いずれ誰かが辿る物語
我らが女神、ステラは私たちをいつも見守ってくださる。
聖女は女神の遣い。彼女たちを愛しなさい、讃えなさい。それが新たな幸福への道標。
女神を疑ってはいけない。私たちの幸福は全て彼女によって与えられたものなのだから。
落月の双児は不幸を呼ぶ。もし生まれてしまったら殺しなさい。
神の御言葉に逆らうことなかれ。すべては人の幸福に繋がる礎となる。
決して女神を呪うことなかれ。すべては運命なのだから。
ああ女神ステラよ、我らに繁栄と赦しを、与え給え。
ただ、一人のために
女神の言葉に従う世界で、私は女神の言葉を受け取る、ただ一人の聖女だった。
掲載日:2017年 06月 07日
最終更新日:
2017年 06月 07日
キーワード:
シリアス
異世界
聖女
愛しい隣人に捧げる告解
若くして大神官の座に就いたエリオット。
しかし彼の信仰心はあまりに希薄である。
彼は今日も、意味のないことと知りつつも思考を巡らせた。
掲載日:2017年 06月 08日
最終更新日:
2017年 06月 21日
キーワード:
シリアス
異世界
その唇に詩をのせて
ごく普通のパン屋の娘、オルフェ。
彼女は今日、悲願を成就する。
バスケットの中には焼きたてのパンと毒の小瓶。
彼女は鼻歌交じりにパンの配達に向かう。その結末を思いながら。
掲載日:2017年 06月 21日
最終更新日:
2017年 06月 21日
キーワード:
異世界
復讐
ある男のそれは幸福な幕引き
ある男がいた。
信心深く、女神への祈りを捧げることを欠かさない、そんな男だった。
彼は今日、公の場で命を散らす。そしてそれを望むのは、彼の信じる女神なのだ。
掲載日:2018年 03月 30日
最終更新日:
2018年 03月 30日
キーワード:
シリアス
西洋
老聖女フィオラの手紙
その手紙は、年に数度やってくる異国の庭師が持っていたものだった。
封筒には亡き聖女にして養母の名前。宛名は私を指していた。
外では人の声がし始めている。
この国はもうすぐ終わるというのに、私はそっと、//
掲載日:2018年 03月 30日
最終更新日:
2018年 03月 30日
キーワード:
シリアス
西洋
中世