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いずれ最強へと至る道   作者: 藍澤 建
第二章 冒険者編
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第95話

一応これでもフェンリル戦集結です。


次回からはちょっとした後日談+閑話をいれてからの新章開幕......かな?

たぶんそうなります。

───ん!レベルが上がった!

ぴろりん!レベルが上がった!

ぴろりん!レベルが上がった!

ぴろりん!レベルが上がった!




.........なっっっがい。長すぎ。



多分今までで最長時間を更新しちゃったよ、今のインフォメーション。


長いならせめて、

【ぴろりん!レベル上がった!×◯◯◯】

とかで終わらせてくれないかな?



そんなことを思いながら、僕は今何をしているか、と言うと、フェンリルに神の髪を与えようとしているところだった。



あれ? 最初から神の髪使えばよかったんじゃないか?



と思う人もいると思うが、神の髪はこれも含めてあと八本しかないのだ。これからのことも考えると.........まぁ、最悪の展開になるまでは使いたくはないんだよ。


───ま、結局使うハメになったんだが。



あ、ついでに「あれ、グレイプニルどうした?」 って人もそれは心の中にとどめておいて欲しい。




「それじゃあチクッとしますよー」



ザクッッ!



『.........私の記憶障害かな? 神の髪って刺すものだっけ? というかどうやってフェンリルの体に髪の毛を刺したの?』


「おいおい、恭香さんや。八歳児でもう既にボケてるとは............大丈夫か? 病院行く?」


『あぁ、うん、病院に行けば.........って! 大丈夫じゃ無いのはギンだよ! 普通に考えてみてよ! 何で髪の毛刺してるの!? 神の髪って身体に当てて使おうと念じるだけじゃないの!?』



ノリツッコミとは器用な真似をするヤツだな。


よし、今日から君を、僕らのパーティのツッコミ役に任命しよう。



ま、冗談はさておき、これも一応は身体には触れてるんだし、大丈夫だろ、多分。



「そんじゃ、治すから少し待ってろよ」


僕はしゃがんで神の髪と、フェンリルの身体に掌を当てると、





「いでよ◯龍! 僕の願いを叶えたまぇぇぇっっ!!!」




瞬間、神の髪からフェンリルの全身へと向かって光の波動が流れる。それは、まるで神の奇跡。いや、髪の奇跡。



『前回の前半までのシリアスはどこへ消えたんだろう?』


.........それを気にしたら負けだぜ?



そんなことを話していると、フェンリルがムクっと起き上がった。どうやら怪我も呪いも完治したようだ。


───呪いに関しては僕が幻魔眼使った時にはほとんど解けていたみたいだったしな、普通に喜んでたし。多分だけど、残ってたのは"全てを滅ぼせ"という強迫観念にも似た命令の内容だけだったのだろう。


そもそも、そうでなければテイムに成功しないだろうし。




「そんじゃ、今度こそ帰るか」


『うん、そうだね。流石にもうやり残しは無いでしょ』


『はい、そうですね』


どうやら恭香もフェンリルも同意のようだ。



「よし、それじゃあ世界を元に......戻......す?」




.........あれっ? フェンリル......?



「も、もしかしてお前って女?」


『はい、もちろんです、マスター』


『......私は会話出来てる方が気になるけどね』




.........いやいや、少し待たれよ。



「はっはっはっ、こんな誠実そうな、まるで初期の恭香のキャラ設定みたいな声の持ち主があんな白夜みたいな醜態晒すわけがないだろ? まったく、なにかの間違いに決まって......」


『フェンリルさん、あなたって異常性癖の持ち主ですか?』


『はい、もちろんです』





............はっ?




も、もちろん......だって?





『.........因みに、どんな?』



き、恭香? そ、それは、聞いちゃ......




そんなことを思ったが、時既に遅し。





───変態は解き放たれた(パージされた)









『ええ、私には重度の露出癖(・・・)があります。ちなみに今も、もちろん全裸(・・)です』








ぜ、全裸だとッッ!?



あまりの堂々とした物言いに、思わず絶句する。


だが、それも長くは続かなかった。




「って、見りゃわかるよっ!? 狼なんだから服着てるわけないだろ!?」


『ふっ、流石はマスター。私の性癖のことなどお見通し、というわけですか。惚れ惚れしてしまいます』



な、何なんだこいつ.........僕が、このボケ担当の僕がツッコミ役に回らねばならないだと......!?


『別にギンはボケ担当ってわけじゃないけどね。どちらかっていうとオールラウンダー? 性癖と一緒だね』



ひ、酷でぇこと言いやがるぜ。



『ほう! マスターはオールラウンダーなのですか? ならば私のような常に全裸な女でもイケる、というわけですね?』



.........三億歳が何を言っているんだ?


常に全裸もやばいけど、どっちかって言うとその年齢の方がやばいんじゃないだろうか。



「いや......まぁ、常に全裸は困るけど、僕って老婆はNGなんだよね.........流石に三億歳だと外年齢も......」



『ふふっ、これまたお冗談を。私は三億四千万と少しの間封印されていたのですよ? ならば外年齢もそれなりに若いままになのですよ.........はっ!? ま、まさかっ! 私をお試しになられたのですかッ!?』



えっ?



『わざと既知の質問をすることで自分に対する私の忠誠度を調べようと.........わ、私っ! 感服いたしましたっ! 』



えっ?



『自らを殺そうとした私を貴重なアイテムを使って助けてくれたばかりか、私の性癖までも許容し、あまつさえ仲間に相応しいかどうかの試練までお与えになってくださるとはッ! あぁ、まさにあなたこそ神に相応しい!』



えっ?



『あぁ、我が親愛なるマスターよ! 私はあなたにどこまでもついて行きます! それが例え日の中、水の中、草の中、森の中、土の中、雲の中、そしてあなたの下着の中へでも!』



えっ?



『さぁ、私の忠誠心は本物です! そこまでお疑いになられるのなら私と変身のスキルを共有していただけませんか!? まず間違いなく全裸なのをお見せしましょう!』




.........と、とんでもねぇ奴だ。


な、なんだか白夜や輝夜が可愛く見えてきたぞ......?




.........仕方ない、話に乗ってやるか。





「おい、雑種。貴様、(オレ)を愚弄する気か?」



さぁ、詐欺師の腕を見せてやるぜっ!


僅かに頭の底に残っていた慢心王の姿を僕自身にトレース・オン!



『なぁっ!? め、滅相もございませんっ! わ、私が何か失礼を......』


「ふん、貴様のような雑種の裸体なぞに価値があるとでも思うたか?」


『ま、まさかっ!? わ、私の身体ではご不満......』


「この下郎がッ!」


『ひぃっ!』


「この痴れ者が……。天に仰ぎ見るべきこの(オレ)を、同じ大地に立たせ......」



『.........そこまでにしてあげたら?』


丁度いいところで恭香の介入が挟まれた。


───それにしてもテキトーなこと言ってたらそれっぽくなるんだな。『慢心せずにして何が○か』とか言ってる時点で仲良くはしたくない相手なんだけどさ。



「あぁ、すまんすまん。変身のスキルは貸してもいいけど全裸はやめろよ?」



『な、何故でございますか.........?』



常識的に.........って言ってもこういう類いの奴は納得しないんだろうなぁ.........さて、どうするか。




......よし、これで行くか。




「とにかくだ。お前は僕の許可なしに脱ぐな。これは命令だ」


『なぁっ!? で、ですがっ!』


「いいか? お前が裸を見せつけたいのならいくらでも僕が見てやる。暇だったらな? お前が恥ずかしい目に遭いたいのなら、僕がいくらでも辱めてやる。暇だったらな? だからお前は僕の許可なしには絶対に脱ぐな。脱いでいいのは基本的には風呂と着替えの時だけだ。分かったな?」


『ま、マスターっ! そ、そこまで私のためにっ......! わ、わかりましたっ! 変身したとしても脱ぐのは下着だけにします!』




.........ま、まぁ、ひとまずは応急処置が完了したかな?



最悪見てほしいって言われても、


"すまない、今夜は恭香と約束があるんだ"


とかテキトーなこと言って誤魔化せばいい話だ。



(確かに人の風上にも置けない悪辣非道な騙しかただとは思うけど.........まぁ、街中を全裸で歩き回られるよりかはマシだろうね)


.........あれっ? この娘ってば僕と恋仲のはずじゃなかったっけ?


めっちゃ嫌われてませんか? 僕。


(はいはい、照れ隠しだよ、照れ隠し)



.........ま、まぁ、そういう事にしておこう。








そんな話をしていると、丁度僕の世界が崩壊し終えた所であった。






夜空は快晴。雲一つ無く、それでいて満天の星空が空に浮かび上がっていた。







僕は空を見上げて、今日一日の出来事を思い出す。





恭香とマックスを連れて明朝に草原へ行き、エウラスと遭遇。恭香からの告白を経て、ゼウス家で三日を過ごす。さらにゼウスからの突然のキス。



朝戻ってきて死神ちゃんと会話し、ギルドへ。

フランやマールとの出会いを経て、東山でのロキとの邂逅。



扉の解放と、僕の進化。それに伴ってのスキルの統合による、僕自身の超絶強化。



そして、フェンリルとの、死闘。そしてテイム。





「.........はぁ、しばらくはゆったりと過ごすかな」



もう、しばらくはこんなに忙しいのはやめて欲しいものだ。







そうだ、パーティ全員に、戦闘服をプレゼントしよう。



色々な娯楽用品を制作してみるのもいいかもしれない。



冒険者のランクもコツコツ上げて、SSSランクを目指そう。



お金をためて、僕らが全員で暮らせるような、家を建てよう───魔導の使い手が四人もいるんだし、自作するのもいいかもしれないな。



魔法に関しての知識を得るために、一度、学校に通ってみるのも手かもしれない。



自分の力を試すために武道会みたいなものに参加するのもいいかもしれない。



死神ちゃんに協力して創造神(エウラス)討伐に乗り込むのもいいかもしれない。





───だけど、まぁ。





後のことは、後の僕が決めてくれるだろう。




今はただ単純に、部屋に帰って寝たいな......。









『主様ーーッッ!!』


「クハ、クハハハハッ! し、心配させおって! ピンピンしておるではないかッ!!」




どうやら僕のお迎えも来たようだ。


恐らくは僕が幻魔眼を使った際、他の集中力をすべて幻術の発動に回してしまった為に消えてしまった影分身を見て、心配して助けにでも来たのだろう。






あ、やばっ.........。



あ、安心したら......意識が.........。





どうやら、僕の身体も限界を迎えたようである。





「ふふっ、今まできちんと起きてたことの方がすごいと思うけどね?」




聞き慣れた、その声。



だけど、少し違うような、そんな気がした。





次第に、僕の身体は体重を支えることすらも難しくなり、そのまま前に.........








────倒れなかった。





「今は安心して寝ていいよ。私が傍に居てあげるからさ」



そんな言葉と共に、僕の身体は誰かによって支えられたのだ。





小さなその身体に、風に揺れる長い黒髪が見えた。







ま、まさか.........お前は.........






「ふふっ、おやすみ、ギン」





そんな言葉と共に、僕の意識は沈んでいくのだった。

おや? 最後のは.........まさか?


明日からは一日一話投稿にさせて頂きます。ご了承ください。

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【新連載】 史上最弱。 されどその男、最凶につき。 無尽の魔力、大量の召喚獣を従え、とにかく働きたくない主人公が往く。 それは異端極まる異世界英雄譚。 規格外の召喚術士~異世界行っても引きこもりたい~
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