ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

死への羽搏き

あらすじ
 大正十年、薄暑のこと。帝都で写真家をしていた伊達夢明(だてゆめあき)は、豊かな自然を撮るため七年振りに盛岡へ帰郷する。下宿先として紹介された洋館「蚕屋敷」の主、蚕影天涯(こかげてんがい)とその娘、嘉多子(かたこ)に歓待される中、夢明は迷い込んだ桑林でひとりの娘と会う。

 姫子(ひめこ)と名乗る白髪に白無垢を纏った少女は、帝都からの稀人である夢明と、彼の持つ写真機に興味を抱き、己が姿を撮影して欲しいと請う。それを契機にふたりは逢瀬を重ね、互いに惹かれ合うが、姫子は自身に蟲の血が流れることを、そして来訪神に捧げられる生贄であることを夢明に打ち明ける。

「妾は、あの化物に犯され、喰われて果てる。そのためだけに産まれた贄なのよ」

 夢明は姫子を帝都へ連れ出そうとするが、少女の一族が、そして少女の良心がそれを赦さない。どうすることもできぬまま儀式の夜が迫り、ついに神官達の手によって、繭の中で眠る姫子は攫われてしまい――。

 近代日本において、古の慣習に囚われた蚕達と、写真家としての在り方に煩悶する若き男の物語。

――――――――――
※この物語は作者の妄想に基づく完全なるフィクションです。登場する団体、職名、地名、氏名その他名称において万一符号することがあっても、創作上の偶然であることをお断り致します。
※かつて異なる筆名で本サイトに投稿していたものを加筆修正した作品です。
Nコード
N7615HQ
作者名
千葉 仲達
キーワード
残酷な描写あり 異類婚姻譚 伝奇 時代小説 サスペンス 和風 時代 ホラー 大正時代 写真家 女学生 盛岡 高松の池/上田堤 一般文芸
ジャンル
ホラー〔文芸〕
掲載日
2022年 05月28日 12時10分
最終掲載日
2022年 07月25日 19時16分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
4件
総合評価
18pt
評価ポイント
10pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
78,373文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N1482KZ| 作品情報| 完結済(全23エピソード) | ローファンタジー〔ファンタジー〕
■大正十年薄暑のこと。東京で特別高等警察に勤める龍臣は、自身に宛てられた手紙を受け取る。手紙曰く、蟲の血が流れる姉妹がいること、生贄に捧げられる儀式より助けてほしいとの要請であった。龍臣は上司、実篤の命令より手紙の差出人//
N1622KY| 作品情報| 完結済(全20エピソード) | ローファンタジー〔ファンタジー〕
■稀人ジャックと奴隷アリスの物語。
N4518JL| 作品情報| 短編| ホラー〔文芸〕
■2024夏ホラー。キーワード『うわさ』
N4691JK| 作品情報| 短編| ホラー〔文芸〕
私は噂を赦さない。無論それを語らふ人間も。
N9481JI| 作品情報| 完結済(全20エピソード) | 空想科学〔SF〕
蒸気機関が発達した架空の大正時代を舞台に繰り広げられる、機関に縛り付けられた人間達の復讐の物語。 ※この物語は作者の妄想に基づく完全なる虚構です。実在する団体・所属・地名・氏名と一致しても、偶然であることをご了承くださ//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ