第99話 変態軍団ファンキーズ
ファンキーズとの戦いが開戦!
ファンキーズと相対している零夜達は真剣な表情をしつつ、警戒しながら戦闘態勢に入ろうとしている。しかし、相手は変態のバカ三兄弟。関わろうとすれば何を仕出かすのか気になるし、仮に汚いケツを押し付けられる事もあり得るからだ。
「まさか奴等とここで遭遇してしまうとは……」
「うん……あのマキシマムの奴等と同じだからね……私達としては苦戦しそうで怖いかも……」
「汚いケツには突っ込みたくないしね……」
「そうなると大変な事になりそうだし」
零夜、ミミ、倫子、ヒカリがヒソヒソと話をしながら円陣を組んでいて、その様子にエヴァは未だに疑問に感じていた。相手が手強いのか気になるが、別の意味で前に何かあったのかも知れない。
「何かあったの?」
「気にしない方が良いかもね。それよりもあの変態達はどんな戦い方をするのかしら?」
「さあな……まあ、あの尻の穴に何かをぶち込むのもありかもな!」
エヴァは気になる表情で疑問を感じる中、アミリスが彼女の肩を叩きながらファンキーズに視線を移す。すると、ソニアがスピードを上げて彼等に向かって駆け出してきた。
ところがボルが片手で手首を掴み、彼女の動きを止めてしまった。そう簡単に倒せる相手ではないのは明らかだ。
「止められた!?」
「そういうのを自殺行為だ!よし!あれするぞ!」
「オーケー!」
ボルはソニアの背中に強烈な打撃を与え、彼女を地面に座らせる。それと同時に、バルとボルが尻で彼女を挟もうとしていた。
「セクシーピーラー!」
「させるか!」
バカ二人の尻がソニアに襲い掛かるが、彼女が二人のケツを力強く握って痛みを加える。
セクシーピーラーは相手を二人の尻で挟みながら、回転して顔面にダメージを与える。精神的にきつい技だが、お尻を摘むだけでなく、後ろに倒れて回避する事も可能なのだ。
「「あだァァァァァァ!!」」
二人が悲鳴を上げた直後に、ソニアは立ち上がってその場から脱出。すぐに間合いを取り始め、冷や汗を流していた。
「どおりで零夜達が冷や汗を流すよな。なんとかケツに挟まれずに済んでよかった」
「ええ。私もあの様なケツには挟まれたくないですし、倫子さんは苦労していたのですね」
ソニアはため息をつきながら納得していて、ジャンヌは倫子の苦労に同情する。彼女は俯きながらも頷く中、ファンキーズは尻を押さえながらも睨み付けていた。
「おのれ……俺達のケツをつねるとは考えたな」
「あんなケツに挟まれるくらいなら、抵抗するのみだ!」
ソニアの叫びにアミリス達も納得する。確かにセクシーピーラーなんか喰らったら顔面だけでなく、精神的にダメージを受けてしまう。彼女達にとっては喰らいたくないのも無理はないだろう。
「それならお仕置きだな。ブル、あれやるぞ!」
「オーケー!それなら地獄門行っちゃおうか!」
ブルが指を鳴らした途端、突然地面からコーナーポストが出現。ボルが上に登ってお尻を向けてしゃがんでしまう。
それを見た零夜は冷や汗を流しつつ、すぐにエヴァ達に視線を移す。
「地獄門だ!ブルに捕まったらそのままケツの穴に押し付けられるぞ!」
「「「ええっ!?」」」
零夜の真剣な説明にエヴァ達が驚く中、ブルがマリーの腕を掴んでしまう。あの様な尻に突っ込まれたら、精神的に臭くてたまらないだろう。
「王妃様!処刑についてはギロチンではなく、ケツの穴に入れてもらいましょう!」
「嫌!止めて!」
マリーは嫌がりながら逃げようとするが、ブルの力が強くて逃れる事はできない。しかも彼女は涙目となっているので、あんな尻の穴に突っ込まれたら最悪なのは確定だ。
「これなら国民も納得するはずです!王妃は処刑されたと!」
「納得できてもこんな処刑方法ある訳ないだろ!」
「ぶへら!」
零夜のドロップキックがブルの顔面に炸裂し、彼はすぐにマリーを救出して間合いを取り始めた。取り敢えず彼女は助かったが、再び接近しようとしても地獄門に突っ込まれてしまう。これは真剣に考えなければ、大変な事になるだろう。
「奴の地獄門には何か裏がある。気をつけないと地獄行きは確定だ!」
「油断したら駄目という事ね。気をつけないと!」
零夜からのアドバイスにエヴァ達が真剣に頷いた直後、ブルが接近してジャンヌの腕を掴んでしまった。
「さあ、ジャンヌさん!地獄門へ直行でございます!」
「止めてください!」
ジャンヌが涙目で悲鳴を上げた直後、零夜がすかさずブルを背後から蹴り飛ばした。その衝撃で彼女は解放され、すぐにその場から移動した。
「ぎゃふっ!」
「そこまでやるならお前が喰らえ!」
零夜はすかさずブルを肩車し、そのまま駆け出してボルの元に向かい出す。いくらなんでも自殺行為と言えるが、彼には作戦があるのだ。
「そらよ!」
「がふっ!」
零夜が立ち止まって前に一礼した直後、ブルはボルの尻の穴に激突。あまりの臭さにそのまま悶絶し、バタリと失神してしまった。
同士討ちの作戦は見事に成功し、零夜はすぐにその場から間合いを取り始める。
「ブル〜!」
ブルは地面に倒れていて、バルが彼の元に駆け寄って介抱する。すると零夜はすかさず跳躍したと同時に、強烈な蹴りをボルのお尻に放つ。
「うおっ!」
あまりの痛さにボルはコーナーポストから降りてしまうが、すぐに強烈なラリアットで反撃の一打を与える。
「がっ!」
ラリアットを喰らった零夜は背中に地面を打ち付けて倒れてしまい、ボルはすかさずライオンプッシュアップの状態で零夜にお尻を近づけようとする。
「止めろ!俺はそんな趣味はない!」
「うるせーよ。お前に権限なんて無いんだよ」
すかさずバルは零夜の頭を掴み、ボルのお尻の穴に顔を埋め込ませようとする。
「止めなさい!」
「「あおっ!」」
しかしルリカが駆け出したと同時に、バルとボルに強烈なキックを放って零夜を救出。彼はケツの穴に埋め込まれずに済み、心の中で安堵していた。
「大丈夫ですか!?」
「すまない……」
ルリカが零夜を支えようとするが、彼女はバルに頭を掴まれてしまう。更に彼はボルのお尻の穴に顔面を埋め込ませようとしていて、ルリカは思わず冷や汗を流してしまう。
「君、欲しがるね〜」
「喰らいたくない!嫌ァァァァァ!!」
ルリカが嫌がりながら悲鳴を上げ、目には涙が浮かべられていた。それと同時にマーリンが駆け出し、バルの顔面に強烈な蹴りを入れた。
「おうっ!」
蹴り飛ばされたバルは倒れてしまい、ルリカは解放されてマーリンに抱き着く。臭い尻に当てられたら気絶するのが怖かったのだろう。
「うえ〜ん……」
「もう大丈夫よ。それにしても、奴は要注意みたいね……」
マーリンは冷や汗を流しながら、ファンキーズに視線を移す。彼等との戦いは更にエスカレートしようとしていて、ハラハラドキドキの展開となってしまったのだった。
ファンキーズのモデルは、かつて存在したあの変態ユニットです。
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