奇譚綴

隠れ鬼をしていたフミがいなくなった。誘拐か神隠しか、フミは見つからないまま月日が経った。 大きくなった子どもたちは久しぶりに会い、いなくなったフミを想う。

突然降り始めた雨。雨宿りをした古いバス停で男は奇怪な体験をした。

加賀谷陽一は番組で見た座敷童の出る宿が、岩手県にある祖父の蔵だったと知る。ひょんな事からそこに泊まる事になった陽一は、不思議な家に迷い込んでしまう。

「帰りたい」 胸の奥に残る郷愁は形を成さない。帰る場所も分からない郁人は竹林に囲まれた白夜の屋敷で暮らしている。変わらない日々の中、一人の男の子が迷い込み郁人の日常がほんの少し変化する。