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248.男は来襲する。


フリージア王国


男達が、屋敷に向かっていた。

この国の上層部の人間の屋敷だ。

突然現れた異国の男に、金で雇われた男達はその屋敷に住む男の妻と娘を捕らえろと命じられていた。

必要ならばどちらかは殺しても良い、と。だが必ず一人は残し、捕らえろと。

それさえすれば、暫くは遊んで暮らせる金も約束されていた。

雇い主の男は、自分達以外にも多くの裏稼業の人間を雇っていた。だが、その中でも一番腕が良いと信用を集めた彼らに雇い主の男は同行していた。


大きな屋敷には衛兵も居り、屋敷の規模と照らし合わせてもかなり上層部の人間なのだということを彼らも理解した。


だが、やることは簡単だ。

いつもの仕事通りに襲い、殺し、捕らえ、後は家主が帰るまで好きなだけ物色し、遊べば良い。その家の妻が良い女であれば、自分達の相手をさせるのも楽しめる。

この国の宰相により裏稼業の人間が大分減らされたフリージア王国でも、彼らは長くに渡り捕まらず、依頼があれば誰より先にその仕事をこなしてきた。


今更、女子供相手に躊躇いはしない。


むしろ、他の依頼された同業者よりも早く仕事を片付けなければと心がはやる。

目の前の衛兵を無力化し、屋敷の中に押し込み、そのまま中に突入するまで五分もかからないだろう。


あとはナイフで脅し、依頼人と共にゆっくりと亭主を待てば良い。


彼らは立ち上がる。朝一番に依頼人の目の前で依頼を達成するその為に。そしてとうとう素早く屋敷を守る衛兵の方へと駆け出した。




…五分後。

宰相の屋敷の扉が開き、一人娘のステラの泣き声が屋敷中に響き渡った。


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