絡繰玩具

世界の果てには大きな大きな樹があるという。

「ほら。やっぱりお兄さんのものだった」

これは、終わり。そして、始まり。

月に焦がれていた。あの、冷たさにも似た鋭さを纏う優しい月に。

『ただ、聴こえないからこそ、解りたいこともある』 獣医師の碓氷が出逢ったのは、動物の聲が聴こえる少女だった。

森の奥で開いた穴から声がする。誰かには意味のない言葉、誰かには意味のある言葉。……これは、30の小話で綴られる、とある少女の物語。

それは唐突に、やってきた

杜鵑が鳴く、ある夏の日。

100の物語で紡がれる、少し不思議な学園生活

あの頃の僕達は、お互いの為に生きていて、その世界がいくつかの嘘で成り立つことを知らなかった。

あるお嬢様とその恋を見守る使用人の話

蒼以ちゃんは、この村で一番かわいい人間の女の子です。 まぁ、そもそも人間の女の子は、蒼以ちゃんしかいないので、当然なんですけどね。