- あらすじ
- 結婚して間もない水野は、「円満な家庭」を築くために、論理を信じて生きている。
暖房は二十度。
根拠は論文と行政資料。
合理的で、持続可能で、正しい選択。
それは、二人で決めたはずの「家庭のルール」だった。
しかしある冬の夜、エアコンの表示は二十四度になっていた。
そのわずかなズレから、夫婦の間に、言葉にできない違和感が生まれる。
水野は、相手を思って調べ、選び、説明する。
夫は、正しさを否定できないまま、「説得されている苦しさ」を抱えている。
電気毛布、室温、会話のトーン。
小さな出来事の一つひとつが、二人の間で噛み合わない。
「論理的に話さないでほしい」と言われた夜。
初めて本音をぶつけた「話し合い」が、かえって距離を広げた夜。
論理を手放してみても、感情だけでは何も伝わらなかった夜。
義母や友人の何気ない言葉が、
「正しさより、一緒にいる感じ」
「適当でも、続くものは続く」
と、水野の価値観を揺さぶる。
それでも水野は、どちらにも完全には寄れない。
論理を捨てれば自分でなくなる気がして、
感情に寄れば嘘をつくことになる気がする。
二十四度の部屋で、答えは出ないまま、冬は続く。
夫婦も、たぶん、続いていく。
正解が見つからなくても、
「わからないまま隣にいる」ことはできるのか。
これは、
論理と感情のあいだで揺れ続ける一人の女性と、
その隣にいる夫の、
終わらない葛藤を描いた、静かな夫婦の物語。 - Nコード
- N7765LQ
- 作者名
- 静原
- キーワード
- 女主人公 現代 日常 結婚生活 価値観相違 結婚
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 01月17日 20時20分
- 最終掲載日
- 2026年 01月21日 20時20分
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- 文字数
- 7,180文字
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二十四度のまま、二人で ― 正しさが、すれ違った夜 ―
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