リンクなし完結済み作品（異世界）

町外れの薬屋の店主、アルテル＝レッドファーンには、悪魔的な研究をしている黒魔術師だ、などという暗い噂が後を絶たない。そんな悪評轟く彼の元に、世間知らずな元お嬢様、シェンティーナ(シェラ)が下働きにやっ//

十六歳の誕生日に家出することを決めたミリザ。ただし、さっそく密航した船が遭遇したのは海賊船だった。成り行きで乗り込んだ海賊船――いや、でもきっと家に帰るよりはマシな人生が歩めるはず。えっと、よろしく船//

港町で父と二人暮らしをしていたオーレリアのもとに、ある日、実の親だという身なりのいい夫婦がやってくる。オーレリアが父だと思っていたのは養い親で、本当の両親が迎えに来たのだ。本当の家族のもとで暮らすこと//

強大な魔力を持つ魔女、ルシエンヌは森の奥で暮らしていたが、ある日急に魔力を失ってしまう。力を持つが故に尊大だった彼女は、散々馬鹿にした人々からの報復を恐れて遁走する。魔法でなんでも解決してきたルシエン//

【第３回ドリコムメディア大賞　銀賞受賞作】たった一人の家族だった祖母を亡くしたルーシャ。一人暮らしになった途端にストーカーらしき視線を感じたルーシャは番犬を飼おうと思い立つ。しかし、ルーシャの雇い主で//

外界と隔離されたタロン公国の娘エミーリエは、この娘は禍を呼ぶと告げられ、幼い頃から部屋に閉じ籠って過ごしていた。自分の人生に諦めを抱いていたが、ほんの少しだけ外に出てみたいという願いが芽生え、丘まで花//

モルガド帝国の将軍であるノアは、皇帝アミルカーレと共に戦地で奇襲に遭う。二人で崖から海へ落ちるが、助かったのはノアだけだった。皇帝を護れなかったノアは処罰が決まるまで蟄居を申しつけられる。一方その頃―//

――あなた、この子にしましょうよ。 そう言って、孤児院で育ったアンリを引き取ってくれたほんわか夫婦。優しそうな夫婦に引き取られたと喜んだのも束の間だった。可愛いもの好きな母親の趣味でドレスを着せられて//

プリムローズ・オルグレンは六歳のある日、赤い目をした魔王から、自分は魔王の嫁が転生した存在であると告げられる。タイムリミットは十年。プリムは十年後に迎えに来るという魔王から逃れるすべを探し始めるが、高//

メイドのリゼットは貴族の子息アダンに見初められるが、大嫌いなアダンに差し出されるのはまっぴらだと逃亡を計る。しかし、使用人仲間たちに騙され、逃げ場をなくしたリゼットはアダンの花嫁になることに。その結婚//

伯爵家の一人息子であるレナルドは、いずれは家督を継がねばならないと思いつつも勝手気ままに振舞っていた。心を許せるのは乳母であるニコルとその娘のディディエだけ。ニコル亡き後もメイドとなったディディエのこ//

魔術学園に推薦してもらえず、夢破れた少年レフィは在野で魔術の腕を磨くために賢者リューク・アルハーレンの住まいを訪ねる。しかし、そこにいたのは、リューク・ファルハーレンという、賢者によく似た名前の青年だ//

男爵家の侍女メルディナは、屋敷に押し入った盗賊たちに令嬢の身代わりとして捕えられる。盗賊たちは、メルディナに花嫁募集中の辺境伯セーファス・フィルビーに嫁ぎ、〈フィルビーの至宝〉という宝の情報を探り出せ//

男爵令嬢のポーレットは幼少期から声が出せない。可愛がってくれない父と継母、妹にのけ者にされつつ、なんとか生きている。十九歳になった時、助けてくれた行きずりの海兵に初めて恋をするが、路地で刺されて命を落//

フララス王国のドナドーニ侯爵家には兄のクラウディオ、妹のヴェルディアナという双子がいた。双子は嵐の海で難破し、流されてしまう。互いが死んだものだと信じた二人だったが案外早くに再会を果たす。ただし、少々//

地方の医者である祥華（しょうか）の父は、京師（みやこ）から離宮にやってきた貴人を診るよう依頼される。その貴人は貴妃であり、皇太子である黎基（れいき）を連れていた。黎基は幼いながらに利発で、子供の口約束//

記憶を持たないまま寝台の上で目覚めた乙女は、護衛だという青年ルーシュイより、自分は鸞君（らんくん）と呼ばれる存在であると告げられた。この朋皇国（ほうしんこく）の皇帝の御世を支える力を持つとのことで、そ//

古風で厳しい祖父のもとで育った西原莉々（さいばらりり）と兄の天（てん）。高校生の二人はある日、山道の奥のとある封印を解いてしまう。そうして迷い込んだ歪んだ世界で、二人は一匹の狸と出会った。この狸、ただ//

本土と切り離された島、リュキア島は遺伝子操作の果てに異形となった生物《キメラ》たちの檻であった。その島でキメラ管理者として生きる少女ミアは、繰り返し同じ夢を見ていた。自らをミアの唯一の味方だと言い聞か//

高級リゾートマンションの最上階に住むウィリアム＝ウインストンは、自称未来の天才化学者。いつか何かをひらめく予定。けれど、ひらめかない。勝手に化学の限界を感じ、魔術に手を出してみたりする。そんな彼が召喚//