物語調の詩/短編

何もかもがあやふやな はっきりとしない記憶

揺られ　揺られて その心地よさに 意識はあれど 抗えぬまま 揺られ　揺られて

自然現象を除いたら 空から降ってくるものなんて ろくなもんでもないだろ 黒森　冬炎様主催『標語まみれ』参加作品です。

互いの手と手を繋ぐことに 地を這う線は壁にはならぬ 言葉を交わし 温もりを知り 情をぶつけて 互いを知れば 手を取りあうことに ためらいなはし 本作はカクヨム様にも投稿しています。 https//

それは年に１度 多くの猛者が集い 自らの技術と培った成果を競い合う 伝統の大会

ここではない場所 いつでもないとき 一人荒野を歩く男がいた 中つ国にて 己に課せられたものを 守り通すことが出来なかった男は そこで与えられた言葉を胸に 一人荒野へ向かうのだった

愛しいあの人は 誰よりも輝いているから 私もそれに恥じぬよう 自らを輝かせたい、と思うのです 周りがどれほど妬もうと あの人さえ見てくれるのなら 他には何もいらないわ

試合中、周りの声は自分の背中を押してくれる 動かなくなりそうな身体を 肩で支えて立ち上がらせてくれるような そんな不思議な力もくれる そうして立ち上がり 持ちる力を振り絞ったとき 不意に声が聞こえなく//

目と目が合うだけで 言葉は分からなくても 通じ合えたり 幸せな気持ちになれたり ささやかだけど 優しい世界

泡沫のような繋がり 不確かな 泡の如く消えそうな

白い部屋とその中に佇む少女

月の夜露が魅惑的でも この身に恋は響かない 草葉の露が扇情的でも この身に愛は実らない この身をかき鳴らすのは ただ一人との夢の歌 ---- あらすじの内容は 本編の別解釈として読んでいただける//

銀杏の葉が黄金のように色付いて 絨毯のように地面を鮮やかに飾り付ける頃 銀色のランドセルを背中に背負った人影が２つ 銀杏を目指して足早に歩いていた。 「第4回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大//

夕暮れ時の美術室。 その日、私と彼は二人で美術部の活動を行っていた。 傍から見れば一見似ているようでも 内実は似ていない二人。 私は不意にそのことに反発したくなって 風景画を描いている彼の姿を描こ//

冬の夜空に輝くしぶんぎ座流星群 その星の輝きは どのようにして生まれたのかを詠った創作詩です

生命を喰み 生命を宿し 生命を育み 生命は咲き 生命は枯れ 生命は巡る

朝起きて、時計を見る そして、今日もこの世界に生きていることを知る

輝きを冠して 知の根を張る

朝もやがたち 紅い霞に覆われた道 梅の花香る山の裾野 ふと感じた気配

春は恋する季節といふけど 誰より華やぐのはきっと……

ずっと追い続けていた 先輩なんて呼ぶ前からずっと ずっと見守り続けていた 独りでまっすぐ走り続ける姿を 並んで歩きたかった あなたの隣をこれからもずっと ただ君を救いたかった どこか自分に似てい//

いきていくためにいのちをもらうから かんしゃをこめていただきます できるだけおいしくたべたいから きれいにかざってならべてみる いのちをいただくのであるならば のこさずきれいにたべきらないとね

夜は、月を待っている

雨上がり 先に見える険しい道は これから歩む未来を示してるようだけど 足元にいる黒の相棒と この空に広がる青い空と わたしを前に歩ませてくれるこの靴が きっとそんな険しい未来も 乗り越えさせてくれるっ//

生きてるってなんだろうか 息をしてること 考えられること 明日を夢見れること 夢見れなければならないのなら あの日　わたしは生きていなかった 息をしてるだけでいいのなら あの日のわたしはまだ生きて//

ごめんなさい、と わたしは誰に謝ってるのだろう 許しが得られると思ってるわけでもないのに

このそらを星がひとつ流れてく 青く輝く星と共に わたしはその星の上で生きていく

青く澄み切った空なんて 目にしたのはいつの頃だろう 灰色の雪ばかりが降る 灰色の雲に覆われた世界が 今のボクが生きている場所