嘘の世界1

作成ユーザ: ハル
このシリーズに描かれているのは、
現実とは少しだけ前提の違う世界です。

因果も、価値も、正しさも、
どこかで一つだけ、ずれています。

答えや結論は用意していません。
物語は、説明も回収もせずに終わります。

分からなくても構いません。
読み終えたあと、何かが残ったなら、
それはそのまま、あなたのものです。

貸し借りの家

村がある。人は額に赤い点を持つ。 数字が浮かぶ。背中にも青い数字がある。 前は見える。後ろは見えない。 家が一軒ある。帳簿が積まれている。老女が紙をめくる。数字が読まれる。 地面に座る。額を覆う。包帯//
作品情報 N3536LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 05日
最終更新日: 2026年 01月 05日
キーワード: 額の点 赤い数字 青い背中 帳簿 老女 包帯 村外れ 紙束 擦過音 背中の影

提出されなかった明日

昨日のない国がある。明日から今日が配られる。 役所に窓口が並ぶ。紙に明日の欄がある。印が押される。少し外れる。 食事は先に味が決まる。影が遅れて足元に来る。 家に戻らず、靴を脱ぐ。脱いだ先に何もない。//
作品情報 N4052LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 06日
最終更新日: 2026年 01月 06日
キーワード: 明日の欄 申請書 ずれた印 窓口 玄関 謝罪 国名

のこりを拾う町

町に落ちているものを拾う。 朝の道。靴の裏。空気のすき間。拾ったものは手にのせ、家へ運ぶ。 鍋の下。壁の穴。看板。橋の下で、色の違う一つがある。 家の端がほどける。道ばたには、かけらだけが残る。 手の//
作品情報 N4046LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 06日
最終更新日: 2026年 01月 06日
キーワード: ことば 手のひら 看板 橋の下 廃屋

空いている椅子

役所の奥に小さな部屋がある。椅子が二つ並んでいる。片方だけ使われる。 紙に名前を書く。理由の欄はない。職員が一度だけ声を出す。判子の音が落ちる。 道を歩く。体の位置がわずかにずれる。 翌日、椅子が減る//
作品情報 N4076LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 06日
最終更新日: 2026年 01月 06日
キーワード: 結婚室 二つの椅子 判子音 体のずれ 足跡 手すり 掲示板 空席 拭く音 帰り道

配られた重さ

生まれた日に白い紙が手に残る。文字はない。 折ると軽い。伸ばすと重い。人々は胸や枕の下にしまう。 雨を避けて歩く。彼も紙を持つ。角は揃っている。ある日、折れない。 夜、枕の下は空。手のひらに重さ。 朝//
作品情報 N4062LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 06日
最終更新日: 2026年 01月 06日
キーワード: 白い紙 折り目 重さ 手のひら 枕の下 胸元

床に落ちなくなった日

町。床。机。動く身体。落ちる円盤。 袋。封筒。宛名だけの紙。拾われない足元。 空の封。規則。音の途切れ。 動かない色。数え声。塞がれる耳。残る値札。
作品情報 N4754LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 07日
最終更新日: 2026年 01月 07日
キーワード: 円盤 封筒 引き出し 足元 値札 窓口

白い粒

朝。道。箒の音。家の前。白い粒。役所の袋。静かな家。 配られる袋。門の外。溶ける粒。 合わない数。塞がる道。触れない位置。 朝。何もない地面。箒が止まる。
作品情報 N4690LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 07日
最終更新日: 2026年 01月 07日
キーワード: 白い粒 門の外 役所 数える道具 靴底 砕けた感触 夜の影 道の中央 何もない地面

普通が合わなくなった場所

空間が続く。人が立つ。止まる位置が重なる。 動きが揃う。声が混じる。影が遅れる。 音が先に出る。言葉が後ろに落ちる。止まる者が一人残る。 進む足音が遠ざかる。拾われないまま置かれる。時間がずれたまま続//
作品情報 N4625LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 07日
最終更新日: 2026年 01月 07日
キーワード: 裏地 足音 空間 位置 動線 遅れ 残置

曲がった直線

町が置かれている。朝、道に人が並ぶ。 同じ方向に足が出る。胸の奥が縮む動きがある。 名前は出ない。計測器が立っている。数字が揺れる。揺れが止まる。 道が一度だけ曲がる。音が落ちる。拾われない。 前に進//
作品情報 N4603LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 07日
最終更新日: 2026年 01月 07日
キーワード: 計測器 数字 歩幅 停止 曲線 位置 表示

鳴らない鐘

手の中に何もない。動く人がいる。止まる人がいる。 家の前を通る。足音が減る。中央で鐘が鳴る。 音が合わない。作業が続く。終わった形だけ残る。 手は開かない。鐘は黙る。
作品情報 N4596LP 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 07日
最終更新日: 2026年 01月 07日
キーワード: 重さ 通り道 足音 広場 座り込み

ひびの瓶

低い天井の店がある。棚が並ぶ。透明な瓶が置かれている。 同じ形。ラベルはない。振ると音がする。 瓶は動かされる。棚の奥に置かれる。数えられる。 棚に戻されない。床に置かれる。夜に風が通る。瓶が揺れる。//
作品情報 N1653LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 12日
最終更新日: 2026年 01月 12日
キーワード: 透明瓶 ひび 店主

逆針の時計塔前

朝。塔の上。針が動く。逆の向き。 皿が落ちる。床に残る。声が出る。空に残る。 時計番が立つ。手を伸ばす。針が震える。 空が明るい。人が歩く。針はその位置。
作品情報 N1705LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 12日
最終更新日: 2026年 01月 12日
キーワード: 時計塔 逆針 皿の破片 塔の階段 空の明るさ 止まる針 位置

境界線

動いている床。伸び縮みする壁。高さの変わる天井。 同じ位置。歩行。停止。揺れ。消えない線。 一瞬の静止。伸ばされた腕。触れたか分からない距離。
作品情報 N1733LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 12日
最終更新日: 2026年 01月 12日
キーワード: 床の揺れ 壁の伸縮 天井高 境界線 歩行 停止 距離 静止 配置

刻字のない木札端

床が揺れる。線が引かれている。台が置かれている。 人が立つ。入口が並ぶ。数が合わない。声は降りない。 入口が壁に。文字のない札が混じる。手が上がる。揺れが残る。
作品情報 N1813LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 12日
最終更新日: 2026年 01月 12日
キーワード: 木札 境界線 入口 足首 揺れ 刻字

橋の上の中央部

村の外に一本の橋がある。朝、橋の前に人が集まる。 渡らず、戻らず、立っている。橋の中央に人がいる。動かず、座っている。 声は少ない。夕方になる。翌朝、同じ場所に人がいる。橋は一本のまま残っている。
作品情報 N1830LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 一本橋 橋の中央 立つ人 座る人 向こう岸 こちら側 足元 夜明け 夕方 位置

刻線

床に板が並ぶ。板の端に線が刻まれている。一人が立つ。 石が置かれる。白い石と黒い石がある。置かれない場所が一つある。 配置が残る。数が合う形になる。もう一度数えられる。同じ配置のまま、手が動く。
作品情報 N1886LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 刻線 白石 黒石 配置 床面 手元 並列 欠番 反復

番号札

港がある。船はいない。水面が揺れている。番号札が落ちている。 数字だけがある。拾われる。置かれる。元の位置に戻る。同じ順で数えられる。 音が鳴る。船は現れない。札が一枚残る。数字は読めない。 裏も表も//
作品情報 N1894LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 番号札 数字 水面 境界線 足元 手順 木札 配置

逆さ時計の下で

登りかけの山の途中に塔がある。塔の中では時間が下に流れている。 分針と時針は背を向けて動いている。人が座っている。誰かの名前が光る。 何かを入れる音がする。翌日、名前は消えている。足跡は下向きについて//
作品情報 N1902LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 足跡 盤面 時間 拍手 名前 坂道

白線の扉の数だけ

港の形をした待合所。梁が回り、影が擦れる。 椅子が並ぶ。扉が左右にある。数が合わない。 札を掲げる手。鈴が一度鳴る。立つ人がいる。 同じ配置が現れる。二つの位置に同じ姿勢。数える動きが続く。
作品情報 N1942LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 白線 待合所 椅子 反響 指先 数え直し

ずれた線の指跡

線が並ぶ床。境界が引かれている。台の上に札が置かれる。 人が来て、立つ。札が手に渡る。呼び声は落ちてこない。 入口の形が変わる。白い札が混じる。数が合わないまま、指が動く。
作品情報 N1928LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 13日
最終更新日: 2026年 01月 13日
キーワード: 木札 白紙 床の線 境界線 指先 入口 足首

白い欠けの列

刻み目が並ぶ壁がある。数えるための場所がある。一人が壁に沿って立つ。 指が空中をなぞる。白は動かない。別の人が近くを通る。写真が撮られる。 消えない線が床にある。白はそのまま残る。最初の位置に戻る。同//
作品情報 N4331LQ 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 01月 14日
最終更新日: 2026年 01月 14日
キーワード: 刻み目 白い欠け 壁面 指先 床線 紙コップ 写真 名前呼び 数字列 戻り位置