在野の神子

日本の有史以来陰に隠されてきた隠れ里「夢先の杜」。
一般人にひた隠しにされていたのは、古来夢先神社には神が下りて、周囲に神の力といわれるスキルを持った神子が誕生するから。その神社の氏子としてずっと神子を輩出していた「夢先の杜十二家」に、昭和から平成に変わる頃全く新しいスキルを持ち、色白な神子とは全く色味の違った黒髪黒目の神子が生まれた。十二家に異端児と受け入れられなかった彼は一般女性と婚姻して野に下り、神子ではなく密偵として訓練された戦闘力と隠ぺい力で家族を守って世間に潜伏していた。その家族の持つ神子のスキルと人脈で、彼らは新しい時代の「在野の神子」の生き方を探していく。