三十と一夜の短篇

高校に入学したばかりの主人公は、靴箱に入れられていた怪文書に首をかしげる。 それは、他人の恋愛鑑賞が好きなちょっと変わった彼にとって、楽しい学校生活の幕開けであった。 本作の無断転載、無断複製および//

予知夢を見る少年と、間の悪い少女のボーイミーツガール。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

一年中の毎日が誰かにとって記念日で、誰かを知るたび私にとってその日が特別になる。 今日も、どこかで「おめでとう」。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

おいしいものが大好きで、おいしいものを食べるために都会で暮らす主人公。そんな彼女に幼なじみから「採れたての野菜、食べたくない？」と電話がかかり、彼の言うままに畑へ向かった彼女だったが……。 本作の無//

　今日も彼女は落下する。彼女が落ちるのは、病気のようなものだ。原因不明。どんな名医にも治せない奇病。彼女は、自身の空想の世界へと落ちていく。 　たとえば青空に飛ぶ鳥を見て、彼女は空に羽ばたいた。たとえ//

竹の葉が波のような音を立てている。三方を竹林の山に囲まれた家には、一姫と二太郎が住んでいる。そこへある日、なすびが加わった。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

うじうじ悩む男が感動して、赤面する話。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

四方を山に囲まれた泉の村に、アマリという少女がいた。アマリは贄に選ばれて、次の祭りまでの命となった。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

世界は冬に包まれていた。吹きすさぶ寒風のなか、彼は歩いていく。彼の、彼だけの楽園を探すために。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

腕にできた小さなしこり。軽い気持ちで病院に行った男は、医師から告げられた言葉に呆然とした。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。 本作はエブリスタにも掲載しています。

文化祭の朝、俺は平凡なクラスメイトに一目惚れをした。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

竹林のさざめく山に、春が来た。のんびりと暮らす一姫、二太郎、茄子の紺の元には、春と共に小さな騒動がやってきた。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

優柔不断な杏は、いつも悩んでばかり。そんな杏の隣でいつも待っていてくれる、幼なじみの涼一郎。ずっと続くと思われた二人の関係が、壊れるときがきた。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

ある夏の夜、ふと窓の外を覗いた私は、衝撃的なものを見てしまった。２００文字小説に挑戦しました。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

おじいさんは山で竹を切り、可愛い女の子に会いました。おじいさんとおばあさんは女の子のことを大切にしますが、やがて彼女との別れが訪れます。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

男は美しく着飾り舞う彼女に惹かれ、舞台を降りた彼女に声をかけた。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。 エブリスタにも投稿しています。

暑さの消えない夕暮れに、俺は居心地の悪い部屋から抜け出した。 けれど行き先は気の進まない焼き鳥屋。 突然の引っ越しも、尋常ではないこの暑さも、叩きつけるような蝉の声も、なにもかもが憂うつな夏の夕暮れの//

童話の世界の住人を相手に販売についてを説く男、三奈公平。 真面目ゆえに融通のきかない彼が、マッチ売りの少女をはじめとした童話のストーリーをぶち壊していく。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁//

気づいたら転生してたんだけど、原始時代みたいな暮らしで超さいあく！ でもこれって、俺の一般人知識でもチートで無双できちゃうってことじゃない？ などと、夢や希望に胸を膨らませる主人公の話。 本作の無断//

ある日、声がこだまするという怪現象に見舞われた。 どうやら親戚の子に同伴して登った山で拾ったようだ。 原因は不明、その子とは親しくない、親戚の家はごたついている、というわけで、さてどうしたものか……。//

何に対してもやる気を見せない女の子と、その子の世話を焼く幼なじみの男の子。 成長しても変わらぬ距離感に、男の子のほうは腐れ縁だとばかり思っているが……？ 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じ//

幼馴染が引っ越すことになった。きっとまたふたりで見ようと約束した虹をプレゼントするため、おれはかけ出した。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

ある日、あたしの頭のなかはワタでいっぱいになってしまった。 遊びに誘う友だちの声も、流行りの俳優の笑顔もワタの向こうに遠ざかる。 けれど、あたしはそのワタを溶かしてくれる人に出会った。 熱でとろけるわ//

人間が地上に住めなくなった世界で、人間らしさにこだわるある地上巡業用ロボットの元に人間の少女が送られてきた。 地上への耐性を持つとされる少女を連れて地上を歩くロボットは、彼女とともに過ごすうちにどう変//

異世界に行って英雄になる機会に恵まれたけれど、趣味じゃなかったので帰っていつもの生活に戻ることにしました。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

魔女がガラスで靴を作れという。かぼちゃの馬車を作れという。 前代未聞の無茶な依頼に、さまざまな分野の見習いたちが力を合わせて立ち向かう。 はたして、彼らはめでたしめでたしを迎えることができるのか……！//

ある朝、庭をながめてゆったりと過ごすひと組みの男女がいた。 ふたりがながめる庭で、生存をかけた熾烈な争いが繰り広げられているとも知らずに……。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

羽方ナノツは文系志望でありながら、入学そうそう科学部に入部した変わりものだ。 化学が好きなわけではない彼女が科学部に入部したわけは、どうしても作りたいものがあったからだ。 伝えたいのに伝えられない思い//

目をあけたおれは、自分の体の重さに愕然とする。 あたりを見回しても満足な視界は得られず、布団から起きることもままならない。 どうしてこうなってしまったのか。ただ生きているだけでこんなにもつらいものなの//

あかい大地にしろい塔が立つ。 塔に群がるおとこたちは、この地をわが物にせんと狙っている。大地をただれさせ、塔を突き崩し、やみくもに数を増やしていく彼らの享楽の宴を止めるものはない。ただただ荒廃がその場//

たまごを生み孵卵器で孵化を待つ。 そんな生活が常識とされるなか、主人公は腹のなかで子どもを育てることになった。 先祖返りとしてまれにあることらしく、その保護法まであるらしい。 けれど、その保護法は行//

なにも持たない旅びとはあるとき、遠いむかしに訪れた場所にたどり着く。 壊れはて、なにもなくなったその場所を見つめる旅びとは、なにもなかったはずの胸の奥に、いつの間にかつまっていたものに気がついた。 //

大学生の咲子は、できたばかりの彼氏を相手に猫をかぶっていた。それは彼への思いゆえに。 けれどうっかり自分が招いた事態のせいで、猫は吹き飛び彼に怒鳴り散らしてしまう。 その結果、咲子と彼の関係は変わって//

深夜一時、わたしはかべを殴る。 それが、顔も知らない隣人とわたしとの唯一のやりとりだった。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

かつて幸せだったひとつの家庭が、崩壊した。 壊れてしまったしあわせを取り戻そうと少年は足掻いた。 家族に欠けていた妹という存在があればしあわせは戻ってくると信じる少年だが、一度壊れたしあわせは、彼の//

庭の木陰で、年をまたいだ蝉の脱け殻を見つけた。 中身を無くしても変わらぬ形を保ち続けるその脱け殻は、まるでわたしのようだと、自身を笑う心すら、もう残ってはいなかった。 本作の無断転載、無断複製および//

行方不明になったまま見つからない子どもを探して、彼女の周囲に話しを聞いてまわることになった。 家出扱いとなり、警察も捜査を終えた彼女は、いったいどこへ行ったのか。 本作の無断転載、無断複製および無断//

南極の氷は解け、残された土地は酷暑に包まれた。都市には熱風が吹き荒れ、平地の草木は枯れ落ちた。温暖化により厳しさを増した地球環境の変化に適応するため、人類の多くが異種族の遺伝子を自らに組み込むことを選//

夜空に三本の川がありました。 それぞれの川にはひとりずつ姫がおり、夜ごと星を流しておりました。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

いつもの朽ちかけた神社で、幼なじみのかばんから見つけたノート。 そこに書かれていたのはくだらないことばかり。 けれどそのくだらないものを吹き飛ばす力なんてないから、幼なじみとふたりで走りだす。 どうし//

ぼくはぼくに自信がない。だからほめ言葉をすなおに受け取れない。だから好きなことも手放してしまって、やりたいことも見失って。 気づいたときには、ぼくのまん中はがらんどう。 本作の無断転載、無断複製およ//

夕暮れ時、四人の子どもとひとりの先生が迎えを待っているおだやかな保育園に、なにかが入り込んだ。 「はいってきちゃった」 幼い声がそう言うとおり、部屋のなかで音がする。 「おばけに食べられる！」 誰かが//

サークルの仲間の部屋にみんなで集まって、男女入り乱れて飲んだ翌日。 明け方の部屋で、貴女はぼくに聞いたんだ。 「男女の友情って、成り立つと思う？」 ぼくは思わず笑ってしまって、すかさず貴女に答えた//

死んでしまったひとりの英雄を悼む、青年の独白。 「さようなら、勇敢でやさしい英雄」 これはだれも知らない、ひとりだけの追悼の儀式。 カクヨムにも掲載しています。 本作の無断転載、無断複製および無断//

人類は汚れた大地を捨て、空に島を浮かべた。 人工知能が管理をするその島で、ひとびとは安寧に浸って生きていた。 ある日、ひとりの少年が落ちていく雨粒に興味を持つまでは……。 本作の無断転載、無断複製お//

やまない雨が降っています。 世界は水に沈みました。そこに生きるものたちの多くが、水の底に沈みました。 のこされたひとびとの心もまた、沈みます。 けれど、サニーは笑います。 だれもが泣いて悲嘆する世界で//

父親に連れられて行った小汚いラーメン屋。 少年は退屈を持て余し、父親が差し出した古い漫画をしぶしぶ開く。 タバコの匂いの染み込んだ漫画をつまむようにめくっていた少年だったが……。 本作の無断転載、//

ぼくらの町が燃えている。 無力なぼくはそれを遠くから見つめることしかできない。けれど、このほほを焼く熱を覚えていよう。 いつか、牙を剥くそのときのために。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を//

スカートめくりをやめられないノリオに、兄は言った。 「そんなことばかりしてると、今にパンツに泣くぜ」 兄のことばを笑い飛ばしたノリオだったが、その日の学校でノリオはパンツを晒して悲鳴をあげた。 ひと//

ある日、ショウウインドウの向こうで微笑む彼女を見つけた。 その日から僕は、彼女の姿を夢に見る。 「　　　　　」 夢の彼女がなんと言っているのか聞こえないけれど、焦がれる気持ちは日増しに強くなっていく。

明治のころ、異国のことばを理解しようと頭を悩ませたひとたちがいた……はず、という物語。

品行方正な女子高生の天川さん。だったはずが、夏休み明けの彼女はがらりと変わっていた。 「天川、どうしたんだ」 彼女を指導室に連れて行った夜宵先生がたずねると、彼女はきれいに笑って答えた。 「下心が//

あたしが隣に立ってても、あいつが笑いかけるのは別のひと。 好きだって気づいたのはあたしが先。 だけど、早い者勝ちじゃないんだって知った。 泣きじゃくる姿なんて見せられなくて、今日もあたしはあいつのそ//

「兄さんはいつだって僕の大切な兄さんだよ」 弟のポルックスはそういうけれど、過去の俺と未来の俺は本当に同じ俺なのか。 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

悲しいお話、皿屋敷。だけど実は井戸の向こうに異世界があったなら……？ 怪談にならない和風ファンタジー冒険譚！ 本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。

仲良しのサクくんが怪我をした。そのせいで劇の代役なんて話になったけど、見られてると思うとうまくしゃべれなくなるぼくにできるはずがない。 だけど困ってるサクくんを助けたい。 だけど、でも……。 本作の//

天気のぐずつくある朝に、通学路で見かけた赤い傘。 道路の端で段ボールにさしかけられたその傘を持っているのは、ろくに話したこともないクラスメイトだった。 捨て犬か捨て猫に傘を貸して自身は濡れる彼女に、俺//

サカタは世界初のタイムトラベラーとして、遠い未来の地を踏んだ。 過去からの旅人として歓迎され、世界中で有名になり一躍時のひととなる未来を想像していたサカタに待っていたのは、非情な現実だった……。 //

家族が出払った家のなか、少年はかねてより用意していた魔法陣を取りだした。 今こそ召喚獣を呼び出すとき！ 少年が呪文を唱えると、魔法陣から風が吹き光が放たれた。 眩しさに顔を腕でかばった少年が腕を下//

君はカレンダーに予定を書き込むのが大好きで。 僕らの部屋のカレンダーには、ささいな予定がたくさん書き込まれている。 楽しそうに予定を作っていく君の隣で、僕もずっといっしょに居られると思っていたのに。 //

俺が働くお屋敷の末のお嬢さまは、ずいぶんな美人だと評判だ。 だけど庭師見習いとお嬢さまに接点なんてあるはずもなく、俺は町人や女中の口さがないお嬢さまにまつわるうわさ話を聞きながら仕事をするばかり……だ//

くさくさした気持ちを持て余した少年は、腰を下ろした土手で川を流れるお姉さんとことばを交わした。

引っ越してきた町に慣れたころ、ふと入り込んだ道でひとりの少女と出会った。 おかしな挙動をする彼女に、級友は近づいてはいけないと忠告してくれたけれど、どうしてか彼女の赤い唇が思い出されて仕方ない。

田舎のばあちゃん家から帰ってきたら、俺の周りをちいさな星が回ってる。 なんじゃこりゃ、と推理をしていたら田舎から電話がかかってきて……。

国立いのう保育園では、今日もファイヤーボールが生まれて地面が隆起する。 悪魔がひょっこり顔を出し、聖剣の忘れ物はある。 そんな保育園で、佐藤は保育業務に精を出す。 これは佐藤のある日の日常。

自室で紙飛行機を折っては、飛ばす勇気が出ずにいる。 彼女の元に届けられる日まで、あと半年。

こわい魔女の庭の花が一輪、なくなった。 魔女は花を探しに出かけて行った。

運命の王子さまを信じているドジっ子ヒロインは、世界の危機も異世界のピンチもなんのその。 イケメン教師も右手が疼くクラスメイトもスルーして、今日も元気に恋めがけてまっしぐら。 果たして世界に彼女の信じる//

カイくんと付き合いたい！ 長年の悲願を叶えるため、地元の神社に初詣に向かったメイは元気に叫ぶ。 「カイくんと恋人になれますように！」 心からのお願いを大きな声を本人に聞かれてしまった、メイの一年は//

山の社には古くから神さまが住んでいるんだよ。爺さまが言っていたんだ。 爺さまの爺さまが子どものころにはもういたんだって。怖い神さまかって？ ……わからない。わからないけど、地主さまより偉いには違いない//

高校のときから片思いしてた女子の結婚式に行ってきた。 彼氏のほうとも仲が良くて、二次会の幹事なって任されちゃって、盛大に祝って酒を飲んで飲み過ぎたせいだ、って失恋の痛みを誤魔化して。 ひとりの部屋で//

　書けども書けども上達は感じられず、周囲の人々ばかりが先を行く。 　これは錯覚か、あるいは認めたくないと駄々をこねているだけなのか。 　もがき苦しみながらがむしゃらに進んでいる男には、前はどちらなのか//

幼いころ、俺はお城を持っていた。自分で見つけた宝物をたくさん詰め込んだ、俺だけのお城を。

腹の大きな妻を残し、男は遠い町へ仕事に出かけた。 村に親類はいないけれど、親切な近隣の人々がきっと妻を助けてくれるだろう。遠方の母が妻の元へ向かってくれるから、きっと妻は大丈夫だろう。 子の生まれるそ//

中学校に入学したばかりの生徒を迎えた学校はにぎわいを増していた。なかでも一年三組には、入学から数日で担任教師に食って掛かる変わり者の女子がいた。 花丸を狙う彼女と、何もかも平均的にこなす男子はぶつかる//

モズとカッコウ、カラスとカタツムリ。 ある日、カラスは夢を見た。

塾の帰り道、見かけた外国人の女の子が気になって仕方ない。 どうしてだかわからない自分の感情を持て余したわたしは、学校一の変人ヤマさんに声をかけた。

　　不 　定形の 言葉の羅列　の　　残　　　骸

きれいな葉っぱをたくさん集めて 色とりどりの季節を贈る。 あなたといっしょにいられないけど あなたの隣にずっと在りたい。 うつろいゆくものの使者として。

老婦人が山で拾ったきれいな人形。 素敵なものを見つけたと喜ぶ老婦人は孫娘にも人形を見せてやった。 その翌朝、老婦人は鏡を見て目を見開いた。

同窓会で久しぶりに耳にした、かつての暴れん坊なクラスメイトの名前。 もれ聞こえた話から僕は彼に会いに行くことを決めた。 誰からも煙たがられる男に会いに行く、そこにはひとつの目的があった。

二月と言えばバレンタインデー。 ずっと変わらない彼と彼女の関係に甘さが加わり、なにかが変わる。かもしれない。

快適に保たれた暮らしをすこしはずれてみたその日。 僕は熱すぎるココアを飲んだんだ。

ある夜、少女の元に星が落ちてきた。 少女は星に願いを託し、星は少女の願いを叶え続ける。

のんびり大学生のお隣に、母と少女そして赤ん坊の家族が引っ越してきた。 お人よし大学生は少女と交流し、ほのぼのと過ごすある日。 窓の外を金色の蝶が横切った。 それを目にした少女は、本性を現す。 人に//