ある島にて
長きにわたりその島は孤独であった。島であるからには意思など存在しない。しかし島には、事情があり流れ着く者たちが絶えることがない。しかし、その島に行った者たちは神隠しのごとく消えていく。そして、故がある者が辿り着くので、誰も捜しには行かない。島の存在そのものは認められている。場所も知られている。しかし自ら喜び行く者は誰一人として存在しない。
曰く、その島に逗留すると、帰れないそうだ。なぜかはわからない。わかるはずがない、それがわかっているのであれば、すでに解明されて、その島など封鎖されているか、渡航を禁止するだろう。しかり理由もわからずに島の閉鎖などはできない。その島は誰かの私有物ではあるとのことだが、その人物に会ったという話は聞かない。そして面倒なことに、姿なき土地の所有者は自由に島を使ってもよいと言っているそうだ。実地調査に向かった者は、帰ってこない。閉鎖の仕様がない。故に閉鎖に行くことすらも憚られるようになった。
曰く、その島に逗留すると、帰れないそうだ。なぜかはわからない。わかるはずがない、それがわかっているのであれば、すでに解明されて、その島など封鎖されているか、渡航を禁止するだろう。しかり理由もわからずに島の閉鎖などはできない。その島は誰かの私有物ではあるとのことだが、その人物に会ったという話は聞かない。そして面倒なことに、姿なき土地の所有者は自由に島を使ってもよいと言っているそうだ。実地調査に向かった者は、帰ってこない。閉鎖の仕様がない。故に閉鎖に行くことすらも憚られるようになった。