異界小話

死にゆく父の遺した命令。 自分の抱く想いに反してでも、その遺命は守らねばいけないものなのだろうか。

幼いころから想いを抱いてきた相手と、婚姻の儀を挙げる花嫁。 歓喜の色さえ宿らないその瞳に、何を映すのか。

王宮の料理長の職を辞す男。 最後の願いは、王への謁見。 男の目的は…。

むかしむかしのそのむかし、白いおひげの王さまの、国いちばんのご自慢は、よわい十二のお姫さま。

アタシに、客？ …あのカウンターの男だね？ …いや、いい。アタシがちょっとハナシ聞いてみるよ。