第七話:フェイト・ブレイク・オンライン――起動【七】
いまだ大きな『数的不利』を背負っている状況だが……。
『四匹』から『三匹』へ、この変化はめちゃくちゃデカい。
単純に向こうの手数が25%減となったことで、こちらの行動選択の幅が一気に広がるのだ。
その後、敵の攻撃を捌きながら、的確にクリティカルを重ね、隙を見ては<剣撃一閃>・<剣撃連閃>といった斬撃スキルを叩き込む。
結果――無事に赤小鬼を殲滅することができた。
「ふぅ、かなりの強敵だったな……」
二本のブロンズソードを鞘に納めながら、ドロップアイテムを回収していく。
・赤小鬼の皮×12
・赤小鬼の牙×24
・赤小鬼の骨×20
・赤小鬼の生肉×10
「おっ、けっこういろんなアイテムを落としてくれたな!」
とりあえずこれは鍛冶屋に持っていて、装備の素材にならないかチェック。
特に使い道が見つからなかった場合は、その場で売ってしまおう。
きっとそれなりの金額になってくれるだろう。
手早くドロップアイテムを回収した後は、リポップまでの五分間を活用し、自分のステータスを確認していく。
NAME:ラック(M)
LV:1→5(12)
所持金:0マニー
JOB(職業):剣士
HP(体力):30→45
MP(魔力):15→18
STR(筋力):23→35
VIT(耐久):14→17
AGI(敏捷):25→40
DEX(器用):15→21
INT(知性):16→18
LUC(幸運):0→0
AP:12
■スキル
New<剣撃一閃>
<剣撃連閃>
<鑑定>
New<危機感知>
■魔法
New<軽量化>
■装備
右手:ブロンズソード
左手:ブロンズソード
頭:
胴:冒険者の服(VIT+1)
腰:
足:冒険者の靴(VIT+1)
装飾品:
「ん、んー……? なんか、しょっぱくないか……?」
超高ステータスの赤小鬼を四体も倒したのに、レベルの上がりが随分と悪い。
(……この場合、考えられるケースは二パターン)
一つ、『モンスター討伐時の経験値』が、大幅に減少している。
一つ、『レベルアップに必要な経験値』が、大幅に増加している。
どっちにせよ。この世界が廃人仕様の超鬼畜難易度設定であることについて、もはや疑う余地はなさそうだ。
(まぁこれは『世界のルール』みたいものだし、上手く付き合っていくしかないか)
素早く気持ちを切り替え、レベルアップによって強化されたステータスに目を向ける。
「――よしよし、ステータスの上昇具合は申し分ないな」
HP(体力)・STR(筋力)・AGI(敏捷)の伸びが非常にいい。
特にAGI(敏捷)なんかは、赤小鬼の数値を10も上回っている。
これで次の戦闘は、かなり楽になるだろう。
(ただやっぱり、VIT(耐久)の薄さが気になるな……)
ここについては<危機感知>スキル・敏捷性・立ち回りでカバーしていくとしよう。
「しっかし……LUC(幸運)は、0から微動だにしないのな」
ただまぁ、この先いつどこで急上昇し出すかわからない。
あまり大きな期待はせず、広い心で待っておこう。
LVの隣にある(12)は、『ステータスポイント』。
レベルが1上がるごとに3ずつ増加し、それを各パラメーターへ自由に割り振ることができる。
所謂『キャラビルド』要素だ。
STR(筋力)特化のパワーファイターにするもよし、VIT(耐久)特化のタンク寄りにするもよし、AGI(敏捷)特化の回避剣士にするもよし。
どんなキャラに育て上げるかは、プレイヤー次第となっている。
ちなみに……今回の俺は、STR(筋力)とAGI(敏捷)特化の二刀流剣士でいく。
そのため、早速STR(筋力)とAGI(敏捷)にそれぞれ6ずつ振っておいた。
これでSTR(筋力)41・AGI(敏捷)46。
あの超高ステータスな赤小鬼と比較しても、そこまで見劣りしない数値だ。
そんな風にステータスの調整を行っていると、突然背後から耳をつんざく轟音が鳴り響く。
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