テーマなし詩集

　ときめきが高鳴れば、増えていく心拍数。

　歌うのをやめてはやらない。 　たとえ、なにを敵にまわすことになろうとも。

　西と東を繋ぐ砂漠。 　定まらぬことが日常のキャラバンは、旅の中に生を紡ぐ。

　恥じる必要のない、誇れる生きかたができたなら。

　ゼロじゃない確率なら、賭けてみてもいい。

　こんなおれでも、まだくたばっちゃいない。

　残心。 　倒したと思ったときが、いちばん危険！

　逢えなくても、そばにいる。 　逢えるのに、そばにはいない。

　天才や秀才のくせに努力までするやつほど、たまたまだなんて謙遜しやがる。

　わかってんだか、わかってねえんだか。 　そこんところが、さっぱりわからねえ。

　ほんのすこしの時間と距離でも。 　わたしにとっては、何世紀、何光年。

　底を知ればこそ、拓ける想いもある。 「枯れ」詩です。

　ちっぽけな個は、全にのみこまれるのが必定か。 　個がつくる全が、個を殺すのなら。 　個がどうあるべきかを、問う。

　欲望を失くした魂は亡霊だが。 　欲望に囚われた魂は亡者だ。 　死人のように生きれば、その代償を求められることもなかろう。

　ゴールは遠くて狭い。 　誰もが、そこへボールを蹴り込めるわけではない。

　ちっぽけな傷で、痛がってみせるな。 　おまえのほんとの疵は、そんなもんじゃねえだろ。

　じゃあ、ゆくよ。 　ずっとここにいたって、なにかはかわらないから。

　中二病は、不治の病。

　不都合な事実は、握り潰してしまえばいい。 　そのための握力は、備えているはずだろう？ 　文字どおり、手を汚してもらうとしよう。

　２周めのプレイ。 　やり残した、あれをやらなきゃ。

　まだ、返事も、連絡もくれてないけど。 　知ってるもん。 　あなたは、あたしをだいじにしてくれてる。

　好きじゃなくなっちゃえばいいのに。 　それが、あたしの、いまのきもち。

　何者にでもなれる気がしてた、あの頃。 　見据えるのは、空と、太陽と、雲だった。

　誰もが、弱さをかかえ、それを克服したいと思っているのだろう。 　だが、なにも。弱さを討ち滅ぼすことだけが、方法ではない。 　弱さを受け容れ、愛すること。 　どちらも、容易いやり方ではないけれど//

　唯一無二ではないものに、囲まれて生きるなら。 　ひとつひとつを、ぜんぶ愛してしまえばいい。 　それでも、その中に埋もれてしまわないものがあるなら。 　そいつを、めいっぱい愛せばいい。

　愛しくも、古めかしい郷愁。 　その中に生き、その中に死ねるなら。 　もしかすると、幸せなことかもしれない。 　だが、僕らはそれを選ばない。

　背中に翼なんかない。 　かわりに、よくわからない、もじゃもじゃでもつけておこう。

　伝えられない想い。 　終わらせようにも、始めることすらできない。 　でも、わたしにもできることがひとつ。 　みつめてるよ。

　ざんねんだけど、ておくれだった。

　あたしのむねとあたまのなかには、やなものがある。

　デスクトップと、ノートパソコン。 　次に買うなら、どっちにしますか？

　変に、力を入れることなんてない。 　自然体で、いいじゃねえか。 　

　そばにはいられない。 　だけど、あんたは、たいせつなひと。

　べつに、孤独を好んで生きるわけじゃない。 　べつに、手ぶらを選んで生きるわけでもない。 　それでも、手もとにも、膝もとにも。 　なにひとつ、残らないことだってある。 　でも、それで終わりじゃない//

　狭い世間に、詰め込まれた事情。 　広い世界に、はりめぐらされた因果。 　身動きとれなくなってはいるものの。 　その奥にある核心。その内にある本質。 　そいつは、いたってシンプルなものだったりしない//

　人生という舞台は。その動静・起伏はあろうとも、死ぬまで続くのだ。 　ならば喜劇も、悲劇も。 　ひるむことなく、演じあげる千両役者たれ。

　これ以上、そのつらを見るのには耐えられない。 　とっとと、ここから、消え失せろ！

　いや、わかるけど。 　それ、いまじゃなくてもよくない？ 　あとにしてよ、あと！

　質を求めて、数を捨てるか？ 　数を求めて、質を落とすか？ 　どちらを選ぼうと。望んだ成果が得られなければ、正解とは呼べまい。

　夜を彷徨う、紅く塗られた唇。 　標的を定め、狙いをつける銃口のよう。 　撃ち抜かれたなら、それが今夜のルージュの獲物。

　抗うことをやめ、屈することに慣れてゆく。 　そんな生きかたができないなら、不作法と罵られても気に病むな。

　眉間の皺と、悩みだけを深くして。浅いやつには、なるな。 　ふところと、器を深くもて。

　平坦より、起伏を好むなら。 　退屈より、混乱を愛すなら。 　リスクとコストに、見合うだけの快楽を手に入れろ。 　わざわざ、もめごとに首を突っ込む。この物好きめ。

　この僕が、どんなにちっぽけでも。 　とりまく世界は、こんなにも肥沃で豊穣だ。 　

　地層から、旧人類の化石が出土した。 　我々、プロジェクトチームは、骨格標本の再生に全力を尽くす！

　第三の男。 　第三勢力。 　本命と対抗を揺るがすのは、いつもみっつめ。

　平凡に甘んじるのは、かまわないが。 　平凡にあぐらをかくなら、一考の余地がある。 　僕等に、誰か一喝を。

　飴か、鞭かを自分で選べるなら。 　常に鞭を選ぶ、そんな人間は、そう多くはあるまい。 　いつか、飴がもらえるから。ひとは、鞭に耐えることができるのだ。

　空間的距離は、心の距離ではないと、あなたは言う。 　でも。距離が変わっても、おたがいの存在の大きさが、変わらないままだなんて。 　そんなのを、信じられるとでも思う？

　地上に縛られながらも。そこはまた、愛しき世界。 　それでも、高い空に焦がれてしまうのは人の性か。

　刹那主義と笑われるかもしれないが。 　先を見据えるやりかたもあれば、今をなんとかつなぐやりかたもあるんだろう。 　どっちがふさわしいか、とかはどうでもいい。

　あたしのからだのどこにも、ひとつも、キャタピラはついていない。

　モノラル音源を流すときでも、スピーカーは左右のふたつ。

　キャラクタ市場は、激戦区！ 　歴史の遺物たちは、生き残れるのか？！

　おれは空き缶をけっとばす。

　あなたに翼をあげられたら、あたしはあしたへのカタパルト。

　理由がないなら、なくたってかまわない。

おれには、毎日、眠る前に。ひとつぶ、カプセルを飲む習慣がある。

　古代ギリシャの哲学者セキメンテレスのモニュメントのおはなし。

　自由になりたいのなら、画一的な翼はいらない。

　やられたら、やられっぱなしでなく、やりかえせ！

　魂の存在を、主観的なものとして考察してみた。

　あたしはバスには乗るつもりはないから、歩いてゆくんだよ。

　ぼくたちはいつからほんとの大人になれたのか？ 　ぼくたちはいつからほんとの大人になれるのか？

　せめてものあがきです。

　マウントポジションをとりたいなら、どうぞ。

　ファッションでも、ポーズでもなく。 　きみのアティテュードを見せてくれ。

　知識を超えて「シる」ことができたのなら。

　自分のために生きる、自己中心的な生きかた。 　疎むなら疎め。

　昨日の憂鬱を、引きずったまま。 　今日の虚無と、つらをつきあわせて。 　明日の充足を、信じられずにいる。 　それでもあがくのが、生きるということなのだろう。

　若さは財産ですが、いつかはそれを手放さねばなりません。 　だったら、それを対価に。何を得たのかが、肝心なのではないでしょうか。

　おとなの言うことをきかないと、わるい子だと呼ばれることに疑問を感じる。

　旧式のおれにも、まだ燃やせる炉がこの胸にある。

　畏れに負けるのは、己の無力ゆえか？　宿した本能ゆえか？

　雨乞い。命乞い。 　持たざるものの処世術。

　あたしたちは、よく、くだらないけんかをするけど、それでいいと思ってる。

　しゃっくりがとまらない。

　われわれは、同じ輪を描いているだけではないのか？ 　いつか、そこから脱け出せるという希望はあるのだろうか？

　前だけ見てりゃいいってもんでもないかもしれない。

　おれの命が、腹をすかせてる。

　擁きしめあうことがかなわなかった、愛しいひとへ。 　だけどそれは、届くことのないイノリ。

　とくに言いたいこともなく、詩を描きました。

　願えば、すべてが叶うわけではなくとも。 　願いもしなければ、なにも叶わない。

　ふだんづかいのやさしさは、そっけなくていい。

　失われた無垢さを嘆くことより、その存在の真偽をさきに問え。

　ぼくは定規やメジャーにはなりたくない、

　現実は残酷というなら、とことん残酷な世界を想定してみよう！

　欲望に負けてとか、しなきゃなんないからじゃなくて、したいからそうするのでありたい。

　下戸でも酒盛りしたいときはある。

　困ったら、足もとを見てみるといい。

　急いでるんなら、ケツを追うより鼻先にまわりこめ。

　せんたくものをきれいにたたむあなたはすごい。

　パーキングエリアでもない、雑居ビル裏の小さな駐車場にUFOが降りてきた！

「C」は「O」に比べて不完全な図形か？

そいつは、身から出た錆ってもんだ。