朝焼色の悪魔

　思い出しましたぁ……。
　私が子供の頃……夏休みも終わる頃の、ことでした。
　台風が近づいていて、私はなんとなく……ワクワクして、朝早く起きたとです。
　そしたら、窓の外が異様に赤くて、私は、火事かと思って……驚いて、外に様子を見に行きました……。
　外に出た私は、驚きました。それは火事ではなくて、朝焼けやったとです。
　空には台風の……厚い雲が、かかってましたが……、朝日の昇っているあたりの雲が途切れて……、山際から真っ赤な太陽が顔を出しとりました。その太陽の光が、あたり一帯を赤く染めていたとです。
　空も山も海も町並みも……。そして私自身すら……。
　あまりの不気味さに、私は怖くなって、家に戻ると布団に飛び込み、頭からタオルケットを被って震えていました。
　あの時の、地獄の業火の中で悪魔が踊っているような、不気味な朝焼けの色……この赤さは、その時の色に似とります……。
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　笑いと涙と恐怖、さらに雑学やトンデモ・漫画・懐かし特撮などの小ネタと、盛り沢山でお届けするバイオテロ小説です。
　登場するは、イケメンだけどちょっぴり変人なギル教授・漢らしい助手の由利子さん・超いい人な葛西刑事。彼らの活躍はもちろん掛け合いも秀逸です。ただし、残酷描写などありますのでＲ１５指定をしております。ご了承ください。
　この作品は『Heaven or Hell 小説館』にて長期連載中です。
　この『小説家になろう』版ではそれに加筆修正をし、より完成させたものを掲載していきます。どうぞお楽しみください。
　なお、作中で感染者が何度か事件を起こしますが、これはバイオテロという特殊な状況下でテロリストに利用されたことであり、感染者を貶める意図はまったくありません。ご了承をお願いいたします。（この小説は１０年以上書き続けているのです）
　感染者を差別することは絶対にやめてください。
　今まで東日本大震災などの実際に起きた災害も、この小説世界で起きたように取り込んできましたが、このパンデミックはどうしても取り込めないので、まだ起きていない世界のままで続行します。
　参考文献は極力明記していますが、小説内で間違い等あった場合は私のミスあるいは力量不足であり、参考文献に記した書籍やサイトに非はありません。ご了承ください。