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怪晴

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あらすじ
薄暗くも、どこか懐かしい、夏の終わりのような空気。
古びた木造の部屋、畳の香り、障子の外に揺れる夕陽の赤。

小さなちゃぶ台を挟んで、ひとりの子どもが座っている。
和服に身を包み、長い髪、笑ったような顔。けれど、どこか透明で、触れられない存在。

「……もう、いっちゃうの?」

子どもは問いかける。けれど、その声は空気を震わせる音ではなく、頭の中に直接響いてくる。

「きみがいなくなったら、また……ひとりになるのかな」

子どもの目が、すこしだけ揺れる。悲しみとも、寂しさとも、言えない何か。

「きみは、ぼくを……ちゃんと見てた?」

……どうして、その問いが胸に突き刺さるのだろう。

君はなにも言えない。ただ、この場所が終わってしまう予感だけが、確かにある。

ふと、子どもが微笑む。

「じゃあ、さいごに――」

その瞬間、君の頭上から、奇妙な声が響く。

「……カァァ……」

鳥のような、風のような、何かの鳴き声。
Nコード
N9907KP
作者名
ナマケルモノ
キーワード
R15 残酷な描写あり 
ジャンル
ローファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2025年 06月14日 23時41分
最新掲載日
2025年 06月14日 23時41分
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文字数
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