鳥は鳥に
――いつのころから人の云う。
人の身の裡には鳥が棲むと。
人が生まれし鬨の声を共に告げ、
人が死せばその鳥は飛び去り行く。
鳥の行く手を妨げてはならぬ。
鳥が飛び去るのを留めてはならぬ。
鳥は鳥に、人は人に。
それぞれ別たれる定めのゆえに、と。
人の身の裡には鳥が棲むと。
人が生まれし鬨の声を共に告げ、
人が死せばその鳥は飛び去り行く。
鳥の行く手を妨げてはならぬ。
鳥が飛び去るのを留めてはならぬ。
鳥は鳥に、人は人に。
それぞれ別たれる定めのゆえに、と。
花喰鳥
遊女と化け物、花と血の赤。掌編。
『小鳥は戯れているのではない、花を喰べている』
掲載日:2011年 05月 10日
最終更新日:
2011年 06月 01日
キーワード:
異類婚姻譚
悲恋
古典恋愛
椿
鬼
冬