千羽さんの短編集

幼い頃、私は祖母に背中を向けてばかりいた。 エブリスタでも公開しています。

　「この世界はもうすぐ終わるんだ」 　黒髪が綺麗な彼女はそう言ったんだ。 　終わる世界と彼女と私

私は私が嫌いだ。 この先平凡、平坦、安定な人生しか送れない。 つまんない私が嫌いだ。 そんな時、車窓から見えたのはあの愛おしくも非凡な影だった。

穴、穴、穴 ここに穴がある。 ぽっかりと空いた穴がある。 ところで、この穴があると感じている「私」って誰でしょうか。

私は筆を滑らせる。 先生にあることを言うために。 ねぇ、先生教えてください。 夜が怖くなったわけを。 あのチョコの香りと共にあの黒が目に焼き付いているわけを。

橋の上で私達は待ち続ける。 彼との距離はこのまま、ずっとこのまま。 永遠に。 私は彼を縛る過去を切る術は持っていないから。

もうじき夜になる。 少女は明日を見つめ悲しむ。 そこへ一匹の馬がやってきた。 ※真夏のリハビリ企画参加作品です。 ※カクヨムにもあります。

溜息をこぼす少女がいました。 何か悩んでいるようです。 ちょっと気になりました。 近づいてみます。 私の存在は見えないのですが、何かできるかもしれません。 いや、結局どうすることも出来ないので//

俺キツネ！ あいつタヌキ！ ちくしょう。 何であいつはいつも俺の化けの皮を剥がせるんだ。 くやしいくてたまらん。

立ち上る白。 こてんと頭を傾げて、彼女は呟いた。 ※『真夏のリハビリ企画』の参加作品です。

ホームルームが終わって走って定刻のバスに乗る。 そこには私のバスの君がいて、私は君にただならぬ思いを抱いていて。

卒業式の帰り道に少女二人。 わたしとトーコちゃんの関係とか。 女子は裏で何を言っているか分からないから面倒くさくって、怖い。 ※夕凪もぐらさん主催の忘年会新年会企画『帰り道を探して』参加作品です。

その男はチョコという甘い現実に酔っていた。 それが偽りだと知っていながらも。

私はぽつねんと商店街で『孤独』を歌う彼に出会う。 歌う姿に心惹かれ彼を神様として敬うものの、彼には時間がなく…… 一人の少女と一人の少年の恋人未満神様以上の奇妙な関係。

頑張れコーヒーカップ！ 『コーヒーカップの気持ち』というテーマをもらい、20分で書いたものです。

食べたぁいのです。 #匿名短編バトル恋愛編 で応援率80位を獲得した不道徳愛です。

彼岸花。 別れを告げられたわたし。 黒く伸びた角。 どこにも行けない袋小路。 優しくありたかった、 黒い鬼。

その電車には友がいた。 一人目の友は明るく、変り者であったが、よく笑わせてくれた。 二人目の友は、いつもけだるそうにし、寝ぼけ眼であった。 しかし、その二人はもういない。

ニーナは私のストラップだった。お気に入りの、ビックベア。 そのストラップが踏切の向こうに落ちた時、彼は現れた。 くたびれたカッターシャツで、黒ずんだ運動靴をはいた彼が。 ーー彼はどんどん落ちぶれてい//

台風の日、父は帰ってこなかった。 ※エブリスタにも投稿してます。

彼女が夜に出会った金髪男子は幼馴染でした。 年下男子企画参加作品です。

古沢少年はある日少女が電車の前に飛び込む瞬間に出くわしてしまう。 少女は電車に飛びこみ轢かれる一瞬、古沢少年に意味ありげな表情で「見たいの？」と誘う。 少年は答えた。 「見たい！」 これはパンツ//

静謐な個室を開けると、美しい少女が現れた。 彼女は永遠の眠りについている。 それを愛でるボロ布を纏った「私」は彼女のある秘密を知っていて…… ❁エブリスタの妄想コンテスト「発覚」の参加作品です。リハ//

彼女は赤信号を渡れない子どもだった。 そして人を助けることをいとわない子どもだった。 律義なこの性格のために目の前で助けなければならない人を助けられない。 逡巡し、葛藤し、彼女は答えをだす。

妹がもぐらを掘り当てたらしい。

私のお兄ちゃんは死んでも生き返る死体屋さん。

ツノコンプレックス。