- あらすじ
- 「最近、“先に訃報だけ出る病気”って知ってます?」
編集者の何気ない一言から、フリーライターの「僕」は奇妙な病に行き当たる。
病名は先行訃報症(プレ・オビチュアリー・シンドローム)。
本人は健康で生きているのに、電子カルテ、保険会社、人事システム、果てはネットの訃報欄に至るまで、社会の側の記録だけが先に「死亡扱い」に書き換わっていく――そんな“奇病”だ。
大学病院の精神科医は言う。
「これは“身体より先に、二度目の死が来てしまう病気”かもしれません」と。
取材の中で出会うのは、
・市役所では生存扱いなのに、会社では「離職理由:死亡」とされる女性
・自分の名義で勝手に“死亡手続き”を進めてしまった親
・同姓同名の訃報を一度だけ見てしまった人々……。
彼らはみな、「世界にとって自分はもう“ほぼ故人”なのではないか」という不安とともに生きている。
やがてライター自身も、自分のフルネームをネット検索し、
別人の「訃報」に自分の名前が並んでいるのを見つけてしまう。
ICカード履歴を開く手が、ふと震える夜──
「社会が先に自分を死んだことにしたとき、人はどこまで生きていられるのか」という問いが、静かに胸に沈殿していく。
医療とオカルト、情報社会の不安と民俗的な「二度の死」のモチーフが交差する、
モキュメンタリー風オカルト短編『先行訃報症』。
読後、思わず自分の名前を検索し、
「自分の訃報」を確かめたくなってしまうかもしれない。 - Nコード
- N9794LL
- 作者名
- @zeppelin006
- キーワード
- シリアス 男主人公 和風 現代 職業もの ミステリー 奇病
- ジャンル
- ホラー〔文芸〕
- 掲載日
- 2025年 12月10日 16時00分
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- 文字数
- 5,689文字
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先行訃報症(プレ・オビチュアリー・シンドローム)
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