掌少短篇集

肉の器より解き放たれ、霊の霞として暮らす人類。その字義通りである成人式を、とくとご覧頂こう。

♉一人の科学者と一人の物書き、一人の酪農家の親父に一匹の件――横たわる謎は黙した侭に、言の葉を食していくだけの風景。モゥモゥ。　※文芸バトルイベント「かきあげ！」 http://kakiage.org//

来てしまった近未来に贈る、自動人間と自動人形のバレンタインデイ。

夫と彼の人形を殺してしまった、ある婦人のインタビュー。

求める幸福を得る為、男は行く。仮令どの様な犠牲を払ってでも。

奇妙な科学者リヒテンベルク氏の噂を聞き付けた青年。好奇心に駆られるまま、彼の工房へ向かった青年が見つけたのは、一体の少女人形であった。

ある日、ある時、ある瞬間から、万物全てが再び意思を通わせられる様に成った世界。 『バベルリバイバル』と名付けられたその現象は、何を変えず、そして何を変えようとしているのか。

生と死の水先案内人と、彼女の前に現れた青年による喫茶店での些末な一コマ。

さる都市にて多発している奇怪な殺人事件を刑事レオは追っていたが、しかしそれは唯の事件では無かった。

私が喰う。牛丼を、牛丼を喰う。

来たらざる未来。彼を待ち受けていたのは愛する自動人形の空想妊娠だった。

故トーマス・グローシンガー博士の遺した『望霊鏡』。 それを覗いて見えるのは何か……誰がそれを望んだのか。

「この中に偽りの者がいる」彼の者の声に、ざわめきが起こった。

Ｋ・Ｒ・レーベンは身体の不調を訴え、天秤工房の女神アストライアへの元に行く。 けれど瑪瑙の心臓を観た彼女が言ったのは予想外の言葉であり……

『たそがれのその』老人と少女との、何と言う事は無い黄昏の光景、そしてその先の一幕。『異界アルバム第一回テーマ”魔夏の夜の夢”』参加作品。

タイムマシンが公共機関に組み込まれ、最早時間と空間が同一と化した社会で、ジョンがめぐり合った日常とは。

人類が向かえた末路。自動人形と桜の世界樹。

（非冒涜的背景音楽と共に）そうだ、地球へ帰ろう。　※dNoVeLsにて掲載中。

人間の精神を乗っ取り、上書きして、より優秀な別人へと仕立て上げてしまう機械、怠魔変霊駆動器（ベルフェゴールトランスファー）。如何にしてそれは人類の救済を成し遂げたのか？　宜しい、賞味期限切れの林檎ジュ//

ハコとハコとを彷徨い歩く猫。ハコの中の全てを知った巫女。人の身と心で神の力を得てしまった者の歓びと哀しみ。やがて訪れる筈の、発条遊戯に至るまで送る概念遊び。

蛸壺や／儚き夢を／夏の月／然らば／果て無き時 果てる時には／彼等は果てを越えて行かん　※文芸バトルイベント「かきあげ！」 http://kakiage.org/ テーマ『ツボ』にての投稿作品

想起臓器ロンダリング。その一部始終を、余す事無く身を持って。　※文芸バトルイベント「かきあげ！」 http://kakiage.org/ テーマ『とぶ』にての投稿作品その１

以って字の如く。Twitterにてお見かけしたお題を借りて。

空飛ぶ豚。青々とした、その可能性を。　※文芸バトルイベント「かきあげ！」 http://kakiage.org/ テーマ『とぶ』にての投稿作品その２