第十話 最初の一撃が戦闘の半分らしいけど、思いっ切り描写飛ばしました。すんません(笑)
言ったそばからあっさりユニーク1000超えちゃいました……
皆様、本当に、本当にありがとうございます(;∀;)
でもいつ連日投稿が途切れるかわからないこのヒヤヒヤ感。
そして時は少し飛んで謁見があった日の翌日。
はーい皆さん、おはこんばんちは!!
あなたのハートにダイナマイツ!(発音良く) 飛び散れ血飛沫!(リアルに)
皆のアイドル、変身魔女っ子プリティー☆ステルス☆ルリちゃんだy※△♯■×◎☆♪⑨おろろろろろろろr
……ぅおぇ。くそぅ、自己紹介まで持たなかった。
目眩まし用の新しいキャラ作りに取り組んでみたのだが、これは駄目だ。
いくらなんでもこれはない。
さてそれはともかく、私は現在城の外にある騎士団用の訓練場に来ています。
え、なんでかって?
「はぁっ!」
「とぅあっ!」
ノアが騎士団員に模擬戦申し込まれたからだヨ☆
なんでも、昨日私にちぎっては投げちぎっては投げをされた騎士の皆さんが、このままではいかんと、救世主であるノアに稽古付けをお願いしたのだそうだ。
そうなると救世主補佐である私も着いて行く他ないわけで、初戦からずっと脇で戦いを眺めているのである。
城の中を探検(と言う名の家捜し)しようと思ってたのになぁ……
だって隠し通路とか確保しておきたいじゃん。
魔物の群れでも反乱軍でもいい。
何かしらが城に攻めて来た時、「お前ら救世主なんだから戦えよ!王族は逃げるからな!」とか言われたら、速攻でノアを連れて失踪するためだ。
私が飛ばされた世界じゃガチでそうゆうことする奴いたしな。
備えあれば憂いなしって言うし。
まあそんなことがなかったとしても、見つけたら見つけたでもちろん有効活用させてもらうんだけどね!
人知れず街に出たり、情報収集したり、あれこれ手回しとかする必要があるかもしれない。
ああ、あと、なんか隠し部屋か何か見つけておきたいな。
そんで私の周辺にノアにしかわからないようなその部屋の情報とか隠しておいて、ノアがその部屋を見つけた時のために、「君がこの手紙を読んでいるということは、おそらく私は君の側にいないのだろう。例の件なんだが、君の知りたいであろう情報を私は持っている。実はあれは云々」みたいなことを書いた手紙を設置したい。
いやだって、ロマンじゃんそうゆうの!浪漫と書いてロマンと読む。
まあ、そうゆう事態にならないことを祈るけどね。
それはそうとして、ノアはさっきからずっと騎士団員相手に勝ち続けている。
どうやら腐っても神の恩恵ともなれば、それなりの効力を発揮するらしく、ノアは連戦しているにも関わらず息切れ一つしておらず、さらに言うと現在進行形でメキメキ成長中である。
一戦ごとに確実に太刀筋が力強くなっていっている。
本人の向上意志みたいなのもあるんだろうけど、これが『超成長力』か……。
この世界に来たばっかりの状態がLv38ぐらいだとしたら、今はLv46ぐらいか。
模擬戦開始してからまだ二時間ぐらいしか経ってないんだぜ?
こりゃ思ったよりレベル上げは楽そうだな。精神面ではどうか知らんが。
「やあっ!」
「ほぅあっ!」
「たあっ!」
「チョストァーーーーー!」
「せいっ!」
「ぶrrrrrrrrるああああああああ!!」
ちょ、対戦相手の騎士の人、なんかよくわからん生き物になっとるよ。
横回転しながら宙を飛んで突きを繰り出すとか、よくやれるな。
それを軽くあしらっているノアもノアだが。
「! そこだ!」
「ぐふっ!」
どうやら勝負あったようだ。
ノアの鋭い胴薙ぎに、騎士の人は『ただのしかばね』になりそうな声を上げて吹っ飛んだ。
……あの人死んでないよね?生きてるよね?
とゆうか、二時間も模擬戦見てると流石に飽きるなー。
最初のうちはノアの攻撃の癖とかを見極めようとしてたけど、それはあっさりわかっちゃったし、勝手にレベル上げててくれるからすることもないし。
あたりめでも食べてようか。
「瑠璃ー」
とか考えてると、ノアに何か棒状の物を投げてよこされた。
いや、何かではないな。見なくてもわかる。訓練用の木製の剣である。
ちなみに、これの斬れ味は基本的に皆無に等しい。
私がそれを空中でキャッチすると、ノアの後ろでさっき飛ばされた騎士の人が担架で運ばれて行くところだった。
「瑠璃、俺と模擬戦しないか?」
「うん?いいよ?手合わせしてもいいって言ったの私だし」
正直私には訓練にもならんのだろうけど、いきなりどうしたんだ。
騎士団員を相手にするのに飽きたのか?
そんなことを思いながらノアの正面まで歩いて行くと、ノアはおもむろに口を開いた。
「なあ、賭けをしないか」
「ほう (΄◉◞౪◟◉‵) 」
「……その顔はやめてくれ」
珍しく挑戦的な視線を向けてきたノアに、↑のような表情で見返す。
模擬戦中に木刀(刀じゃないけど)投げてよこして「賭けをしないか」とくれば、何をしたいのかは聞くまでもなかろーが。
ここでの連勝に気を良くしたか?小童が。(΄◉◞౪◟◉‵)
「で?だいたい予想はつくけど、賭けの内容を言ってみなさい」
「簡単だ、大したことじゃない。今から模擬戦をして、「負けた方が勝った方の要求を一つ飲む」言ってみなさいと言っておきながらこの仕打ち!!」
調子こいた(ヒデェ)ノアを適当にあしらう。
はっきり言って負ける気しないしな。
まあ、最初なんだし、せっかくだからその慢心を粉砕させてもらいましょーか。
「ま、別に私はいいけどね。何?要求って」
「終わってから言う。だから瑠璃も言わなくていい」
「ホホホッホッホッホホホホホホwww面白い、受けて立とうじゃないか」
「何だその笑い方……どこまでも謎な奴だな」
そんなこんなで私はノアと模擬戦をすることになりました。まる。
さて、瞬殺することぐらいわけないんだが、せっかくだし時間かけて相手してやろう。
経験値もらって欲しいし。
「人生は負けた方が経験値を多くもらえるんだ」とは誰の言葉だったか……。
「手加減するなよ、瑠璃」
「えー」
「不満そうな声を漏らすなよ……怪我するぞ」
正直、私が手加減しなかったら君は怪我するどころの話じゃなくなるんだがね。
「んじゃ、怪我しない程度に手加減するよ」
私の不真面目は態度に、ノアが眉間に皺を寄せる。
「それよか、注意するべきなのは君の方じゃないのかい?私は今までの君の戦い方を見てきてるんだよ?」
「……なるほどな」
私の言葉を挑発と取ったのかは知らないが、ノアは静かな激情を湛えた瞳で、ゆっくりと剣を構えた。
「ならこっちは手加減しない。何がなんでも本気を出させてやる」
「楽しみにしてるよ、駆け出し救世主殿」
…………あれ、私悪役っぽくね?
***************
渾身の力で振り下ろされたノアの斬撃を、片手でなんなく受け止める。
そして、そのまま剣を振って相手を弾き飛ばす。
ちなみに、私は開戦から一歩も動いていない。
「フフフハハハハハ!!その程度では私は倒せんぞ人の子よ!!」
最早開き直り、思いっきり魔王のセリフで相手を挑発する。
相手も挑発だとわかっているのだろう。すぐに斬りかかってくるようなことはしなかった。
「くそ……ここまでとは……!」
気分はすっかり勇者と魔王である。
まあ、向こうはそんな余裕もないだろうけど。
「来るがいい……その程度ではまだ終わらないのだろう?」
「クッ……!」
二時間も模擬戦を続けて息の一つも切らさなかったノアだが、今は呼吸が乱れてきている。
そんな親の仇でも見るような目で見るなよ。照れるじゃないか。
ま、私も調子こいて悪役じみたセリフで挑発しまくったしな。ちょっとふざけ過ぎたか。
ノアは剣を上段に構えると、地面を蹴って一気に距離を詰めてきた。
「ああああぁぁぁあああぁぁああああああ!!」
雄叫びと共に、ノアが切なさ乱れ打ち……じゃない、とにかく目にも止まらぬ速さで連撃を繰り広げてきた。
まあ、目にも止まらぬ速さって言ってもあくまで常人にとっての話で、私にはスーパースローカメラも真っ青な程、大変良く見えます。
そして私はそれを片手で残さず受け止める。
しかし……ずいぶん速くなったようだ。
剣を交えながら片目だけでハイ・アナライズを繰り返し行っていたのだが、私と闘っている今、まさに、この瞬間!レベルが上がっている。
それはもう面白いくらいにピコンピコンとレベルが上がっていく。
でも、あんまり一気にレベル上げてもあとでつらいよなぁ、この辺でやめとくか。もう面倒だし(酷い)。
私は斬撃の力の入りが甘かった箇所を引っ掛けて、ノアを弾き飛ばす。
「ノア。次の一撃で、最後にしなさい」
私が防ぎきれるか、ノアの剣が私に届くか。いや、多分届かんだろうけど。
ノアも私言いたいことを理解したようで、もう一度剣を上段に構えた。
「……わかった。次で最後だ」
ノアが剣を振り上げる。
その瞬間、ノアがカッ!!とストロボのごとく瞬いた。
……いや、多分魔力をまとって光輝いたと言うのが正しいんだろうけど、今までそんなの散々見飽きている私に大した感動はない。
周りの騎士団の人達にはどよめきが走っているけど。
「来るがいい救世主よ!!さすればその刃、我が身に届くかもしれん」
せっかくなので思いっ切り煽ってみた。
魔王も経験済みだしな。雰囲気作りぐらい朝飯前だ。
それ以上に雰囲気を壊すのも得意ではあるが。
「これが……俺の全力だ!受け止めろ!!」
そう言って、ノアは先程とは比べ物にならないスピードで肉迫してきた。
だが、まだ見える。
一瞬だけ、ノアが立っていた箇所に目を向ける。
魔力も力も今までで一番強いようだったが、蹴った地面にクレーターができる程ではない。
私は0.02秒でそれを確認すると、0.5秒で迫って来たノアの剣を、またもや片手で防ぐ。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ぶつかり合った剣がミシミシと音を立てる。
いや、私の使ってる方は私の魔力を通してあるからしばらく折れはしないが。
ノアの方も、無意識ながら剣に己の魔力をまとわせているようだ。でなきゃとっくにお陀仏になってる。
周りは私達を中心に暴風が吹き荒れ、地面は私が立っている直径一メートルを除いて、メリメリと割れ始めた。
視界の済みで騎士団の人達が逃げ惑うのが見える。
ちなみに、何故私が立っている直系一メートルは無事かと言うと、地面に魔力を流して自分と一時的に同化させることによって、被害をまぬがれているのである。
……さて、どうするか。
主人公が今まで苦戦していた相手に全力の一撃を放つというシチュエーションは、確実と言っていい程主人公の勝利によって締め括られる。
脇役でありたい私がここでするべきなのは、あえて負けて主人公に華と自信を持たせることなのかもしれない。
だがあえてそうしないのが私です(笑)
剣に魔力を込めて、ノアの剣を根元からへし折る。
「…………ッ!」
驚愕に目を見開くノアの額に、ツッ、と人差し指を突き立てる。
「マカジャマ」
パキン、という乾いた音と共に、ノアの頭上にクロスさせた金色のリングが現れる。
その途端、ノアがまとっていた魔力は一瞬にして消え失せた。
「え……?」
私はクスリと不敵に笑って見せた。
「おしまい」
そして斬撃の勢いで前に踏み出しかけていたノアの足を引っ掛ける。
見事にバランスを崩したノアは、慣性の法則でそのままゴロゴロと転がって行き、数メートル離れたところに生えていた木を一本へし折って止まった。
……そこ、やることが非道とか言わない。
周りがしんと静まり返っているが、私は気にせずてってってとノアに駆け寄る。
「ノアー大丈夫ー?」
一応足を引っ掛けた時魔力のシールドかけたから、怪我はないと思うんだけど。
すぐ近くまで行くと、ノアが上半身を起こした。
うん、怪我はないようだね。
てか超呆然としてるのワロス。クローズもかかったまんまだし。
「負けた……んだよな」
ようやく状況を認識できたのか、ノアが呟く。
「ういや。僕の勝ちだ、L」
言いながらノアのクローズを解く。
ちなみに私が放ったマカジャマという技は、メ●テンシリーズに出てくる魔力を封じる魔法である。
F.●.のサイレスにしようかとも考えたが、あれはどちらかと言うと呪文詠唱を止めるタイプだったので、こちらにした。
ノアはまだ呆然としているのか、いつもの痛快な突っ込みは返ってこない。
……むぅ。むなしい。
「負けた……負けたのか……どれだけ強いんだよ、瑠璃」
独り言のように、ノアが呟く。
「私の戦闘力は53万です」
「それは……すごいなぁ……」
突っ込みが返ってこねぇーーーーーー!!
反応がないことがこれ程つらいことだとは……!
一度より良い状態になってしまうと、人は元の状態には戻れないのよ!
まあ、私は構わずネタを続けるけど!
「ノア……お前には足りないものがある」
「俺に足りないもの?」
ノアは、ハッとしたような顔で私を見上げてきた。
うむ、瞳に光が戻ってきたね。
「お前に足りないものは、それは!情熱・思想・理念……頭脳、と……あと……えーと…………まあ、あとなんやかんやで速さが足りない!!」
「それはストレイトクー●ーのつもりなのか!?覚えてないなら言うなよ!」
ああ……いつもの突っ込みだ……いつものノアだ。
私の中では、すでにノア=突っ込みとゆう式が出来上がっていた。
突っ込みのできないノアに、なんの価値があろうか(救世主?んなもんほっとけ)
「あってるでしょう?」
「あってねぇよ!!あとクー●ーはもういいよ!!」
ちなみに、私の使った訓練用の剣は、バトルが終わったあと雲散霧消しました。
訓練用の剣は犠牲になったのだ……
ああ……今回長いなぁ。
戦闘描写とか難しいのです。
元ネタの紹介
※作中で説明(?)があるものは省きます。
・ぐふっ!
ドラ●エで使用頻度の高い断末魔の一種。
その後、大抵は『ただのしかばね』と化す。
・切なさ乱れ打ち
刹那五月雨撃ち。
・僕の勝ちだ、L
某ノートの主人公のセリフ。
だったはず。
・私の戦闘力は53万です
フ●ーザ様が最強の某星人と戦う前に発したセリフ。
・お前に足りないものは、それは!情熱・思想・理念・頭脳(中略)速さが足りない!!
・あってるでしょう?
某アニメのストレイトクー●ーというキャラクターのセリフ。
・犠牲になったのだ……
某忍漫画に出てきたセリフが元ネタ。
(΄◉◞౪◟◉‵)の顔文字が反映されないかもしれません。
どんな顔文字か見たい方は「౪(ジョニー)」「ニコニコ大百科」でググッてみてください。
とりあえず、どんな顔かはわかると思います。
お手数をおかけして大変申し訳ありません。