短編集紛い

これから死に行くとある人物の述懐。人が一人死んだところで、その人が脆弱であればあるほど世界への影響力は大きくないのだ。これは「もののあはれ」か「諸行無常」なのか……

儚い、とは「人がみる夢」と書いて儚い、である。目が覚めれば、それはまるで泡のように消えている。 自らを愚かと嘲り笑う彼女は、炭酸の泡に何を思うか。

その白い部屋では今日も笑い声が響く。 「雨宮さん。」 「何だい？」 「大好きです。」 「――」 はたして、何が幸福なのだろうか。

微温湯にはいつまでも使っていたい。安堵する。このまま目を閉じて、沈んでしまいたいとも思う。だが、それでも容赦なく時は進んで、全てが過去へなってしまう……。

早く眠らなければならないよ……そうでなくては、<悪夢>がやって来てしまうから…… 少年を襲う<悪夢>は、果たして正義か否か。やはりそれは誰が分かるわけではないのだろう。ただ、本人は「ただの気紛れ」と宣//

真実と言うのはやはり曖昧なもので。確固たる形が存在していないそれに振り回されるのは果たして誰なのだろうか？ Twitterにて「フォロワさんに頂いたイメージで自分を殺人鬼化」ってタグで出来た殺人鬼を//

惚れた腫れたとは言いますが、それの正体とはなんなのでしょうか。

花は咲く。人知れずゆうるりと咲き誇り、薫る香りに惑わされて、人はそれに手を伸ばす。 少し違う日本の、闇に咲いた花ととある<悪夢>のお話……。

【カミ】とは何だろうか。信者がいなければそれは存在しない。だが信者はカミが居なければ存在しない。 あやふやで、不安定で。だからこそ掴みきれない。

何が正しくて、何が間違っているのか。多様性とはどこまで許容されるべきなのか。嗚呼、分からないのです。

例えば何かを好きだと思うことは、どこまでが悪いことでしょうか。

例えばお気に入りを手入れするのには何が必要だろうか

必ず一人は犠牲が出るのだとしたら、五人を犠牲にするのか、一人を犠牲にするのか。 勿論最小人数であるのが好ましいのだろう。だが、やはり時と場合によって、その解答は変わるのだ。

認識がずれると、世界の見え方が違う。ならば何が正しくて何が違うのだろうか。もしかしたら、真実も虚偽も、存在しなかったのかもしれない。