[4a-14] FILE:新聞記事 悪魔憑き騒動
閑静な住宅街にて奇妙で恐ろしい事件が発生した。
退役軍人であり、現在は雑貨店を経営しているN氏(42)は、その日、体調不良で神殿学校を休んでいる娘のCちゃん(10)のために早めに店を閉めて、滋養が付くフルーツをお土産に買って家路に就いた。
ところが、彼を出迎えたのは可愛い娘からの感謝の言葉ではなかった。
朝から母親とも顔を合わせず部屋に籠もっていたというCちゃんは、N氏の姿を見るなり悲鳴を上げパニック状態に陥った。
N氏が落ち着かせようとしたところ、CちゃんはなんとN氏に襲いかかってきたのだ。
娘からの突然の『奇襲』には、いかに元軍人と言えど為す術無く、N氏は頬の肉を食いちぎられる大怪我を負った。
その後、家から逃げ出したCちゃんは怯えた様子で近所の井戸端に蹲っているところを駆けつけた衛兵隊によって捕らえられた。
その際Cちゃんは比較的大人しかったが泣きながら支離滅裂なことを訴えており、神殿医院に保護されることになった。
当該神殿医院は取材に対してノーコメントを貫いたが、悪魔憑きや呪いなど邪悪なるものの攻撃をCちゃんが受けた可能性も視野に、衛兵隊と協力して慎重に調べているようだ。