第九話:大魔王の忌物
伝承召喚・神話の古城ダモクレス――。
遥か神代の頃、天空に浮遊していたとされる伝説の古城。
俺はそれをウルフィンさんの上空数千メートルの位置に召喚。
莫大な霊力を秘めたその大質量は、途轍もない落下エネルギーに後押しされ、オムレド広原に巨大なクレーターを刻み付けた。
(普通の相手なら、ほぼほぼこれで終わりなんだけど……)
相手はA級冒険者、油断は禁物だ。
どんな攻撃が来ても大丈夫なよう、万全の体勢を維持したまま、相手の動きを待つ。
すると――ダモクレスの残骸から、満身創痍のウルフィンさんが姿を現した。
「まだ、だ……まだ、終わってねぇ、ぞ……ッ」
「さすがはA級冒険者ですね……」
さらに強力な召喚魔術を展開するため、新たな手印を結ぼうとしたそのとき、
「か、は……っ」
彼は鮮血を吐き出し、白目を剥いて倒れた。
どうやら、既に限界を超えていたようだ。
「A級のウルフィンさんが、たったの一撃で……!?」
「いや、『たったの一撃』ってレベルじゃねぇだろ……。今の大魔術はよ……っ」
「というかアレ……死んでねぇか? ピクリとも動かねぇぞ……?」
「ど、ドワイトさん……。あんた、命の恩人だぁ……っ」
「パウエルよ……だから言ったであろう? あの少年は化物だ、と。しかしまぁ、この儂の目をもってしても、ここまでとは見抜けんかったわ……っ」
大きなざわめきが起こる中、
「ティルト、回復魔術を急げ……! 大至急だ……!」
ラインハルトさんの緊迫した声が響き、
「もうやってる……!」
ティルトさんがすぐさま返答。
彼女は回復魔術にも精通しているらしく、ウルフィンさんの治療にあたった。
「どうだ、治せそうか!?」
「ウルフィンは狼の獣人。明日の遠征に備えて、かなりの術式を体内に貯め込んでいたから、多分大丈夫なはず……。だけどこれ、相当酷い状態だよ。全ての魔力と術式を防御に回して、それでもまったく間に合ってない。人一倍頑丈なこいつが、こんなボロボロになるなんて……。さっきの召喚魔術、冗談抜きでほんとに『ヤバイ』」
「……わかっている(馬鹿げた威力もそうだが、何より術式の構築が速過ぎる。複雑な詠唱・高位の儀式・強力な魔具の補助もなく、簡単な『土』の手印一つで、あの規模の大召喚を成立させるなど……あり得ん……ッ)」
だだっ広い草原に、ウルフィンさんの弱々しい呼吸音が響く。
(これは……ちょっとやり過ぎたかもしれないな)
ウルフィン・バロリオは『獣人』、体内に魔術を貯め込む特殊な種族。
彼がいったいどんな魔術をどれだけ蓄えているかもわからないあの状況において、下手な出し惜しみは危険――そう判断して、少し大きめの召喚魔術を発動したのだ。
(もしもウルフィンさんが瀕死の重傷を負った場合は、シャルティさんの息子の病気を治したときみたく、大精霊を呼び出すつもりだったとはいえ……)
それでもまぁ……『伝承召喚』を使うのは、少しやり過ぎだったかもしれない。
(ふぅー……。もうちょっと冷静にならないとな……)
ステラの禁忌に触れられたことで、俺の頭にも血が昇っていたみたいだ。
(それにしても……どうしてウルフィンさんが、『アーノルド家』のことを知っていたんだろう……)
俺が不思議に思っていると、
「……アルト、その……ごめんなさい。私のためにやってくれたんだよね……」
ステラはとても申し訳なさそうな表情で、服の袖をギュッと握ってきた。
「いいや、君は何も悪くないよ。気にしないでくれ」
そう、ステラは本当に何も悪くない。
悪いのは、これほど大規模な遠征を『ちょっとした遠征』と評した校長先生。
人として、言っちゃ駄目なラインを踏み越えたウルフィンさん。
そして――ちょっぴりやり過ぎてしまった俺だ。
(しかし、完全に浮いてるな……)
それとなく周囲に目を向けると、
「「「……ッ」」」
誰も彼もがサッと目を逸らす。
あの優しいドワイトさんでさえ、明後日の方角を見つめて微動だにしない。
(なんか、悪目立ちしちゃったな……)
俺がため息をつくと同時、視界が大きく揺れた。
ティルトさんが転移系の魔術を発動し、地下の大教練場へ飛んだのだ。
どうやら、ウルフィンさんの治療は無事に終わったらしい。
すると――神妙な面持ちをしたラインハルトさんが、ティルトさんを引き連れて、スタスタとこちらへ歩いてきた。
「――アルトくん。君と少し話がしたい。今から、ちょっといいかな?」
「……はい……」
正直、とても帰りたかった。
■
A級冒険者ギルド『銀牢』。その最上階にあるギルド長室へ、俺とステラは通された。
「うちのギルド長は、昔から体が弱くてね。今は僕が、代理でギルド長をやっているんだ。――どうぞ、掛けてくれ」
ラインハルトさんに促され、俺とステラは来客用のソファに腰を下ろす。
その直後、ラインハルトさんは深く頭を下げた。
「先ほどは、うちのパーティメンバーのウルフィンが、大変な失礼を働いてしまった。アルトくん、ステラさん――本当にすまない」
「ごめんねー」
ティルトさんが右手を前に出し、軽めの謝罪を述べる。
「ティルト……お前はもっと反省しろ!」
「痛ぃ!?」
頭頂部に痛烈な一打をもらい、彼女は涙目でうずくまった。
「あの……こちらこそ、すみません。俺もちょっと頭に血が昇って、やり過ぎてしまいました……」
明日はもう遠征本番だというのに……。
A級冒険者ウルフィン・バロリオという大戦力を潰してしまったのだ。
向こうから喧嘩を吹っ掛けてきたとはいえ……やっぱりちょっと心苦しいものがある。
「いや、アレは完全にウルフィンが悪い。君が謝る必要など、どこにもないさ」
ラインハルトさんは「本当に気にしないでくれ」と言った後、軽くコホンと咳払いをした。
「そう言えば、まだ名前を名乗っていなかったね。改めまして――僕はラインハルト・オルーグ。ウルフィンやティルトと一緒に、パーティを組んでいる」
「あたしはティルト・ペーニャ、よろしくねー」
ティルト・ペーニャ。
ちょっぴり外側にはねた、橙色のショートヘア。
身長は150センチほど。おそらく年齢は、まだ20歳を超えてないだろう。
どことなく、猫っぽい感じのする人だ。
「自分はアルト・レイスと申します。そしてこちらは――」
「ステラ・グローシアです。よろしくお願いします」
お互いに簡単な自己紹介を済ませたところで、ラインハルトさんの方から話を振ってきた。
「しかし、さっきの召喚魔術には、本当に驚かされたよ。一応ウルフィンは、うちのギルドでナンバー2の実力者。その彼を一撃で倒してしまうなんて……正直、恐れ入った。さすがはアルトくん。あのエルム老師をして、『100年の教師人生において、最強の召喚士だ』と言わしめるだけのことはある」
「ど、どうも……」
そんなに真っ正面から褒められると、なんだかむずがゆい気分になってしまう。
「さて、と……それではそろそろ『本題』へ入ろうか。――ティルト、あれを持って来てくれ」
「ほいほーい」
机の上に広げられたのは、信じられないほど複雑なダンジョンの地図だ。
「これまで僕たちは合計七度の遠征を行い、なんとか第七層まで攻略してきた。前回はここ――第七地区に仮拠点を設置したところで、一度帰還することにしたんだ。それというのも、戦術目標である『大魔王の忌物』がいよいよ目前――」
「あの、それなんですけど……ちょっといいですか?」
どうしても聞き逃せない単語が登場したので、失礼を承知で「待った」を掛けさせてもらった。
「ん、どうかしたのかい?」
「さっきラインハルトさんが、冒険者に語り掛けていたときにも出てきていたかと思うんですが……。『大魔王の忌物』って、あの大魔王が遺した物ってことですか?」
「もちろん。この世界で大魔王の名を冠す存在は、ただ一人――千年前、伝説の勇者によって滅ぼされた大魔王。この遠征の目的は、その忌物を奪取することだ」
「「……っ」」
俺とステラは、思わず息を呑む。
大魔王――それはかつて人類に絶望と厄災を振り撒いた『絶望』の名前だ。
海を割り、大地を砕き、空を汚し、人類を絶滅寸前まで追い込んだ、最低最悪の存在。
ただし、それも今となっては昔の話。
千年前、伝説の勇者パーティが力を合わせ、大魔王の討伐に成功。
しかし……大魔王は死の間際、世界に『呪い』を掛けた。
それが――ダンジョン。
絶えずモンスターを生み出し、人間たちに瘴気を振り撒く、大魔王の呪い。
伝説の勇者の死後、残された俺たちは、なんとかこの呪いを解く――すなわち世界中のダンジョンを攻略・破壊するため、冒険者として活動しているのだが……。
(大魔王の忌物の奪取って……っ。そんなのもはや『歴史に残る大遠征』じゃないか……ッ)
校長先生……情報の伝達は、もっと正確にお願いします。
「アルトくん、ステラさん……もしかしてその反応、老師から何も聞いていないのかい?」
ラインハルトさんは、恐る恐るといった風に問い掛けてきた。
「……はい。先生からは『ちょっとした遠征』とだけ……。詳しい話は、まったく何も聞かされていません」
「なるほど……『ちょっとした遠征』、か。実に、老師らしい表現だね」
ラインハルトさんは苦笑を浮かべた後、真剣な表情ではっきりと口にする。
「今回の遠征先は、伏魔殿ダラス。大魔王がこの世に遺したとされる五つの忌物――そのうちの一つが眠るとされる、『超高難易度ダンジョン』だ」
どうやらこの遠征は、本当にとんでもなくヤバイものだったようだ……。
■
それから約十分間、ラインハルトさんは、明日の作戦について話してくれた。
当日は正午に大教練場へ集合。
ティルトさんの魔術を用いて、伏魔殿ダラスの第七地区へ転移。
第七地区を守護する冒険者たちと合流し、速やかに情報交換。
その後、第八層へ進軍。
第八層は、完全なる未知。
階層内の魔力が桁外れに濃いため、遠見の魔術師でも見通せない探知不可領域。
わかっているのはただ一つ、そこにはほぼ間違いなく――『大魔王の忌物』が存在するということ。
ただし、それがどんな状態にあるのかは不明。
忌物を守護するモンスターがいるのか。
それとも忌物自体がモンスターになっているのか。
はたまた忌物とは別のもっと恐ろしい『ナニカ』があるのか。
何一つとして――わからない。
なにせそこにあるブツは、世界を恐怖のどん底に叩き落とした、大魔王の忌物。
いったいどれほど恐ろしいモノなのか、皆目見当もつかないのだ。
とりあえずのところは、一時撤退も視野に入れつつ、慎重に探索を進めていくらしい。
「ここからが、大事な話なんだけど……。アルトくんとステラさんには、僕たち『A級冒険者』のみで構成された『第一陣』に加わってほしい」
「……え?」
「第一陣って、先陣を切る、ということですか……?」
「あぁ、そうだ。アルトくんの規格外の召喚魔術、『魔炎の剣姫』と称されるステラさんの剣術。二人の力があれば、あの呪われしダンジョンを――伏魔殿ダラスを攻略することも不可能ではない……! 大丈夫! もしも万が一のときは、ティルトの転移魔術を使って、真っ先に逃げてくれて構わない。だから、どうか……人類の平和のため、君たちの力を貸してほしい!」
ラインハルトさんは真っ直ぐな瞳で、必死に頼み込んできた。
その言葉には、ほんのわずかな邪気もなく、ほんのわずかな嘘もない。
全てが真実。
その誇り高き心と気高き意思は、まさに『A級』。
人類の希望たる『冒険者』にふさわしいものだった。
「――はい。俺なんかでよければ、協力させてください!」
「もちろん、私も同行させていただきます……!」
「そうか! ありがとう! 本当にありがとう……!」
俺たちはがっしりと握手を交わし、より綿密な作戦を詰めていくのだった。
■
翌日。
俺とステラはA級ギルド銀牢へ向かった。
ギルドの奥にある受付で、自分たちの名前を伝えると……若い受付嬢たちが、小さな声で相談を始める。
「あ、アルト・レイス……!? この子、知ってる……滅茶苦茶ヤバイ冒険者よ……ッ」
「ヤバイって何が……? 別に普通の……どっちかって言うと、頼りなさげな子どもじゃない」
「馬鹿! あなた、知らないの!? こう見えてこの子は、あの超怖いウルフィン・バロリオを半殺しにしたのよ!」
「うっそ!? 確かウルフィンさんって、A級冒険者だったわよね!? こんなか細い子が、いったいどうやって……!?」
「聞いた話によると……なんかとんでもなく高いところから、馬鹿でかい城を落としたらしいわ」
「えっ、何それ……全然意味がわからない……」
「とりあえず、絶対に怒らせちゃ駄目ってこと……!」
二人は互いに目配せした後、
「「地下の大教練場へどうぞ~」」
ニッコリとした営業スマイルで、優しく案内してくれた。
(……全部、聞こえてるんだよなぁ……)
何やらあらぬ噂が流れてしまい、怖がられているらしい。
(まぁ……今はそんなことよりも、今日の遠征に集中だ)
俺は頭をサッと切り替えて、ステラと共に地下へ続く階段を降りていく。
■
大教練場。
そこの空気は、とにかく静かだった。
愛用の武器を整備する者・目を閉じて精神を整える者、それぞれが思い思いの方法で、戦いの準備を整えているのだ。
(ふぅー……。さすがにちょっと緊張するな)
手のひらに『野菜』と書いて、必死に食べていると――背後から声を掛けられた。
「――おい」
この粗暴な喋り方は、ウルフィンさんだ。
「……どうかしましたか?」
俺の問い掛けを無視し、彼はステラの前に足を進める。
「……何か?」
「なんつーか、その……昨日は……悪かったな」
信じられないことに、ウルフィンさんはバツの悪そうな表情で小さく頭を下げた。
「……え、っと?」
「熱くなって、くだらねぇことを口走しちまった。ただ……ステラが馬鹿にした『A級』・『B級』って違いは――俺にとっての『冒険者の階級』ってのは、どうしようもなく大切なもんなんだ。……それでも、昨日の発言は……よくねぇ。…………悪ぃ」
どこまでもぶっきらぼうな謝罪。
だけどそこには、真実の気持ちが込められていた。
「……こちらこそ、すみませんでした。あなたのことをよく知りもしないで、『A級という地位を鼻に掛け過ぎ』だなんて……ちょっと軽率な発言でした」
「気にすんな。先に喧嘩を吹っ掛けたのは、俺の方だ」
無事に二人の仲直りが済んだところで――ウルフィンさんが、こちらに向き直る。
「……アルト・レイス。てめぇにはでけぇ借りができたな」
「あ、あはは……。えーっと……なんというか、その……遠征には行かれるんですか?」
誤魔化し笑いをしながら、別の話に逃げようとしたそのとき。
「そりゃ寝てらんないでしょー! 格下と見てた相手に、ボロ雑巾にされちゃったんだからさー。このまま遠征中、ぐっすりとおやすみなんかしてたら、それこそ『一生の恥』になっちゃ――」
「――ティルトォ? そのお喋りな口、三つに増やしてやろうかァ?」
「じょ、冗談冗談……! いやだなぁ、怖い顔しちゃってぇー! この怒りんぼめー!」
なんだかんだで、この二人の関係は良好なようだ。
「アルト・レイス……。はっきり言っておくが、俺はまだてめぇのことを認めたわけじゃねぇからな」
「はい」
「えっ、あれだけコテンパンにされたのに、まだ認めてないの!? それって逆に凄くない!?」
「やっぱてめぇは、今ぶち殺す……!」
「ひぃー、また怒ったー!?」
前言撤回。
ウルフィンさんとティルトさんの関係は、あまりよろしくないようだ。
そんなこんなをしているうちに、遠征の準備が整ったらしく……ラインハルトさんが舞台へ上がり、大きな声を張り上げた。
「冒険者諸君! それではこれより、『第八次遠征』を開始する! ――ティルト!」
「ほいほーい、それじゃいくよー?」
ティルトさんが転移魔術を発動。
視界が大きくグラリと揺れ、次の瞬間には全く別の座標へ飛んだ。
暗く、冷たく、魔力と瘴気の漂う、血生臭い空間。
眼前に広がっていたのは、完全に崩壊した第七地区だった。
「い、いったい……何が……!?」
唖然とする遠征メンバー。
その直後、
「え?」
パウエルさんの左腕が、鮮血と共に宙を舞った。
「あ、ぐ、がぁああああああああ!?」
痛々しい悲鳴が響く中、
「アルトくん、後ろだ……!」
ラインハルトさんが忠告を飛ばすよりも早く、武装召喚を展開――王鍵と殲剣をもって、迫り来るモンスターを迎撃。
「ハァ!」
「アグウェロ!」
研ぎ澄まされた刀身と鋭く尖った爪が交錯し、眩い火花が咲く。
(直立二足歩行……珍しいな、人型のモンスターか)
白い皮膚に緑の斑模様。
目元は継ぎ接ぎで閉じられており、口は異様に横へ広がっている。
爪の先から滴る半透明の液体は……おそらく毒だな。
とにもかくにも、こんなモンスターは、図鑑でも見たことがない。
「――アルトくん、君は近接もいけるのか?」
断魔剣ゴウラを携えたラインハルトさんが、右隣に並び立ちながら問い掛けてきた。
「いえ、護身術程度のもの――」
「――前衛職並にガンガンいけます」
俺の言葉を遮って、左隣のステラが即答。
「そうか、心強いな」
何故かそれに納得するラインハルトさん。
(召喚士は、後衛職の中の後衛職なんだけどな……)
そのあたりの誤解を解くのは、目の前の敵を倒してからにしようか。
そんなことを考えていると――モンスターの体の奥底から、どす黒い魔力が噴き出した。
「こいつ、魔術まで使えるのか……」
魔術を展開できる時点で、最低でも『Bランク以上』。
この魔力量からして、A級でもなんらおかしくはない。
「未知の魔術……ッ。総員一時撤退……!」
ラインハルトさんの指示が飛び、冒険者たちが一斉に後退。
その間、
「アウ・グロ・ドス……!」
謎のモンスターは、見たこともない手印を高速で結んでいく。
未知の魔術を目にしたとき、冒険者が取るべき『正着の行動』は二つ。
一つ、大きく間合いを開け、死ぬ気で距離を取ること。
これは単純に、敵の術式の範囲外へ避難するという、最もベーシックな方法だ。
そしてもう一つは――。
「悪いけど、こっちの方がちょっと速そうだ」
敵の術式が完成する前に――叩き潰す。
「武装×連続召喚・円環の光雨」
刹那、眩い光の波紋が煌々と灯り、モンスターの上部を円状に包む。
これらの光は全て『砲台』。
射出する弾は、俺の保有する魔具。
「この術式は、アルトの『連続召喚』……!? や、ば……みんな、伏せて……!」
ステラの警告が飛んだ直後――千を超える大量の魔具が、一斉掃射された。
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