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28話 アリの巣情報収集

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 12月8日水曜日。今日は久しぶりのお休みです。アリの巣の敵情視察です。……それは休みなんだろうか。まあいいや。


 1時間ほど走ってきました。こんなところにあったんだなあ。こっちの方まで走りに来なかったからな。中央と北門を往復してたもんな。西って言っても門の近くまで行くと思ってたよ。


 どっちかって言うとアリの巣を中央寄りにして、亜人の迷宮まで都市に入れたって感じかな。こっちをメインにしたかったんじゃないかな。


 支部の大きさもこっちの方が大分大きいし。それだけ沢山の探索者がいるんだろうなあ。さて、中に入ってみますか。


 ……うん。外観通り広い。酒場も広いし、待合所も広い。大体5倍くらい広い。そんなに探索者の数が違うんだなあ。


 うわー、番号が900番台ですよ。100から999までの番号かな。……これ札を押し出すのも一苦労なんじゃ無いかな。札に油でも塗ってあるんだろうか。


 鑑定室もあっちの5倍はあるな。すげーな。……さて、一応見るとこは見たし、メインと行きましょうか。暇をしている受付さんに声を掛けよう。


「すみません、ちょっといいですか?」


「はい。何ですか?」


「もう少ししたら潜るので、各階層にでる魔物の種類とか注意しないといけない事とか色々と聞きに来ました」


「ああ、亜人の迷宮からこちらに移られるんですね。解りました。説明します。まず、こちらの迷宮は階層という解りやすいものが無いというのは聞いていますか?」


「はい、聞いています」


「解りました。でも、それでも途中途中には大部屋があるんです。そこは亜人の迷宮の階段側と同じく魔物が入ってきません。寝泊まりをするならそこでするといいですよ。……連れて入ると魔物も一緒に来ますので、なるべく緊急時以外は討伐して入ってください」


「成る程、解りました」


「後は、魔物の種類ですね。10層までの前半はアントとハイアントが出ます。数は1体から5体と言ったことろですね。向こうは連携してきますので、こちらも連携して倒すようにしてください」


「あ、ソロなので。その辺は1人で対処します」


「……事情は聞きませんが、なるべくならアリの巣はパーティーで潜ることを推奨しています。出来れば中央のギルドでパーティーを組むことをお勧めします」


「いえ、組む気は無いので。続きをお願いします」


「解りました。後半はソルジャーアントとメイジアントが出てきます。ソルジャーアントは酸をメイジアントは土魔法を打ってきますので気を付けてください」


「アントが魔法を使うんですか? 序盤なのに?」


「ええ、多くの人がこの辺で脱落します。数は2体から10体です。10層と11層の間にはボス部屋が有りますが、兵士の方々が常駐されていますので、戦うことは無いと思います」


「独占されているんでしたか?」


「ええ、領法にも決められていますので、これは仕方ないと思ってください」


「解りました」


「中層の前半はアーミーアントが3体から15体で出てきます。ソルジャーアントよりも強力ですので中層に行ったときは注意してください。後半はアーミーアントとジェネラルアントとマジカルアントが5体から20体出てきます」


「マジカルアントも魔法を使うんですか?」


「はい。土魔法を使います。基本アント系統は土魔法を使ってきます。酸を飛ばすか土魔法を打つかになります」


「成る程。そうなんですね」


「20層のボス部屋はアーミーアントが20体、マジカルアントが5体、クイーンアントが2体、キングアントが1体出てきます。クイーンアントは倒さないと無限にソルジャーアントを生み出しますので、注意が必要なんですが、ここにも領軍がいますので、戦うことはないですね」


「……その編成で死者は出ないんですか?」


「1か月に1人くらいの割合で死にますね。それも領軍のお仕事ですので。10層の方では死人は殆ど出ていないですよ」


「……兵士も大変なんですね。続きをお願いします」


「解りました。深層は前半はジェネラルアントとマジカルアントが10体から30体出てきます。後半はそこにキングアントが混じります。数は15体から50体と言われています」


「……言われています?」


「正確な数を数えている訳ではないので」


「成る程。……ボス部屋はどうなんですか?」


「30層のボス部屋は大体しか把握していません。ジェネラルアントが恐らく50体、マジカルアントが30体、クイーンアントが5体、キングアントが5体、エンペラーアントが1体と見ています。これは恐らくとしか言いようが有りません。正確な数が解らないので」


「というと30層のボス部屋は兵士が常駐していないんですか?」


「ええ、偶に探索者の方々が攻略したという情報を元に数を数えただけなので、確定とは言えません。特にジェネラルアントの数が解りません。エンペラーアントがジェネラルアントを追加しますので」


「どうして兵士が常駐していないんですか?」


「コストに見合わないからですよ。死人が毎回のように出ますから。探索者の方々でも攻略したと言われたときでさえ50人程で挑んで、3,4人死人を出してますからね」


「……そんなに死者が出るんですね」


「あの……1人で行くなんて言わないでくださいよ? まずたどり着きませんからね?」


「いえ、目指しますよ。簡単に行くとは思いませんけど」


「……まあ、理由は聞きません。出来れば止めて欲しいと言うのがギルド職員としての本音です」


「それでもそのうち行く予定です。最強を目指してますので」


「……確かにボス部屋を1人で攻略できるようであればこの都市最強ではあるとは思いますが」


「まあ、来年頑張ってやってみる予定です」


「いや、そんなに早く人は強くなりませんからね?」


「そりゃそうですね。ところで、最下層まで速い人でどのくらいで潜りますか?」


「速い人ですか? そうですね……3日もあれば潜るんじゃ無いでしょうかね。10人で行って最短経路を知っているならばという注釈付きですが」


「3日ですか。……地図って有りますか?」


「有りますが、余り意味のないものですよ? 上下が解らないので。過去に地図を書いて貰ったんですけど、道を覚えるのが一番ですよ?」


「あー、そうか。上下か。……行き止まりとかって結構あります?」


「結構有りますね。大部屋に大体は繋がっていますが、行き止まりも有ります。それも覚えていての3日です。まあ、そんなに速くは潜れないでしょうけど。戦闘も有りますから」


「ですか。……レベルの種ってどのくらいの頻度で落ちますか?」


「レベルの種ですか? そうですね。1か月に1個見ればいい方じゃ無いでしょうか」


「そんなに渋いんですか……」


「割と出ている方だと思いますよ。Sランク迷宮なんかはもっと出ていると言われていますけど。実態は知りませんが。流石に情報がここまで来ませんので」


「……スキルの種の出方はどんな感じですか?」


「それは亜人の迷宮と余り変わらないんじゃないですかね。比較的師や豪が落ちやすくなっているとは思いますよ。それ以外は特には」


「成る程。死人はどのくらい出てますか?」


「……死んだのか冒険者になったのか亜人の迷宮に帰ったのか解らないので何とも言えませんが、1か月に10数人は死んでいると思いますよ。そんなに優しい迷宮ではないので」


「……解りました。因みにここの迷宮の深層後半に行くにはどのくらいのレベルが必要ですか?」


「レベルですか? そうですね……ソロですよね? そうなると50……70は欲しいんじゃ無いでしょうか?」


「70レベルまで上がります?」


「上がるのは上がりますよ。どのくらいの期間かかるかは解りませんが。経験値も沢山必要でしょうし、後半は殆どレベルが上がらないとは思いますけど」


「この迷宮で一番レベルが高い人ってどのくらいだか解りますか?」


「さあ、知らないですね。人のレベルを把握している人なんていないでしょうし。100は行っていないと思いますよ。多くが40近くだとは思いますが」


 うーむ、多くが40近くですか。中層付近で探索してると見ていいのかな? それで40。……俺のステータスはレベル幾つ相当だろうか。STR2500が40付近だとは思ってないんだけど。


「とりあえず、解りました。今は武器なんかに酸耐性を付けているので、付け終わったら潜りに来ます」


「ちゃんとパーティーを組んで欲しいんですけど、無理なんですか?」


「無理なんです。なのでソロで潜ります」


「ちゃんと止めましたので。これ以上は自己責任でお願いしますね」


「ええ、任せてください」


 強欲の関係上組めないんだよ。組んでもいい未来が見えない。そして普通の探索者よりも強いと思ってます。さくさくいけると思うんだ。


 でもまずは頭の中の地図を埋める作業からだな。上層でもなるべく全てのルートを把握していきたい。何もないのは解っている。何処に繋がるか解らないのが気持ち悪いんだ。


 これは前世の病気だと思います。マッピング症候群ですね。行き止まりだと解っていても行き止まりを確認しない事には気持ち悪いのだ。マップに穴があるのに耐えられないんだ。


 亜人の迷宮も実は外周をぐるりと回ってる。あっちは埋めるマップが無いけど、マッピングはした。川の位置とかを記憶しつつ、狩りを行っていた。何が何処にあるのかは把握している。


 アリの巣はまずはマッピングからだ。全部のルートを通ってからだ。効率? それ以前の問題なんだよ。地図が埋まっていないのが耐えられない。


 前世の知識がある弊害だなあ。埋めないとやってられない。書き出しはしない。3Dマップなんて書けないし。頭の中の地図があればオッケー。そこまでは妥協できる範囲。


 もう少し情報収集をしていきましょう。……酒場の声を聞いて見よう。あっちではラズレイで定着してしまったからしてないけど、こっちではどうだろう。しっかり聞き耳を立てるからな。

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