「私」を探して
明治時代の終わり、日本は開国し異国との交流が再開した。しかし、鎖国派と開国派で国内は意見が割れ、日本の国土を西と東で分け、それぞれ独立した国として鎖国派は京都を首都とした「和の国」、開国派は東京を首都とした「洋の国」が誕生した。少し時が流れ、和の国と洋の国それぞれが住む「中立国」が誕生し、日本という国は、三つの国で成り立っている。
三つの国は不干渉条約という、互いに干渉せずそれぞれの国で政治や文化を発展させるという条約を表向きでは結んでいるが、三国共通して問題となっている和の国では「霊」、洋の国、中立国では「ヴァンプ」と呼ばれる人間に厄災をもたらす謎の生命体に頭を悩まされていた。三国は、各国が持つ霊(ヴァンプ)討伐隊を派遣し、如何なる時でも謎の生命体に対処する条約を密かに交わしていた。
時は2300年。忌み子と呼ばれる、白髪にオッドアイを持った少女、大岩アリスは己の運命を悲観しながら生きていた。ある時、彼女に不幸が舞い降りる。それは、大岩アリスを取り巻く環境を大きく動かす始まりに過ぎなかった――
三つの国は不干渉条約という、互いに干渉せずそれぞれの国で政治や文化を発展させるという条約を表向きでは結んでいるが、三国共通して問題となっている和の国では「霊」、洋の国、中立国では「ヴァンプ」と呼ばれる人間に厄災をもたらす謎の生命体に頭を悩まされていた。三国は、各国が持つ霊(ヴァンプ)討伐隊を派遣し、如何なる時でも謎の生命体に対処する条約を密かに交わしていた。
時は2300年。忌み子と呼ばれる、白髪にオッドアイを持った少女、大岩アリスは己の運命を悲観しながら生きていた。ある時、彼女に不幸が舞い降りる。それは、大岩アリスを取り巻く環境を大きく動かす始まりに過ぎなかった――