異世界系短編/中編集

死ねば時間が巻き戻る――彼はその力で、彼女の未来を守ってきた。 何度も、何百度も。 たった一人で、彼女を勝たせるために。

物語の光にはなれない転生者。 それでも、役を演じる聖女の“弱さ”に触れたとき、彼の愛は世界より重くなった。

「君の職業は賢者だよ」 「魔法は？」 「使うと死ぬ」 ……そんな転生、聞いてない。 神に押しつけられた賢者（魔力ゼロ）のケンサクが、最強勇者に立ち向かう―― 異世界の旅が始まる、ほんの少し前のお話。

喫茶店の片隅で見つけた古い本。 それは、勇者と聖女、仲間たちのよくある冒険譚――のはずだった。 だが物語は次第に歪み、現実の死と重なり始める。

長きに渡る人間と魔族の戦いは、 聖女が魔王のもとへ嫁ぐことを条件に、ひとときの平和を得た。 花嫁衣装に身を包んだ第三王女カティア。 その隣に仕えるのは、ただ一人、付き人として選ばれたイリナ。 その//

この世界では、人はひとつだけ“心紋（しんもん）”と呼ばれる能力を持って生まれる。 それは風を読む者、癒しを与える者、絵を描く者、時に“命を断つ者”すらも。 心紋はその人の“本質”そのものであり、他//

少女は、「知りたかった」「見たかった」という未練を胸に、魔法と《ギフト》が存在する異世界に転生する。 今の彼女の名はエオ・マイア・アニング。 前世の記憶を思い出した彼女は、転生者としての素質を認めら//

25歳のフリーター・間谷あゆみは、ある日突然、剣と魔法の異世界に転生する。 《幸運》と《不運》という相反するスキルを与えられた彼女は、冒険者として新たな人生を歩み始める。 生と死が隣り合わせの世界で、//

迫害され、行き場をなくした少女を拾ったのは魔王だった。 仲間と呼べる存在、共に戦う仲間たち。 けれど、彼女の運命は勇者の刃に閉ざされるはずで……。 死と隣り合わせの戦場で、少女が見つけたのは「居場所」//