短編小説

宇宙には、地球以外にも、生命の存在する星がたくさんあるのだと判明した、ずっと未来の話。 醜く、能力も低く、卑屈に生きてきた、孤独な「僕」だが、美しく可愛らしい宇宙人「リリー」と、言葉は通じないながらも//

この客船には、家出した富豪の娘と、とある怪盗が乗り込んでいるらしい。 「こんにちは、ジェントル。ちょっと匿かくまって頂戴！」 船の一室にいきなり飛び込んできた美少女・ニーナ。 『私』はそんなニーナと//

月曜日と水曜日の午後二時、彼女はこの喫茶店にやってきて、『月とモンブラン』を読んでいる。 ある日、彼女があたしの夢の中に現れた。

　トイレの蓋を開けたら、そこにおじさんの顔があった。おじさんは、私と目が合って、照れたように頬を赤くした。驚いた私の手から、もともとトイレに流すつもりだったポン太の糞が落ち、おじさんの頬に直撃した。 //

兄が死んだ。僕はとても嬉しかった。死んでほしい、いっそ殺してやろうかと普段から思っていた。喜びの中、僕は、深夜二時に食べたショートケーキのことを思い出していた。

トーマは『神の子』。これは、大嫌いなトーマとの別れの話。

公園を通りかかった僕は、捨てられていた赤ん坊を見つけた。 どうしよう――と戸惑う僕の前に、夫婦が現れる。 「私はママ。こっちはパパ」 「あ、この子のママとパパ……？」 「ママとパパじゃないわ。ＭＡ//

目を覚ますと、僕は電車に揺られていた。見覚えのない風景に戸惑っていれば、猫耳姿の少女が電車の中に飛び込んでくる――それは、サービス終了したゲーム「ルッシェルランド」でよく一緒に遊んでいた「ルゥ」だった//

これは救いのない話だ。 Stand alone.（ひとりで立て。） ――この言葉で泣いてしまう人以外には。 どこかにいる誰かの為の小説です。

――私がその魔術師と出会ったのは、ちょうど、私が死のうとしていた晩のことであった。 これは、全てを失った女が、新しい人生を始める物語。

幼馴染の理沙は、女優になろうとしている――けれど、才能がない。 僕は「無理だ」と彼女を引き止める。取り返しのつかなくなる前に、叶わない夢は諦めた方が良いと思って。