短編

盗作の被害者と加害者の末路。７月２日、備考類を追加編集。

苦しみながらも必死に生きている「あなた」に捧ぐ。

終戦後の混乱も収まりつつあった。それでも、彼女の心に平安は訪れていなかった。

二人に引くべき一線とサンドイッチのノルマ。短編小説企画『もしかして：かわいい』参加作品。

夕闇に染まる部屋に監禁された数人の男女。その前に立つ男の手には銃が握られていた。

自らを傷付け続けている女、身勝手な中年親父、その首にナイフを突き付ける無差別殺人鬼、それを取り囲む警察。女は事件を見届ける責任があった。

監禁され犯された少女は自我の崩壊を選んだ。そんな彼女を見詰める男。その澄んだ青は狂気なのか。

蜜を吸う口がないあたしは蛾。蝶には決してなれない。

歩き続けることでしか辿り着けない場所がある。

転がり続ける男とそれを見守る女。

ふらふらと彷徨う少女。彼女の周囲は獣で溢れていた。

地味な彼女は二股を掛けた彼氏の殺人計画を「彼」と練る。

少年の手に握られたそれは、神という名の狂気なのか。

罪を背負い生きること。それは幸福の放棄ではない。

少女は全てを捨てた。だから飛び降りたのに――

愛を求める女と骸との会話。其れは自問自答なのか。

夜明けは必ず来る。この世界は美しい。

本当ならば重ならない、触れ合うはずもない二人なのに。それでも傍にいる理由。

男の前に黒い影が立つ。それは男を哄笑し続けた。

最低男の身勝手、身勝手女の傲慢、間抜け男の優しさ。

突然姿を見せた兄貴は、ヒキコモリ続けた僕を外の世界へと連れ出した。

表の道と裏の道、それぞれを往く。表か裏か、それを決める時がきた。

或る男の葛藤と無謀な行為。だが無駄ではない、無駄では。

生とは、そして死とは。それを探求することの意味と意義。

ある女の価値観。それは歪んでいるといえるのだろうか。

八月九日十一時二分、ラジヲから聞こえた声はそれの終わりを告げていた。

小さな花と己の存在意義。

男と女との隙間には意味があった。

アマリリスの花言葉は「誇り」「内気」「強い虚栄心」など。強さと弱さとは表裏一体だと思う。