魔断の剣

人の心より、その剣は生まれる――。 人の持てる力をはるかに超えたその能力で他者を蹂躙（じゅうりん）し、血肉を生きたまま啜（すす）り、命を自らの力とした上でさらに屠（ほふ）り続ける。 魅魎（みりょ//

魔断・蒼駕は魅魎との闘いで操主・ルイスを護りきれず、目の前で失った痛みから立ち直れずにいた。 そのため、次代の退魔師たちとの感応式への参加に消極的だ。 温厚な性格で、安定した能力の持ち主であり、4//

リーチェス国、ザナの町は魅妖によって滅ぼされた。 配置されていた退魔師は全員殺され、生き残ったのは魔断・凍稀ただ１人。 操主であり、愛し合っていた女性・シャナを失った心の痛みに耐えながら敗走した凍稀//

『魔断の剣２　約束という名の永遠』エピローグから約１年後。 蒼駕が幼いセオドアを連れて幻聖宮へ戻ってきた。 出立してからわずか５年。 あまりにも早い彼の帰還に、白悧は平静でいられない。 蒼駕は亡く//

世界で最も小さな大陸・クラーナ。 そこではヒスミル大陸にあるような人と魔断をつなぐ宮はとうに失われ、熱風吹きすさぶ荒野の大地が広がっていた。 しかしそんな地でも人と魅魎の闘いはあった。 タガーは『//

魔断の剣シリーズ第６弾は、『魔断の剣１　碧翠眼の退魔師』『碧翠眼の退魔師番外編　ルチアとカナン－ルビア最後の日－』に登場した退魔剣師・ルチアのお話です。 日常回ですので、バトルなどはありません。 軽//

幻聖宮の退魔師候補生・レンは、幼いころ命を救ってくれた魔断の彩煉に好意を寄せていた。 いつか、ここを出る日には彼と感応して、ずっと一緒だと、その日が来るのを夢見ていた。 しかしその夢は、彩煉の死によ//

ほんわか癒やし系魔断として女子に人気のある魔断・紫蘭と感応した操主は、なんと幻聖宮一の問題児と言われているランスだった！ これから生涯のパートナーとして、ずっとともにいることになるのだ。 紫蘭は前向//

退魔師候補生だったレンは、宿敵の魅魔・柊が創った魅魎・樋槻（ひづき）を案内人として、柊の元へ向かっていた。 その間も樋槻はしたい放題。 人を襲う魅魎である彼を赦すことができず、しかし彼を必要とするため//

カディスは『流れ』の下級退魔剣士だ。 『流れ』とは、国に所属せず、金で雇われる者のことを言う。 砂海を渡る商人あるいは商隊に雇われて、道中に現れる魅魎から彼らを護ることを生業とする。 旅が好きな彼に//

ルビアでの死闘から５カ月を経て。 傷の癒えたセオドアは、表面的には幻聖宮でのいつもの生活に戻っていた。 いつの日か退魔剣師となるため、習練と研さんを積む日々。 しかし竜心珠の魔導杖を得たことで退魔剣//