木漏れ日とティーカップ

作成ユーザ: 三上たける
彼女はとても美しい人である。私がその人を「彼女」と呼ぶのは、私と彼女の間に固有名詞など必要ないからだ。

私は彼女を覚えていて、覚えていないのだ。言葉で表現するには少し難解であるが、本当にそうなのだ。

私は人か、物怪か知る由もない。だがここでは知る必要も無いのだ。ただ彼女を眺め、彼女の傍にひっそりといられればそれでいいのだ。

木漏れ日とティーカップ

私はいつも、この場所へ彼女に会いに来る。彼女もここで私を待っているらしい。そこに会話は無く、私はいつも微かに彼女の表情に映る喜怒哀楽を眺めていた。
作品情報 N8458EH 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2017年 10月 11日
最終更新日: 2017年 10月 11日
キーワード: 悲恋 日常 和風 近代 現代 シリアス OVL大賞4

木漏れ日とティーカップ 2

今日も彼女を、私は覚えていない。
作品情報 N8545EH 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2017年 10月 11日
最終更新日: 2017年 10月 11日
キーワード: 悲恋 日常 青春 シリアス 和風 OVL大賞4