掌編小説集
短編のまとめ。私的なもの。
骨の海
朝、目が覚めると、骨が音を立てていた。
関節と関節のあいだを、小さな波が通り抜けている。
潮の匂いがする。
どうやら私は、骨の中に海を飼っていたらしい。
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日:
2026年 02月 02日
キーワード:
私小説
白翅
雪が降っていた。
空が音を失ったあとに残した、最後の呼吸のように。
砲声はもう聞こえない。耳が壊れたのか、風が奪ったのか。
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日:
2026年 02月 02日
キーワード:
私小説
庭園
おかしくなったのは僕ではなく、時計のほうだとおもう。
医師は正常だと言った。
神様は何も言わない。
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日:
2026年 02月 04日
キーワード:
私小説
指を喰べる
愛し方がわからないんだ。
うまく息ができないかわりにおなかがすいた。
指をなめると味がする。
あなたの味じゃない。 私の味。
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日:
2026年 02月 06日
キーワード:
私小説
自殺のやり方
自殺した人に、自殺のやり方を聞きたいと思ってしまう。
でも本当は、手順なんてどうでもいいのだと、書き出しの一行目で気づく。
掲載日:2026年 02月 02日
最終更新日:
2026年 02月 04日
キーワード:
私小説