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第六話:試験本番

 受験手続から三日が経過し、今日はいよいよ、冒険者登録試験の本番だ。


「……よし、いい感じだ」


 昨日はいつもより早く床に就き、しっかりと睡眠を取ったから、体調は完璧。

 これなら本番でも、全力を出し切れるだろう。


「それじゃ母さん、行ってくる!」


「あぁ、気を付けるんだよ!」


 自宅の前に召喚しておいたワイバーンに乗り、


「おはよう。王都までお願いしてもいいかな?」


「ギャルル!」


 一気に王都まで飛んでいった。



「……あっ、アルトー! こっちこっちー!」


 前回同様、ステラとの待ち合わせ場所は、(ふくろう)公園の中央部にある時計塔広場だ。


「ごめん、ステラ。待たせちゃった?」


「ううん、私も今来たばかりよ」


「そっか、それはよかった」


 無事に合流できたところで、試験会場である冒険者ギルドの本部へ向かう。


「ステラ、今日はありがとうな」


「えっと、何が……?」


「ほら、わざわざ付いて来てくれたことだよ」


 今日は俺が試験を受ける日。

 本来、ステラまで一緒に来る必要はなかったのだけれど……。

 優しい彼女は、「応援に行くわ!」と言って、本部まで付いて来てくれたのだ。


「もう、そんなこと気にしないでよ。私とアルトの仲でしょ?」


 ステラはピンと人差し指を立て、柔らかく微笑む。


 ちなみに……本部で待ち合わせをせず、こうして一度別の場所に集まるのには、ちょっとした理由があった。


 ステラは歴代最速で、『B級』に駆け上がった天才冒険者。

 彼女がソロであることは有名な話であり、本部の中でボーッとしていると、他の冒険者からパーティに誘われてしまうらしい。

 有名になったら、いろいろと大変なことがあるようだ。


 その後、王都の道を右へ左へと進み、冒険者ギルドの本部に到着。

 奥の受付で受験票を渡すと、すぐに会場へ案内された。


「アルトなら絶対に大丈夫! 頑張ってね!」


「あぁ、ありがとう」


 ステラの心強い応援を背中に感じながら、本部二階の試験会場へ向かう。


 会場の扉を開けるとそこには――屈強な『冒険者見習い』たちが、ズラリと立ち並んでいた。


(う、うわぁ……。みんな強そうだなぁ……っ)


 冒険者学院を卒業した後、ほぼ全ての卒業生は、どこかのギルドに所属して冒険者見習いとなる。

 そこで先輩冒険者の指導を受けながら、少しずつ実戦経験を積んでいき、確かな実力が付いたところで試験を受けるのだ。


 ステラ・レックス・ルーンみたく、卒業してすぐに試験を受けて、そのまま一発合格なんてのは、全体から見ればごく一握りの存在である。


(ふぅー……っ。落ち着け、こういうときは、手のひらに『野菜』と書いて食べるんだ)


 俺は目立たないよう会場の隅へ移動し、母さんに教えてもらったリラックス法を実践する。


 緊張が渦巻く中、待つことおよそ五分。


 奥の扉がガチャリと開かれ、試験委員の腕章(わんしょう)を巻いた女性が入ってきた。

 彼女は正面の雛壇(ひなだん)に上がり、コホンと小さく咳払い。


「それではこれより、冒険者登録試験を始めたいと思います。その前に一点だけ、連絡事項がございます。――受験番号810番アルト・レイスさんは、この中にいらっしゃいますでしょうか?」


「あっ、はい。自分です」


「アルトさんは、別室での受験になるそうです。本部地下一階にある『演習場』へ移動してください」


「……? わかりました」


 何故俺だけ別室受験なのかわからないけれど、とりあえず言われた通りに地下の演習場へ移動。


 するとそこには、一人の男性が立っていた。


「――君がアルト・レイスか?」


「は、はい」


「私は『宮廷召喚士』のヘムロス・ルクスス。本日、君の試験を担当する者だ」


 ヘムロス・ルクスス。


 男性にしては長めの緑髪(りょくはつ)

 身長は175センチほど。年齢はおそらく三十手前ぐらいだろう。

 真っ黒なサングラス・手足に巻いた独特なベルト・ところどころ破けたスーツ、ちょっと奇抜な格好をした人だ。


「ふむ……。(アルト・レイス、ラーゲン殿が言うには『危険分子』だそうだが……。この子は――駄目(・・)だな。一目見ただけで、はっきりとわかる。召喚士としての才能がまるでない。こんな弱々しい魔力では、通常の試験でも間違いなく『アウト』だろう。はぁ……わざわざこの私が出向き、不合格を突き付ける必要はなかったな)」


 ヘムロスさんはジッとこちらを見つめた後、小さなため息をこぼした。


「えっと……?」


「いや失礼。さっ、それでは早速、試験を始めようか」


「その前に一つ、よろしいでしょうか?」


「なんだ?」


「どうして俺だけ、別室での受験なんでしょうか?」


「それ、は……だな……。先日アルトが提出した受験願書。そこの役職欄に『召喚士』と記載されていたからだ。召喚士には専用の試験が用意されており、別室で受験してもらう決まりとなっている。そして今回はたまたま、召喚士の受験生が君だけだったのだ(本当はラーゲン殿の指示なのだが……。まぁ適当な作り話で誤魔化しておくとしよう)」


「なるほど、そういうことだったんですね」


 召喚士は特殊な役職であるため、剣士や魔術師なんかと比べて、その絶対数がとても少ない。

 今回の受験生の中で、召喚士が俺一人だったとしても、別におかしな話じゃない。


「さて、疑問も解消されたところで、試験を始めようか」


「お願いします」


「よし。今回の試験では、召喚魔術の『質』と『量』をテストする。この二つをクリアすれば、その場で合格にしてやってもいいぞ」


「本当ですか!?」


「あぁ、男に二言はない」


 ヘムロスさんは鷹揚(おうよう)に頷き、パンと手を打ち鳴らした。


「それではまず、『量』の試験から実施しよう。手順は簡単だ。消費魔力の少ない低級の召喚獣を呼び出し、そこに増殖術式を付与。その後は魔力の続く限り、呼び出した召喚獣を増やし続ける。――さぁ、やってみろ」


「はい!」


 俺は手持ちの召喚獣の中で、最も消費魔力の少ないスライムを選び、そこへ増殖術式を加える。


「――増殖召喚・スライム」


 一匹の青いスライムが飛び出し、


「「ぴゃぁ!」」


 すぐさま二匹に分裂、


「「「「ぴゃぁああああ!」」」」


 さらに四匹に分裂。


 その数は、爆発的な速度で増えていく。


「ほぅ、百を越えたか……せ、千……? なっ、こ、これは……ッ!?」


 俺の召喚したスライムは、瞬く間に数千・数万と増殖し、あっという間に『億』を超えた。


「す、ストップ……! 十分、もう十分だ……ッ!」


「あっ、はい。わかりました」


 魔力の放出を止め、増殖術式を解除。

 演習場を埋め尽くさんとしていたスライムは、一瞬にして消え去った。


「はぁはぁ……っ」


 ポジション取りが悪く、スライムの軍勢に呑まれ掛けていたヘムロスさんは、四つん這いになって荒々しい息を吐く。


「あの……大丈夫ですか?」


「あ、あぁ……問題ない。ときにアルト、あのまま増殖術式を解かなかった場合、最大でどれぐらいまで増やせるのだ?」


「そう、ですね……。多分、『兆』を超えて『(けい)』、いや『(がい)』ぐらいまでなら、全然問題ないと思います」


「な、なるほど……(ば、馬鹿な……っ。そんな規模の増殖召喚、聞いたこともないぞ!? ……だがしかし、この目で数億匹のスライムを見たのは紛れもない事実。それに、アルトが嘘をついているようにも見えない……。この少年、いったい何者なのだ!?)」


 突然押し黙ってしまったヘムロスさん。


 自分の口からはちょっと聞きにくいけれど、さっきの『結果』を聞いてみることにした。


「ところでその、『量』のテストの結果は、どうだったんでしょうか……?」


「……んま、まぁまぁというところだな……! 私が君ぐらいの頃は、もっとたくさん召喚できたんだが……。『最低ライン』は突破している、と言ってやってもいいだろう」


「やった! ありがとうございます!」


 よかった。

 これでひとまず『量』の課題はクリアだ。


「ふぅー……では次に召喚魔術の『質』を見ていこうか。(アルト・レイス、思っていたよりも遥かにできるな。依然として魔力は、弱々しいところを見るに……。おそらくは『魔力コントロール』に長けた術師なのだろう。ならばどうするか……答えは簡単! 消費魔力の高い召喚獣を呼び出させればいい! そうすれば、簡単にボロを出すだろう!)」


 ヘムロスさんはパチンと指を鳴らし、頭上をビシッと指さした。


「優れた召喚士であるならば、多種多様な召喚獣を操れなければならない。例えば、遥か上空より敵勢力を監視するワイバーン!」


「おいで、ワイバーン」


「「「ギャルルルルー!」」」


 せっかくなので、三匹ほど呼んでみた。


「も、モンスターは水中に潜んでいるかもしれないぞ? そういう場合には、強力な水の精霊が必要だ!」


「おいで、ウンディーネ」


「ヒュォルォ……!」


 天より清らかな(しずく)が落ち、水の精霊ウンディーネが顕現(けんげん)した。


「だ、ダンジョンには、灼熱のマグマ地帯がよく見られる! 巨大な岩窟人形は必要不可欠だ!」


「おいで、ゴーレム」


「ウ゛ゴゴゴゴゴ……!」


 足元の大地を引き裂き、岩窟人形ゴーレムが現れた。


「~~ッ(召喚契約の難しいワイバーンが三匹、四大精霊の一つであるウンディーネ、魔力効率の悪いゴーレムの同時召喚。そのうえ全て無詠唱だと!?)」


「あの……どうでしょうか?」


「ふ、ふむ……。まぁ、アレだ……悪くはないな」


「『質』と『量』のテストをクリアしたということは、つまり……!」


 期待に胸を膨らませながら、問い掛けてみたのだが……。


「…………」


 彼は長い長い沈黙の後、


「そ、それでは『最終試験』を始めよう……!」


 上擦(うわず)った声で、とんでもないことを口にした。


「え……? 最終試験、ですか……?」


「あぁ、そうだ! 冒険者になりたければ、この私を――宮廷魔法士ヘムロス・ルクススを倒してからにするのだな!」


「『質』と『量』のテストさえクリアすれば合格だという話は……?」


「そんなのは知らん」


「さっき言っていた、『男に二言はない』というのは……?」


「それも知らん」


「……そうですか、わかりました」


 正直、全然釈然(しゃくぜん)としないのだが……。

 試験官であるヘムロスさんが、(かたく)なに『最終試験』だと言い張っているので、仕方なく受け入れることにした。


(少々腹立たしいが……もはや認めざるを得ん。ここにいるアルト・レイスという少年は、天才的な召喚士だ。単純な召喚技術においては、宮廷魔法士である私をも遥かに上回る。だがしかし……! 今の私にはラーゲン殿より賜った、あの『秘宝』がある……!)


 彼は懐から、妖しい光を放つ結晶を取り出した。


(あれは……封魔(ふうま)結晶(けっしょう)か)


 封魔結晶。

 任意の魔術を封じ、それを好きなタイミングで解放できるという、とても貴重な魔具だ。

 しかも、結晶の色は『赤』。

 相当高位の魔術が込められていると見て、間違いないだろう。


「それではこれより、最終試験を開始する! さぁ刮目(かつもく)せよ! 我が究極の召喚獣を……!」


 封魔結晶が赤黒い光を放ち、莫大な魔力が吹き荒れ――煉獄(れんごく)の炎を(まと)った隻腕(せきわん)の剣士が召喚された。


「こ、これは……!?」


「ふはははは、驚いたか! 下下(かか)炎獄(えんごく)()べる炎鬼オルグの忠臣、ロクティス! かつて大天使ミカエリスを打ち破ったという伝説の剣士だ!」


 確かにロクティスは、とても強力な召喚獣なのだが……。

 一つだけ、致命的な弱点がある。


「おいで、オルグ」


 俺の呼び掛けに応じて、下下(かか)炎獄(えんごく)を統べる炎鬼オルグが降臨。


「……は!?」


 ヘムロスさんがあんぐり口を開けると同時、ロクティスはすぐさま膝を突き、深く(こうべ)を垂れた。


「オルグ様。常世(とこよ)でお会いできましたこと、恐悦(きょうえつ)至極(しごく)にございます」


「ホゥ、コレハ珍シイコトモアルモノダナ。――ドレ、一戦交エルカ?」


「滅相もございませぬ。どうして主に刃を向けることができましょうか」


 ロクティスは慇懃(いんぎん)に首を横へ振った後、ヘムロスさんの方へ視線を向けた。


「――名も知らぬ召喚士よ。申し訳ないが、此度(こたび)の召喚は破棄させてもらおう」


 彼はそれだけ言い残し、霧のように消えてしまう。


「……」


「……」


 なんとも言えない沈黙。


「……最終試験、どうしますか?」


「――スゥー…………アルト・レイス、合格!」


「ありがとうございます!」


「うむ、素晴らしい召喚魔術だったぞ。これから先も、精進するといい(……ラーゲン殿。申し訳ないが、私ではこの化物の進撃を止められませんでした……)」


「はい!」


 こうして無事に冒険者登録試験に合格した俺は、『D級冒険者アルト・レイス』としての人生をスタートさせるのだった。



 アブーラ・シャルティ・バロックから絶縁宣言を受けた日から一夜明け、なんとか気力を取り戻したデズモンド。

 彼はほとんど丸一日掛けて、中期成長計画の見直しを図り、午後六時を回った頃、ようやく一段落することができた。


「ふぅー……」


 束の間の休息。

 眠気覚ましのコーヒーをすすり、部下の運んできてくれた夕刊を広げ――言葉を失う。


「な、ななな……なんだこれ(・・)は!?」


『あの宮廷召喚士ヘムロス・ルクススが絶賛! 期待の新人冒険者アルト・レイス!』


 デズモンドは泡を吹きながら、ヘムロスとインタビュアーの対談記事に目を通す。


ヘムロス「なんというか……一目見てピンときましたね。この少年には、途轍(とてつ)もない才能がある、と。えぇ、はい。私にはすぐにわかりました。なんというか、そう……優れた召喚士同士、惹かれ合うものがあったんですよ。ん……? ははは、違いますよ。『試験を実施した』というよりは、『稽古を付けてやった』という感じですね。召喚士としての心得や術式、そういったものを丁寧に教えてあげました。もはや彼は、私が育てたと言っても過言ではないでしょう」


 その内容はかなり一方的かつ(いびつ)なもので、真実からは程遠いのだが……。

 デズモンドにとって、問題はそこではない。


「何故、だ……っ。何故アルトが、試験に合格しているのだ……!? ラーゲンの奴め、しくじりおったのか!?」


 怒りのままに受話器を取り、ダイヤルを回す手を――ピタリと止めた。


(お、落ち着け……。ギルドの一般回線を使っては、私とラーゲンの繋がりがバレてしまう……っ。ひとまず今は急いで帰り、自室の秘匿回線を使って、連絡を取るとしよう……!)


 なんとか冷静さを取り戻した彼は、大急ぎで自宅へ向かい、すぐにラーゲンへ電話を掛けたのだが……。


「くそっ、何故出ない……!」


 どれだけコールを鳴らしても、繋がることはなかった。


 その後、苛立ちに満ちた長い夜を乗り越え――デズモンドはさらなる衝撃を受けることとなる。


「なん、だと……!?」


 メイド長より手渡された朝刊。

 そのヘッドラインを飾っていたのは、衝撃的な大事件だ。


『中央政府の高官ラーゲン・ツェフツェフ氏、緊急逮捕!』


「あのラーゲンが……何故……!?」


 目を白黒とさせながら、記事に目を落とす。


『ラーゲン・ツェフツェフ氏の所有する口座に、不正な金銭の授受が見つかった。当局が調べた結果、一部の冒険者ギルドから、多額の献金を受けていたことが判明。これは冒険者ギルド法第七条三項に違反するものであり、此度(こたび)の緊急逮捕に至った。当局は現在、余罪を追及すると共に、献金を行ったギルドを洗い出している。なお、今回の緊急逮捕の裏には、大富豪アブーラ・ウルド氏からの情報提供があったとされている』


「ま、マズい……っ」


 デズモンドの顔から、サッと血の気が引いていく。

 今からおよそ十年前――貴族の庭園がまだ『D級ギルド』だった頃、デズモンドはラーゲンに多額の現金を支払い、『C級ギルド』に昇格させてもらったことがあったのだ。


(こ、このままでは、私まで捕まってしまうではないか……ッ)


 視界が明滅し、平衡感覚が失われていく。


「く、そ……こうなったのも……全てアルトのせいだ! どうせ今回の件もまた、あいつが裏で糸を引いているに違いない……っ。何故だ。何故なんだ。どうしてただの農民風情が、ここまでの権力を持っているんだ……ッ」


 実際のところ、アルトはまったく何もしていないのだが……。

 そんなことは、デズモンドが知る(よし)もなかった。


「とにかく、何か手を打たなければ……。このままでは、貴族の庭園が……いや、我がテイラー家が滅びてしまう……っ」


 必死に解決策を模索していく中――脳裏をよぎったのは、アブーラ・シャルティ・バロックが去り際に残した『あの言葉』。


「アルト殿がいない貴族の庭園(このギルド)に、いったいなんの価値があるというのだ……?」


「アルト先生に誠心誠意の謝罪をし、その許しを得た場合にのみ、再考してあげてもよいでしょう」


「まずはアルトさんに詫びを入れろ。話はそれからだ」


 この苦境から唯一逃れる手段。

 それは――アルトに謝罪し、彼の許しを得ることだ。


「ぐっ、がっ……」


 だが、デズモンドにとってそれは、死よりも苦しい選択である。

 選ばれた高貴な血統『貴族』である自分が、卑しい農民生まれに頭を下げることなど、決して許されないのだ。


「しかし、このままでは……っ」


 このままでは、テイラー家の破滅は不可避。

 もしもそんなことになれば、自分は貴族ですらなくなってしまう。


「う、ぐっ、ぉ、ぉおおおおおおおお……!」


 デズモンドは断腸(だんちょう)の思いで筆を取り、鬼の形相で手紙をしたためるのだった。



 冒険者登録試験に合格した俺は、すぐにステラと母さんに報告。

 二人はまるで自分のことのように喜び、その晩はちょっとしたパーティが開かれ、とても楽しい時間を過ごした。


 翌朝。


「アルトー。あなた宛てに手紙が届いているわよー?」


 玄関口の方から、母さんの声が聞こえた。


「うん、わかった」


 手紙か、誰からだろう?

 机に置かれた封筒を手に取り、裏面(りめん)の差出人欄を見て、思わず息を呑んだ。


「……っ」


 そこにはなんと、『貴族の庭園・デズモンド・テイラー』と記されていた。


(デズモンドが、なんで……!?)


 恐る恐る封を開け、その中身に目を通していく。


 親愛なるアルトへ


 とても大事な話がある。

 大至急、貴族の庭園まで来てほしい。


 デズモンド・テイラーより

※とても大事なおはなし!


『面白いかも!』

『続きを読みたい!』

『陰ながら応援してるよ!』

と思われた方は、下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、応援していただけると嬉しいです!


今後も『毎日更新』を続けていく『大きな励み』になりますので、どうか何卒よろしくお願いいたします……っ。


明日も頑張って更新します……!(今も死ぬ気で書いてます……っ!)


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― 新着の感想 ―
[良い点] これは、笑う(召喚獣の主従関係)www(笑) あーあーあーあー、って感じですねえ……凄まじくテンポ良くてメリハリ効いていますね、凄く楽しいです。 [一言] よくおもいだしたねっ(にこっ)…
[気になる点] 電話とか新聞とか情報伝達が発展してますね 19世紀くらいの文明レベルなんですか?
[気になる点] 試験官が指導を施した弟子だって勝手に言ってるのは気持ち悪過ぎる。
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