贋物屋～雪之丞～

　江戸の町で昨今流行りの裏稼業。
　モノでもヒトでも依頼されれば何でも贋物を用意するというハッタリカタりの騙しの商売〈贋物屋〉。
　その贋物屋の正体は同じく昨今流行りの芝居の一座、深山一座の看板女形の雪之丞と立役者の助三。彼らは卓越した演技と幅広い人脈で困り事を抱えた依頼人を助けていく。
　そんな二人のいる深山一座は二年前にお取り潰しとなった小藩・秋山藩の藩士やその家族など、その縁に連なるものばかり。
　秋山藩がお取り潰しになったのは将軍家御拝領の黒唐津の茶碗が原因だった。国許から江戸へ運ぶ途中、警護の侍とともにその茶碗が行方知れずとなり、藩主の浅川正信がその責任を取らされたからだ。雪之丞と助三、深山一座の者たちは贋物屋として活躍しながら、その茶碗の行方とお取り潰しの真相を探っているのである。
　そんなある日、茶碗とともに行方知れずとなっていた雪之丞の兄が現れた。これで真相が解ると思いきや、彼は記憶を失っていたのだった。

　このお話は全１１話から構成されています（の予定です）。
贋茶碗ーちゃわん（←ルビ）
贋恋文ーてがみ
贋花嫁ーはなよめ
贋坊主ーぼうず
贋大名駕ーだいみょうかご
贋許嫁ーいいなづけ
贋父親ーてておや
贋小判ーこばん
贋証拠ーあかし
贋兄上ーあに
茶碗ーちゃわん

♪一話完結のお茶の間時代劇ワンクール♪　を目指しています。


※お願い
分類は〈歴史〉にさせていただきましたが、時代考証は緩めです。地の文にはカタカナや顔文字どころかネット用語まで使われています。ご不快に思われた方は申し訳ありません。
一応、台詞や事象などは出来る限り時代考証を考慮したつもりではあります。温かい目で見ていただけると嬉しいです。
合言葉、『時代劇はファンタジー』


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