八つのカギ

『八つのカギと、開かれた扉 ～お調子者な彼と、世界の見つけかた～』
「あいつ、マジで何者！？」――いつもふざけてばかり、クラスの厄介者（？）道 真（みち まこと）。そのお調子者な彼には、誰も知らない秘密があった。それは、古びた知恵のようで、新しい世界の見方でもある「人生の裏ワザ」。
クラス委員長の橘 凛（たちばな りん）は、規律を乱す真がとにかく大嫌い！ …だったはずなのに。
友人が抱える人間関係の誤解、SNSでの言葉の刃、報われない努力にすり減る心、過去のトラウマに縛られる苦しみ、そして、どうしても手放せない執着――。クラスメイトたちが次々と直面するリアルな悩みに、真はとぼけた顔で、核心を突く「八つのカギ」をそっと差し出す。
「それってさ、ホントにそう？ 一回、色メガネ外して見てみたら？」
「言葉ってブーメランなんだぜ。投げたもんが、いつか自分に返ってくる」
「頑張るって、自分を追い詰めることじゃねえよ」
最初は半信半疑だったクラスメイトたちも、真の不思議な言葉に導かれ、いつしか固く閉ざしていた心の扉を開き、笑顔を取り戻していく。そして、そんな彼の姿を目の当たりにするうち、凛の心にも今まで感じたことのない感情が芽生え始める…。
物語は、文化祭での大トラブルでクライマックスへ！ 試されるのは、彼らが手にした「八つのカギ」と、困難の中で育まれたクラスの絆。果たして彼らは、この最大のピンチを乗り越えることができるのか？ そして、真がいつも口にする「じっちゃんの知恵」の本当の意味とは？
笑いと涙、そしてちょっぴり哲学的な気づきが詰まった、爽やか青春ストーリー。
読めばきっと、あなたも自分だけの「心のカギ」を見つけて、新しい一歩を踏み出したくなるはず！
日常に悩むすべての人へ贈る、心の処方箋がここに。