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ささやくむしたちのこえ

あらすじ

 やあ、今日も暑いねぇ。

 冷たい水を汲んできたから、遠慮せずに飲みなよ。蝉時雨がうるさくて静かなこんな日は、本家の庭で散々に叱られていたことを思い出す。

 日差しの底、半泣きで捨ておかれた僕に、きみは無言で麦湯を出してくれたっけ。手に取るまで頑固にお盆を差し出したままでさ。

 涙のせいじゃなく、なんとなく世界が輝いて見えていたあのころは、純粋に正義だとか使命だとか誇りだとかを信じていた。

 きみと出会ったころ、僕は青くさい餓鬼だったよね。でも、一番しあわせだったのかもしれない。なにも知らなかったあの頃が。
Nコード
N9527HT
シリーズ
明治妖狐譚
作者名
秋野きつ
キーワード
R15 残酷な描写あり 身分差 悲恋 伝奇 時代小説 怪談 シリアス 人外 和風 明治/大正 陰陽師 化け物 呪い 妖 鬼 魑魅魍魎
ジャンル
ローファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2022年 08月09日 17時43分
最終掲載日
2022年 09月23日 14時06分
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文字数
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