最弱の勇者候補は『理不尽』が少し楽しい

作成ユーザ: 田中ヒロミチ
世にも珍しいシリアルナンバーが付されたPCゲーム「87人目の勇者候補」
広大なオープンワールドは『製作者の悪意』に満ち満ちた世界であった。

体力なんて繊細なパラメータは存在せず、あまりにも理不尽な『死』と隣り合わせのゲーム。お約束な中世の街並みがあればダンジョンもあり、空は飛べるし馬は地を駆ける。勿論、剣と魔法も使えるが、当たり前のようにモンスターも出るという。
そして一人の青年が、このゲームで選んだ職は『フリーター』であった。

キャラクターに自我を持たせたAIを搭載することで自らゲーム世界に変革をもたらせるという革新的なシステムは決して流行ることなく衰退した。

運営陣は已む無くサービス終了を決定するが、自分達の世界の終焉を前にAI達は自ら『生き延びる術』を見出し実行に移す。

それはプレイヤーの眼を通してアクセスした『脳』同士で構築されたネットワークによる分散処理。

プレイヤーを飽きさせないために与えられた自我は、やがて『プレイヤーを逃がさない』ために働くこととなる。網膜を通して現実世界に現れるモンスターたち。
ゲーム世界と同様にプレイヤーの命を奪う為に襲い掛かる。

特別に高度なAIを与えられた一部のキャラたちは己が存在する意義に対して思考し、それぞれの判断に基づいて行動を起こすことになる。

最弱の勇者候補は『理不尽』が少し楽しい

慄英雄はゲームが好きだ。生活の一部といっても過言ではない。 ふいに手に取ったそのゲームの売りは『PCだけで『圧倒的な没入感』を得られる』ことであった。世にも有名な近未来SFにあるような、ある種ありふれ//
作品情報 N9442EK 完結済 ローファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日:2017年 12月 10日
最終掲載日:2018年 08月 04日
作品に含まれる要素: 残酷な描写あり
キーワード: 日常 異能力バトル 冒険 人工知能 電脳世界 VRMMO シュールコメディ 最弱職の勇者候補 現実世界の日常生活 XR(VRARMR) チート無し 理不尽なゲーム世界 ハートフルボッコ 主人公が空気 ネット小説大賞七感想