短編

北の辺境で日々、魔獣を討伐する日々を送っていた辺境伯ヘンリーは幼馴染でもある陛下がしつこく誘うので、王都に出てきた。年に一度の王宮で行われる夜会に出席するために。 それなのに「既成事実を作って、結婚//

無関心な両親と病弱でわがままな妹。 心を許せる人のいないサマンサにとって婚約者も義務でつながる関係。 でも真面目で正しさに重きを置く婚約者は、唯一心を許せる相手だった。 婚約者との間に愛情はないが信頼//

とある国に治癒の力を持つ少女がいた。 神殿は彼女を聖女に認定し、聖女は王侯貴族や民のためにその力を使った。初めは感謝していた人々はやがて、ただその力を搾取するようになる。 聖女の心や体がボロボロにな//

みんなが当たり前に持つものを持っていないって、なんて惨めなんだろう。 聖獣の価値がその人の価値とみなされるスーファニア王国で、スザンヌは聖獣を召喚することができなかった。 自分の傍らに寄りそう聖獣の姿//

これは、よくある話だ。 俺がこよなく愛する妻のマリッサは、かつて祖国でなまけ者令嬢と呼ばれていた。 魔力なし。美貌なし。学力なし。特殊能力なし。 おまけにいつもぼーっとして、すぐに居眠りしてしまう。//

公爵家令嬢であるマリッサは、生まれつき魔力がほとんどなかった。 その上、いつも体が重くてだるくて、ぼーっとしていて、気づくと居眠りしてしまう。 そんな状態だから、学力も語学力もマナーもなにも身につか//

俺の名前は、ダンテ・ジュリアーノ。代々、王家に仕える家系で俺も第一王子の側近をしている。そんな俺には可愛い婚約者がいる。相手に伝わっているかはわからないが、婚約者のナタリアに心底惚れ込んでいる。 厳//

第一王子の婚約者であるカロリーナは、王家に縁の深い公爵令嬢であるにも関わらず、威厳がゼロだった。 なぜなら、貴族が一人一体呼び出せる召喚精獣がハムスターだから。その上、７歳の召喚の儀式から体の成長が止//

『サイコパス令息』と呼ばれているジェフリーは常に無表情で無口で、周りの空気が読めず、人の気持ちに疎い。 たまに口を開けば、失礼な物言いをして、母譲りの美貌を持つ侯爵家の長男であるにもかかわらず貴族令//

伯爵令嬢メアリー・シーウェルは疲れていた。 自分の従妹ばかりを優先し、挙句の果てに体の関係まで持っていた男とやっと婚約破棄したばかりなのに、次の婚約者が決まったのだ。 新しい婚約者は、侯爵家の長男で//

「あーあー、ロザリンド様がうらやましい。公爵家に生まれてたら、私が王妃さまになれたのに」 公爵令嬢ロザリンドの婚約者である王太子殿下の寵愛を受ける男爵令嬢ジェニーの言葉に、ロザリンドはこう返した。 //

「ミルラ、お前との婚約を破棄する」 　侯爵令嬢のミルラは婚約者の王子から突然、婚約破棄を突きつけられる。お前の加護は役立たずだから、と。それは王や王妃や侯爵家も納得済みのものだった。誰も味方のいない状//

「その手を放してください」の番外編置き場です。 基本的に短編（一話完結です） 他視点とか、本編の続きのお話を投稿しています。 前書きに各話のあらすじを載せます。「その手を放してください」を読んでい//

辺境の村に住むルナには、幼馴染がいる。 幼馴染のダレンは体格よし、顔よし、剣も扱えるし、仕事もできる。その上愛想もよく、村の人気者。 村になじまない色彩をもつため、家族からも村人からも遠巻きにされる//