくのですが、我慢しようにも麻痺毒に侵された身体は太股の内側を少し撫でられただけでも軽くいってしまうくらいに弱くなってしまっているようで、そんな状態で軟体生物特有のプニプニしたヒトデに全身をまさぐられ、その肉厚な体の内側についている女の子を喜ばせる無数の触手に全身を攻められては耐える方法がありません。


(こんな、状態で…んんッ)

 そして垂れ流しに近い愛液に引き寄せられるようにティベロスターが次々と集まって来るのですが、このヒトデ型のモンスターはドレスの上から弄るだけでは飽き足らず、体の柔らかさを利用して服の中に潜り込んでくると嫌らしい場所に吸い付き張り付きました。


 振りほどこうにもゴブリンジェネラルによってしっかりと固定されてしまっていますし、私の人より少しだけ大きな胸を飲み込むように張り付いたティベロスターに至っては、身体をくねらせるように抵抗するだけでまるでお仕置きだという様に乳首を激しく扱き上げ、抵抗する意識を削ぎ落しにかかります。


(ッーーまず、い…ですが)

 乳首が甘噛みされた時には悲鳴を上げそうになったのですが、声を出そうにも水中ではゴボゴボと空気が漏れていくだけです。


 我慢しなければ息がもたないのですが、全身に張り付いたティベロスターの責め苦は人が耐えられる限界値を越えていました。


(どれだけ増えて…)

 濁った水の中では目を開ける事が出来ないのですが、麻痺毒に侵され全身が性感帯のようになってしまった敏感な身体には数えきれないくらいのティベロスターが張り付き、脇や足の裏をくすぐられただけでも軽くいってしまうくらいに弱い身体へと弱体化させられてしまいます。


 そうして何度も何度も身体中を這いまわるティベロスターによっていかされ続ける事になったのですが、嫌らしいヒトデ達はただ愛撫するだけでは満足しなかったようで、まるでその大きさを見せびらかせるように肉槍触手を私の割れ目にあてがったかと思うと、その吸盤のついたツブツブコリコリとしたモノを擦りつけてきました。


(まってくだ……今はっ!!?)

 こんな状態で!?と、これから自分の身の上に起きる事に戦慄し、何とかそれだけは阻止しようと暴れようとするのですが、前から後ろからと張り付き秘蕾をプルプルと揺すり擦り上げるティベロスターを振りほどく力はすでにはなく、通常の人間より大きく凶悪なソレが一気に奥まで挿入されるのを歯を食いしばって耐える事しか出来ません。


(ぐっ、ん゙ん゙んッッ!!?)

 そうして欲望のままに突き出された肉槍は一突きで私の一番奥まで到達し、メリメリと内側から抉られた後に麻痺毒を塗りたくるようにズボズボと前後されると、歯の隙間から嬌声が漏れてしまい空気が零れていきました。


 乳首や秘蕾を弄られるのとは違う凌辱が私を貫いたのですが、既に痛みや嫌悪感というものは麻痺毒によって痺れさせられているようで、肉槍のコリコリした所が良い所に当たり、バイブのように小刻みに震える吸盤が襞の一つ一つをチューチューと吸い上げられると、普通では考えられない刺激の数々に水中である事を忘れて嬌声をあげそうになり、酸素が更に奪われます。


(何とか耐えて、耐えて反撃に…反撃…)

 そう思うのですが、私の弱点の一つである大きな胸を嬲られながら乳首をシコシコと擦り上げられ、全身を嘗め回しながら肉槍触手に前後されると、それだけでパチパチと頭の中が弾けて何も考えられなくなりました。


 下からはもう恥ずかしい液体が垂れ流し状態で、入りきらずに余った肉槍を無理やり押し込もうと一番奥がグニグニと刺激される度に身体が跳ねるのですが、ティベロスターのいやらしさはそれだけにとどまらないようで、先端から更に細い触手が伸びてきたかと思うと、子宮口を無理やりこじ開けて中に入ってこようと暴れ蠢きます。


(あ゙ん゙っ、ん゙ん゙ん゙っ、ん゙~~--ッ!!?)

 そこは本来弄られるような場所ではないのでただ痛く苦しいだけなのですが、その頃には強力な媚毒である麻痺毒と私の体液が混ざり泡立っており、子宮は触手達に都合の良い器官(弱点)に改造されていたようですね。


 肉槍触手を追い出そうにも弛緩した身体では抵抗する事が出来ず、トロトロに蕩けさせられた子宮の奥まで一気に侵入を許すと、一突きで2つの女性器が同時に犯されているような訳の分からない刺激が全身を貫き、私は悲鳴を上げるようにして肺の中の空気を全部吐き出してしまいました。


「---ヵっ!!?」

 そうして肺の中まで入って来た水によって息が詰まるのですが、麻痺毒のおかげか窒息の苦しさはさほど無く、ただただ容赦のないティベロスターの蹂躙と前後運動と全身への愛撫によって深くて暗い絶頂の只中に堕とされてしまい、蕩けて脱力した私の手のひらからは武器(抵抗の手段)が滑り落ちてしまいました。

※ユリエル達がとてもピンチな状況ではあるのですが、ブレヒロは偶数日更新の為、次回の更新予定は9月2日の20時からと1日開けての更新となります。


※水に浸かったままだと色々とやりづらいかと思い、パワーアップした時にゴブリンジェネラルの体が大きくなった事にしました(9/4)。

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