掌編小説集

作成ユーザ: マリア・アニシモワ
短編のまとめ。私的なもの。

骨の海

朝、目が覚めると、骨が音を立てていた。 関節と関節のあいだを、小さな波が通り抜けている。 潮の匂いがする。 どうやら私は、骨の中に海を飼っていたらしい。
作品情報 N6762LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 02日
キーワード: 私小説

あなたのいない世界

この世界に、死んだあなたに会える場所はあるのでしょうか。
作品情報 N6766LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 02日
キーワード: 私小説

月の街

月の裏側に街があるという噂を聞いた。
作品情報 N6768LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 02日
キーワード: 私小説

濁ったまなざし

あなたは死んだ、けれどもそれがすぐに理解できるほど、私は器用じゃなかった。
作品情報 N6770LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 05日
キーワード: 私小説

白翅

雪が降っていた。 空が音を失ったあとに残した、最後の呼吸のように。 砲声はもう聞こえない。耳が壊れたのか、風が奪ったのか。
作品情報 N6772LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 02日
キーワード: 私小説

冥胎

匂いは甘く、酸っぱい鉄の味がする。 舌の奥でその味を確かめると、懐かしい気分になる。
作品情報 N6774LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 06日
キーワード: 私小説

庭園

おかしくなったのは僕ではなく、時計のほうだとおもう。 医師は正常だと言った。 神様は何も言わない。
作品情報 N6775LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 04日
キーワード: 私小説

指を喰べる

愛し方がわからないんだ。 うまく息ができないかわりにおなかがすいた。 指をなめると味がする。 あなたの味じゃない。 私の味。
作品情報 N6776LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 06日
キーワード: 私小説

羽毛

地獄に行く理由がみあたらない。 だから僕は天国に行くのだと思う。
作品情報 N6778LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 02日
キーワード: 私小説

縫い目

たぶん、わたしが最初に勃起したは、彼女の指を舐めたときだった。
作品情報 N6779LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 04日
キーワード: 私小説

片足

雨は降っていなかった。 けれど地面は濡れていて、 たぶん昨日からずっと、誰かが泣いている。
作品情報 N6780LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 06日
キーワード: 私小説

自殺のやり方

自殺した人に、自殺のやり方を聞きたいと思ってしまう。 でも本当は、手順なんてどうでもいいのだと、書き出しの一行目で気づく。
作品情報 N6781LS 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日: 2026年 02月 04日
キーワード: 私小説

幸福者

書いてしまった瞬間からもう逃げている気がしているのに、 それでも書くほかなくて、重い話になるとか前置きする余裕もなくて、 でも、これ以上、きれいに始める余裕がない。
作品情報 N1380LT 短編 純文学〔文芸〕
掲載日:2026年 02月 06日
最終更新日: 2026年 02月 06日
キーワード: 私小説