夢現奇譚シリーズ短編、外伝集

仲睦まじい二人に向けられる嫉妬に狂った感情が、全ての悲劇の始まりだった。 ※第10回ネット小説大賞　一次選考通過作品。

「……帰れ」 「――――帰らない！」 　南の水の魔妖の国から彼に会うために脱走し、麗国を訪れた趙飛燕は、とある人の前で足止めされていた。 　だが話をしているうちに、その人の中に彼を面影を見つけてしま//

楼閣内で寧が出会った幼い少女の正体とは？

「嬢ちゃん、悪いことは言わねぇ。その手に持っているブツを置いていきな」 紅麗の通りに響き渡る男達の声に、まだ幼い少女は、とても大事そうに荷物を抱え直す。 主に頼まれた物だから、渡すわけにはいかない//

それは共犯に近い、ふたりが共有した罪。

　行こう、と。 　言ってくれた君に、自分は何をしたのか。 　自分の身体のことを心配してくれた、君は。 　もう、いない。

我に返った療が見たものは、ありえないものだった。