短編集

ある世界にルドルフという咎人がいた。処刑台に立たされた彼は死を目の前に微笑んだ。そして自ら命綱を手放す。 幸せの国と呼ばれた国はこの日生まれ変わる。 全ては処刑台を前にして。

雪が溶けない冬の山フルーフ。そこにはたくさんの生き物が寒さの中で生きていた。紅月もその中の一匹である。親を殺された日に見つけたのは雪の中で死にかけている人間。 そうして彼らは出会った。 これは出会//

何も持たない王子様は人魚にお願いをします。 「君の腕を頂戴」 人魚は優しく笑って問いかけました。 「あなたはそれで幸せになれる？」

魔王城についにたどり着いた勇者一行。始まる最後の戦い。そして、終わる聖女の葛藤。 そして聖女は見捨てた。

かつて龍は多く存在した。世界の為に生かされ、世界のために死ぬ存在。彼らは傷つく世界のために役目を果たし息絶えていく。 けれど最後の龍だけは、その役目が与えられず、死ぬことがなかった。

頭が痛かった。 ずきずき、ずきずきと痛くて。 お姉ちゃんは、とても綺麗。優しくて、弱くて、脆い。

彼は神によって力を与えられた。そして誰もが羨む地位が与えられた。

ただの剣と、ただの駆け出し冒険者が出会った日

少女は毎日毎日せっせとお掃除をします。 そんな少女の家にお客様がやってきます 旅人と夫人と少年 少女に三人はなぜこんな家に住むのかと問います 少女は───── あなたにとっての家は？ //

雪菜は女子大生になったばかり。最初の夏休み。 彼女は返事のないメールを書いては返事のこないメールボックスを開く日々をただ過ごしていた。

最低最悪の人間だ、私は。 あらすじ 両親も姉も死んで次は私の番。小さな弟を守らなきゃ行けないはずだったのに。…弟だったものはもう形すら残っていなかった。 ※少しグロい表現があります※ //

裏切られ夜の森に串刺しで放置されていた黄金の髪の男。 夜の森の闇に紛れる小さな存在はその男へと歩み寄る。 残酷描写有は保険

二人の子は笑って穴を掘った。 二人は墓守りだった。

本編完結済み 《あらすじ》 雪がやまず全てが氷と雪に閉ざされた生き物が住めない土地キュラスはだんだんと人が住む土地へその白を広げていた。 村が一つと街が一つ呑み込まれた所で国王はキュラス対策へと乗り出//