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ナイトマーケット

短編
あらすじ
「君の悪夢、いくらで買おうか?」

そう言って現れたのは、傘も差さずに雨に濡れる青年だった。
彼の名はネムリ。夜ごと街をさまよい、人の“悪夢”を金で買い取るという。

親友の死、過去の過ち、叶わなかった夢。
忘れられない記憶に苦しんでいた俺は、ふとしたきっかけでネムリと出会い、ひとつの“悪夢”を売った。
見返りに手にしたのは、忘却と小さな安らぎ——。

けれど、悪夢を切り取るたび、心の中にぽっかりと空白が生まれていく。
思い出のない俺は、誰のことも、何のために泣いているのかさえわからなくなっていった。

それでも、ネムリは静かに告げる。
「忘れてしまっても、君は誰かの“夢”だったのだから」

これは、記憶を売った男と、夢を拾い集める青年の、雨の夜に交わされた最後の取引。
あまりにも静かで、あまりにもやさしい、一つの終わりの物語。
Nコード
N7648KO
作者名
イチジク
キーワード
HJ大賞6 ネトコン13 集英社小説大賞6 123大賞6 スピアノベルス大賞1 シリアス ダーク 日常 ミステリー サスペンス
ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2025年 06月04日 21時00分
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