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桜の国チェリンと七聖剣【百二】
軽めの昼食を済ませた俺たちは、必要最低限の荷物を持って、屋敷の正面玄関に集合した。
「さて、そろそろ出発するわけだけど……。みんな、準備はいいかしら?」
小さなショルダーバッグを提げた会長が、そんな風に最終確認を取ると、
「おぅとも! これ以上ないほどのグッドコンディションだぜ!」
「睡眠もいっぱいとれたし、最高の状態なんですけど……!」
リリム先輩とフェリス先輩は、元気のいい返事をした。
「タオルよし、水筒よし、救急セットよし……! 準備ばっちりです!」
リアは可愛らしい手提げかばんをしっかりとチェックし、
「あぁ、私も問題ない」
特に手荷物のないローズは、その場でコクリと頷いた。
「アレンくんは、大丈夫そう?」
「はい、いつでも行けます」
軽く汗も流したし、適度な栄養も取った。
ついでに言うなら、天気も最高。
暖かい日差しのおかげで、晴れやかな気分になってくる。
まさに『絶好の修業日和』と言えるだろう。
「よろしい! それじゃ早速、行きましょうか!」
そうして俺たちは飛空機に乗り、バッカスさんの待つ無人島へ飛び立った。