小説家になろうラジオ大賞

特定の音がトリガーとなり、不快感と苦痛に襲われる音嫌悪症（ミソフォニア）。なにより得がたい静寂を求めて、星間物質の希薄な航路を選び、自律航行支援システムに任せて進む、惑星間輸送船のトラックドライバーと//

陰キャぼっちのクラスメイト静水羽音さん。 実は超・美少女だと、俺だけは知っている。 どうにか距離を縮めようと奮闘したが、２学期は全敗だった。 そんな静水さんから、往復はがきで年賀状が届いた……

交通事故で死んで、ゲームの世界に転生。至って平凡。 産まれて初めて買ってもらった折りたたみのゲーム機。 セール品のＲＰＧしか買えずに、頑張った。 クラスの誰より詳しかった、ここなら無敵！ 　 　あとは//

旅の途中で立ち寄った小国。 良心的な通行料を支払うだけで入国できた。 冒険者は厄介者、歓迎されないことが多い。 武器防具を装備して素通り、これは異例だ。 つまり……噂ではなく、本当に魔王に狙われている//

ここは環境が激変して、黄昏れ時を迎えた、終末の世界。 食糧難と言っていられる状況は、とうの昔に過ぎ去った。 生物は、ほとんど死に絶えてしまったんだから。 上空には常に激しい乱気流が発生し、磁場も乱れ//

皇国史上唯一『聖女』の称号を持つ女の誘拐、最低限そいつが護る魔宝を奪ってこいと命令された俺は『逃げ出す口実ができた』と内心ほくそ笑んだが、今は違う。 想い描いた地へ至る門を現出する、魔宝。 それが本当//

「なっ！　……なんてこと！」 　地層の奥深くから発掘したソレを目にして、私は愕然とした。 　発見された場所や時代にそぐわない遺物の異物、オーパーツ。 「水分が無い、ミイラ化？　……そうか、この環境」 //

　腕時計を確認。 　優良企業は退社してフロアごと遮断されてしまった時間だ。 　つまり自動販売機のある階へエレベーターで移動できない。 　そもそもボタンが押せないのだ。 「あっちの階段か」 　階段は//

貴様等凡百な有象無象の烏合の衆とは根本的にたぶんなにかがチト違う。 ……とか言ってるうちに、中学校二年生になってた。 世間の風当たりが若干肌寒く感じられる気もしてる。 だが、諦められない。 自宅の薄//

今日も今日とて屋根裏部屋で、幼馴染みの美少女（その正体は小悪魔ちゃんだ）と８年欠かさず続けてるのは、祖父より受け継いだ(古本に書いてあった)悪魔召喚の儀式。 その目的は、非常に単純明快だ。 マナはク//

吐息が冷え切った大気と触れて、口元で白く煙る。 毎朝散歩に来る早起き老人も出発準備の最中だろう。 アタシはフランス発祥の球技「ペタンク」用のボール（ブールと呼ばれる、金属製だ）が入ったバッグを片手に、//