赤の魔女デーティア

ハーフ・エルフの魔女デーティア。
表が深紅、裏が漆黒のフード付きマントを愛用する変わり者。
父親譲りの渦巻く赤毛に、母親譲りの猫を思わせる緑の瞳。エルフ特有の背の高さと人間と同じ耳を持つ。

母親がエルフ、父親が人間のデーティアは長命で魔力が強い。
生後半年で母親を失くしエルフの村の親戚の下で育つ。父親は人間の学園で高等教育を受けることを望み、その費用と身の証になるペンダントを置いて行った。
高等教育は受けるが人間社会でもエルフの村にも、ハーフ・エルフの見た目と魔力の強さ故に馴染めないデーティア。

教育と魔力を生かす道、魔女になる。

魔女になるには体の一部の機能を捧げなくてはならないが、デーティアは子宮の機能を捧げた。
それは子供を産めなくなることだけではなく、恋という感情も捨てることだった。
惚れ薬も媚薬も恋の魔法も使えないデーティア。

実は父親は王国の第三王子で、デーティアをエルフの村にあずけた後、第一王子第二王子が流行り病で死んだため王家に戻り王位に就いていた。

癇癪持ちで無責任、面倒事が嫌いなデーティアが巻き込まれる事件の物語。