「邂逅の惑星～30億年の出会い」｜遥かなる星々の物語【第二章】

【ある惑星に誕生した古代文明と、かつてその惑星に存在していた高度文明が出会い、運命を錯綜させてゆく、スペースオペラ】
　高度な知性を持つカルーン族は、多くの種族を知性と権力で統治し、文明的な社会を構築していた。
　カルーンの都の中心には、眩い光を放ちながら、青い色の光に包まれ、黄金色の光を放つ巨大な大地が浮遊し、権力の象徴と信仰の対象となっていた。
　カルーン文明の王、ニーヴァは浮遊する大地の祭事に必要な鉱石を求め、兄弟であるムメンとカフラを、それぞれの大陸へと遠征に派遣した。
　兄ムメンは、遠征の地でかつてこの惑星に暮らしていた高度な知識を持つ種族と出会い、その運命を共にし、弟カフラは瀕死の妹、ネフティスを死地から救うべく、冥界の王に謁見し、自らの運命を定めた。
　それぞれの運命は、黄金色の光を放つ、巨大な大地の下で錯綜し、互いを受け入れようとした時、一筋の矢により世界は崩壊した。

　崩壊後の世界には、この地に降り立った、高度な知識を持つ者達と、少数の猿人が残された。
　高度な文明を持つ者達は、永遠とも思える時を経て再会した仲間から、過ぎ去った時間と、この地が求めていた地ではない事を知らされると、生きる意味を失い、絶望しかけた時、猿人が持つ鉱石に、希望を見いだす。
　猿人達もまた、変わり果てた世界を生き抜くために、他種族と助け合いながら、次の希望を見つけようとした時、黒毛の種族に襲われ、意識を失った時、天より舞い降りた光と、黒い霧、青い霧に出会う。
　猿人達は、天より舞い降りた光が固めた島に、いざなわれる様にその島に降り立つと、彼らはその大地で新しい暮らしを始め、多くの子供達を産み育て、子供達はそこから広がり、いつしかその惑星は、再び生命が謳歌する、命の惑星となっていった。